作品投稿掲示板 - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

硬派な作品

萩原朔太郎や中原中也のエッセンスを感じます。

千治

体験記『呆気ない宣告』

それはあなたの現実かもしれない。

大概のことは呆気なくドラマティックではない。そうした現実の丁寧な模写が作品に厚みを増している。

ほば


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寝室から

 真保
 3   958.7   0   0 

薄いカーテンから漏れ出す月明かりに自分の手をかざすと、 それはまるでイソギンチャクのようでした。 わたしの意識からどこか遠くへ(できるだけ暗く深く安全な場所へ) 逃げ出して行ってしまっても良いと思える程それは他人の物のように重たく、 そして生ぬるく感じ......


現代詩 縦書き
作成日時 2024-07-22

プールサイドにて

 砂柳
 7   1138.4   2   2 

浅いプールで泳ぐ私の 五体満足を笑わないでくれ たまに水底に腹を擦り付けるさまは さぞ滑稽だろうけど 深い海で泳ぐその四肢欠損の体は まるで海蛇のよう きっと 神社の注連縄から逃げ出してきたのだ その身に刻まれた無数の古い傷跡は 陽の光に灼かれ......


現代詩
作成日時 2024-07-19

夜の梟

 中沢
 10   1796.4   0   3 

靄の籠る水面に 日が樹々の影を霧散する 確かに脈打つ枝と枝 不確かな夜の梟が 泣いている ∀s∈V,(目を合わせる(s,a)→(煙り=f(s,あなたの夢))) ここで、V は曖昧な景色の集合、a はあなた、関数f は夢が煙となり薄まる過程を表す......


現代詩
作成日時 2024-07-24

 ハツ
 11   1019.2   0   1 

 祖母に顔を見せるため、久しぶりに実家に帰る道すがらのことだった。  どこかで見たことのあるような、くたびれた半袖のシャツに、 膝より上の丈のベージュのパンツを履いた六十代くらいの男性が、喫茶店の席に座ってゆで卵の殻を剥いていて、数片の卵の殻が、日焼けの跡の......


現代詩
作成日時 2024-07-25

なんか

 尾崎ちょこれーと
 6   875.1   0   1 

なんかっていうことばが なんかすきなんです、わたし なんかすきなんですではなくて なんかすきなのですといいなさい とかいわれても なんかすきなんですが なんかよいんです なんかそういうまいにちが つみかさなるから なんかなんとなくいきてしまっ......


現代詩
作成日時 2024-07-14

葉舟

 田邊容
 68   5771.6   3   9 

嘘を吐かれるのはいい。次を信じないだけだ。おかあさんはかなを産んでから死んだ。だからかなは嘘だった。 ずうっと一緒やで。 言葉が、日に透く葉の裏表のように嘘をつくると思った。指でさせば通じる。からだは土でできていて、嘘がない。 にい、にいよお。 聞かな......


現代詩 歌誌帆掲載応募 受賞作
作成日時 2024-06-30

幾つにも広がる、星ノ夜。

 星ノ夜さとり
 5   540.7   0   1 

見上げれば、空の下。 幾千の星が、私を見下す。 眩い月は姿を現し、 太陽の威を借りて威張り輝く。 光の屑が、複雑に絡まり、紡ぐ。 瞳に映る斑点に、暗い気が纏わりつく。 あの頃は、星が美しく、深いものだと。 今となっては、冷酷に私を睨むもの......


現代詩
作成日時 2024-07-26

食パン

 夏立むぎ
 6   1019.5   0   1 

 アイルランドを旅した友人から手紙が来た。向こうはかなり冷えるらしい。それに、卵が高い。  わたしは毎日うまれかわる。鱗がはがれるみたいに、卵の殻がむけるように。ときにぼろぼろになり、ときにあるべきすがたに近づく。朝は食パンを食べる。スープではなく、みそ汁を......


現代詩 縦書き
作成日時 2024-07-22
投稿作品数: 8525