いつもお世話になっております。熊倉ミハイです。今回、包丁ナイフカッターズ様に四作目のポエトリーソングを作っていただきました。
今作、個人的にはものすごく好きでリピートしております。特に01:08からの盛り上がり。詩ともマッチしている展開だと思います。
ぜひ、視聴と感想のほど、よろしくお願いします。
https://youtu.be/zAA8Tp0KgpU?si=PUhxtsq-Qwco7qc0
「決別の夜」
拾った言葉の廃材でロの字をつなげて、
梯子を作る職人の帽子が、
星に接吻をした時である
双子座がほろほろと羽毛に崩れて、
北へ南へ鳥になって飛び立ち始めた
その時はまだ、銀河も散歩をするのだ
と呑気に草腹を撫でていたものだ
私の腫瘍の塔が電波を受信して、
百獣の影が入れられた檻の南京錠が
震え出す
眠りが激しく私を殴った
職人の梯子の下に生えた松明を一本持ち出し、
空の舟に撃ち落とされた鳥の雨を避けながら、
私は慌てて走る
海溝から獣たちが、
バネをつかって跳ねる夜
獅子は光線 鯨のオーボエ
炎猿の径 羊の凱旋
鋏状に方舟をめざして、
私の頭上を齧り去っていく
私は飛び散る魂の反吐を回収する、
壊れたメトロノームの一人
きっと事態を予測していたであろう、
旅人のいる宿屋へと向かう
彼は世界が一枚の葉になる日を、
世界がほどけ踊る日を危惧していた
彼はすでに旅立っていた
一〇二号室の伽藍堂の壁に、
私は持って来た魂を刷り込んで泣く
ぽとぽと落ちて、白い餅のようになって、
私の足の爪についた
ベルが鳴る
君を、待っていたんだ
海と空の核融合を止めに行こう
窓の向こう、
スコールのように引き裂かれる夜空の中に、
百獣の粒が吸い込まれた
「浄夜」が始まる
作品データ
コメント数 : 5
P V 数 : 584.9
お気に入り数: 0
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2024-07-27
コメント日時 2024-07-30
#現代詩
#動画
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
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閲覧指数:584.9
2024/11/23 18時52分33秒現在
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なかなか良い朗読ですね。映像もきれいで落ち着く感じ。詩の内容については、 「壊れたメトロノームの一人」こういった比喩が、優れていると思いました。 全体的に、吉増剛造をほうふつとさせながらも、熊倉さんの個性と、感情の裏付けを持った、 必然的であって、自由な詩句に、とても良いものを読んでいるなと満足しました。
1ナースロボ_タイプtのテキスト読み上げが高性能だなーと時代は進歩したもんだといつも感じますw それにたいし制作者(包丁ナイフカッターズ)の、このポエム(ミハイさん作)へのリスペクトと解釈がセンスとなってひかります。この作品、どう画面構成にするかもとても難しいと思うのですが(意味として掴みきれないので)視界としてあまり受け入れずに、それを曲に振ったように感じます。曲がよい影響を打ってる、とても聴かせるものだとおもいました。きいていて心地よくノれる、好いです!と包丁ナイフカッターズさんにお伝え下さいw
1ありがとうございます。 映像も包丁さんが作っていまして、引き込む見せ方が本当に上手いです……。 吉増剛造さんをほうふつ、以前も他の方に似たようなコメントを頂きましたが、どうなんでしょう……。も少し吉増さん、数を読んでその感覚も掴んでみたいです。
1コメントありがとうございます。 映像について、特に自分は「獣たちが、/バネをつかって跳ねる夜」の時に出てくるイメージがピッタリだなと震えました(カオスな獣たち=サイケ、跳ねる夜=弾性のある格子模様)。 本当にノれるポエトリーソングですよね、底知れない……
0>視界としてあまり受け入れずに、それを曲に振ったように感じます。 ここっすね、書かれている文面の姿ではなく、イメージとしての画像をとてもきれいに持たれているとおもった。それに対し曲がリードする形。馴染んでいる、調和している印象を持ちましたが。1:10あたりですよね、すごいぞわぞわするの、テキスト読み上げと可不の声と画像が、めちゃひらける。んだからMVをみて曲を聞くとやひかりやかぜが動きとして映り込む、曲は終始ノリが良い、とびはねるみたいな好きでしたね。
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