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きよらかなもの
私は、きよらかなものになりたい けだるいため息 世の中の不平不満しか吐けない口 憎みや妬み 気付けば歪んでいる表情 やめられない自慰 達した瞬間に溢れ出す罪悪感 違う こんなものになりたかったんじゃない 私は、きよらかなものになりたい こころについた垢は どんなに体を擦っても取れない 生まれてからずっと溜まり続けてる 人はこれを大人になることだと言う 食べるものを変えるべきなのか 死んだ獣の肉など食べてるからこうなるのか… 食べるなら 光にかざすとちかちか光る 真綿の雪はどうだろう 体が透き通るように綺麗になって こころも洗われるのではないか 食べるなら 色とりどりの 手にやわらかな花弁はどうだろう 内側から芳しい香りを放ち こころに春の微笑みを持てるのではないか 私は、きよらかなものになりたい 世界を愛し、汚い感情とは無縁のものになりたい でも知っている そんなのは人間じゃない 神様か何かだ 硝子の瞳で世界を見ていたあの頃 私は神様だった 皆神様だった でも下界で毒され 気付いたら薄汚い人間だ ああ、私はきよらかなものになりたい 神様、来世はきっと、あなたのそばに
きよらかなもの ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 962.1
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-02-14
コメント日時 2018-02-23
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
花緒さん、沢山のご指摘ありがとうございます。 私はキリスト教系の学校に通っているのでそういった考え、きよらかな物に対する憧れが生まれたのかもしれません。 私は詩はまったくの初心者なので、私の詩は日々心の奥でもやもやするものをそのまま乗っけたようなものです。これからはもっと言葉の力をつけて、ひねりが効いたようなものが書けるようになりたいです!
0きよらかでなくてもいいんですよ。それが自然です。 と言ってみます。
0奇遇さん コメントありがとうございます 私もそれが自然だと知っているし、いつもこんなことを考えているわけでは決してないです。しかし、ごくたまに、こういう世界から逸脱して、まっさらになりたい、という願望が生まれてくるので、その気持ちを詩にしてみました。
0奇偶さんですね 感じを間違えました
0僕は逆に、もう少し世界がきよらかならいいのに、と思ったりします。かくいう自分がそんなきよらかなのかと言われるとそうでもないんですが。
0すみません。詩に対する批評になってませんね。 きよらかになりたいという願望ときよらかな世界への願望というのは相対するものなのか、などと思った次第です。
0IHクッキングヒーターさん コメントありがとうございます。確かにきよらかな世界もへの願望も私の中にはあります。でも、きよらかな世界では自分の穢れがより一層目立って逆に辛そうです。だからやっぱり、自分がきよらかなものになりたいですね。
0コメントするのが難しい作品で、一度読んでから大分考えさせられました。 多分、きよらかなものになることはなれないのだと思います。具体的なイメージに寄せてきよらかなものってなんだろうと語り手は考えますが、その中において、明確な結論は出なくて、きよらなかものってなんだか分からないけど、多分きよらかなものになれるのは人間じゃなくて、神様、つまり人を超えなければいけないのか外れなければいけないのか分かりませんが、正に人外になるしかないという感じがしました。だから来世は神様の傍に居たいという風になってしまうのかなぁと。神様そのものには多分生まれ変わってもなれないので、傍に居ることによって、なんとかきよらかなものになりたいというよりは近づきたい。自分に溜まった澱という垢を転生することによって全て禊ぎにかけることによって。みたいな感じかなぁと思いました。 端的に言ってしまえば、自分が今汚れている事は分かる、でもそうじゃなくなりたい。でもそうなるにはどうすればいいのか分からない。雪になればいいのか、でもなれないから、神様に行き着くという感じが、僕には地味に切実な感情として迫ってきたかのように思いました。
0はじめまして、ふじみやこと申します 人智を超えて、肉体を超えた所に自分が繋がれていると 清らかになったと思えるのかな、と思ったりします 多分その繋がりが切れてしまう行動を避けるだけでも十分美しく見えるだろうし、 この詩の、汚れに沈む事に抗う姿勢も綺麗なものに自分は見えました
0なんとなく金魚王国の崩壊のミカゼちゃんぽいと思いました。 きよらかなものになりたい、とひらがなで描かれるとなんだか、あやしく、官能的です。
0すみません名前欄が見つからず名無しで書き込んじゃいました。 うえのコメントを書いたのはあやめです。 ごめんなさいm(__)m
0初めまして。自分以外の方の詩に直接触れるのは初めてで変なこと言ってるかもしれません。 この詩全体から、思春期の頃を思い出しました。つい最近まで自分がそうであったはずなのに、 いつの間にか羨望の対象になってしまってる無垢な存在。無意識に成長している自我と、 どんどん正体が分かってくる世界と、それらが一緒に見えることで感じる絶望感。 冒頭のシーンもなんだか初々しさを感じますし、一番最後の言葉も自殺かなにかで 今すぐにでも転生したいと思うあの生き急ぐ感じが思春期の頃を思い出させます。 不思議とさわやかな気分になる印象でした。
0生きとし生けるもの(=自分)は清らかになれない、と 仏さまの中でも一番偉い方が遥かむかしに言明されていると聞いたことがありますが、 それでも皆一度は清らかになりたいと思い立つのが、不思議なことだなあと。 その葛藤が文学の大きなテーマで、 『レ・ミゼラブル』はとくに葛藤の醍醐味にあふれていていますね。 あの主人公が、自分との闘いに打ち勝ったように見えても、 心のなかにすでにあった醜い事実は、事実として消えることなくあるとどこかから言われそうです。 でも主人公が、自分の卑小な心を(惨めに悶え苦しみながらも)行為において超越していくかのような展開には、 なぜか強い感動を覚えます。 解決できないところにひ弱な(けれども頑固な)存在として私たちは置かれ、 解決できないところに文学は始まるのかもと思います。 (宗教的な解決とは別に。) その際、清らかになれなさをどれだけ子細にみつめ、書けるかが 清らかになれないというそのことよりも大切かもしれないと、個人的には感じています。
0さしみさん とても魅力的な詩文だと思いました。私自身も、きよらかなモノに憧れます。きよらかな者に なるには どうしたら良いのか?食べ物かしら? 雪を食べたら、きよらかになれる気が確かにします。宮澤賢治は「永訣の朝」のなかで 病の妹に「あめゆとてきて」と言われて 妹の口に なにやら きよい物を運びます。この「あめゆ」というモノを、さしみさんの おっしゃている「雪」から 連想しました。清いモノを食する人は 清いと、私も感じます。 花を食べたら、きよらかになる気が します。花って、食べることができるように育てれば食べられます。(エディブル フラワーと言います。)わたしも 食べてみたことがあります。すこしは、きよくなるかなーと 思ったんですよ。 瞬間ですが きよい気分がしましたよ。でも、神のような きよらさかとは まるで違います。 わたしは キリスト教徒ではないので、キリスト教的 きよらかさに触れる機会が すくないのですが。 わたしには、クリスチャンの友人がいます。 あるとき、そのクリスチャンの友人が わたしにアドバイスをくれたことがあります。「水 清ければ 魚 棲まず。だよ」というアドバイスでした。私の友達は、人間は 潔癖すぎると、仲間が離れてゆくよというアドバイスを私に くれたのです。 そういえば、相思相愛になりそうな男女が居るとして、その女が「きよい関係でいましょう」と言ったとしたら 相手の男は 不幸を味わいます。 きよらかであることと、幸せは 一緒ではないです。宮澤賢治は「永訣の朝」も 幸福ではないです。 きよいことが しあわせとは 限らないです。わたしに できることは、きよいイメージを持てる しあわせな瞬間を すこしでも たくさん持とうとすることしか、わたしにはできそうも ないなー。と、いうことを漠然と思わせていただきました。
0こんにちは。 《食べるものを変えるべきなのか~》から始まって、そのあとの《食べるなら》で始まる二つの連、ここでの自己対話、ここで、それまでとは明らかに異なってきています。きよらかなものを希求する気持ちが、より具体的な形になろうとして動きはじめている、動きがあります。素晴らしいと思います。 付け加えると、きよらかなだけのものになれない、とか、醜さをもつことの原因を《食べるもの》にあるんじゃないかとするところは、とてもユニークで、そこのユニークさに気づいていないかのように、食べものを通して《きよらかなもの》へ近づこうと考える、この詩作品の主人公の懸命さ、人間ぽさには好感をもちました。
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