空がひとつ
押し流された街に
あおいいのち
掬いあげた
白い右手は
土に喰われてゆく
開かれた口に
かなしみがある
握っていた真は
転がり落ちてしまった
逆立った鱗が
煌々とひかる
水面に波
薄氷もなく
泥の底に
ひび割れた時が
沈んでいる
砂粒を摘む指
海原で砂金を洗う
焚べられた薪によって
約束に星は
据えられる
自転する螺旋
階段を下ると
呼吸だけがある
包帯の巻かれた腕の
崩れる音を聞く
雪原をゆく孤独
秘められた
ランタンが揺れる
型の合わない歯車ばかりが
やけにまぶしい
赤子の掌を
そっと握る
いないいない、ばあ
笑う声
心臓の動く音
堕ちた翼を
脱ぎ捨てるために
何が要るというのだろう
息ひとつさえ
燃えているのに
作品データ
コメント数 : 1
P V 数 : 796.1
お気に入り数: 0
投票数 : 1
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作成日時 2022-06-14
コメント日時 2022-06-22
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
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可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
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閲覧指数:796.1
2024/11/21 23時11分01秒現在
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空はひとつと勘定するのだろうか、読み始めてすぐにひっくり返ったのはぼくなんだろうと思いました。
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