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追悼
kuroifukumokanashmimomotazuni, ぱちぱちぱち、ざざざあ ざざざざざ、ざあああ ぱちぱちぱちぱち 段ボールの横に差し込んであるファイルの、 そのまた表紙のポケットの中に 君が呉れた悲しみの欠片が2つ 雨は私を洗うかのように まだまだいつまで降り続くの 昔より増えたね、雨の日も 指を噛む癖も ……amewofurasetehanamuketositekudasai. ああ、ああ、そうとも そうしよう、なあ きっとこれを書き終えるとき、 私の中の欠片が消える 消えたその後は、 詩が書けなくなるかもしれない、なあ kuroifukumokanashmimomotazuni, 君の願いは 総ての悲しみを掻き消した 一人籠る部屋の内側まで 喝采の音は聞こえて kuroifukumokanashmimomotazuni,amewofurasetehanamuketositekudasai. 雨は降り続く
追悼 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 945.4
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2017-02-21
コメント日時 2017-03-03
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
ローマ字の連なりが、区切り線のように見えて新鮮でした。 >雨は私を洗うかのように まだまだいつまで降り続くの こういう所だけ見ると、ベタな歌謡曲の歌詞のような印象があって、自身の悲しみの中に浸りこんでいるポーズを取っているような甘さが鼻につく感じを受けてしまうのですが、 >君が呉れた悲しみの欠片が2つ という謎めいた詩行(考えさせる、読者をとどまらせる)と、 >昔より増えたね、雨の日も というような、あれ、これは通常の「雨」のことなのではないのかも(クセが増えることはあっても、雨が増える、というのは奇妙で面白い)と思わせるような詩行に挟まれることによって、感傷的な歌詞のイメージからは逃れているように思いました。 追悼、という題、kuroifukuが暗示する喪服・・・「君」の葬儀の知らせだったのか、と想像を巡らせましたが、その割には衝撃度が抑えめで、古い言い方ですが、アンニュイな諦観に身を任せる、というような、気分に流れて行く感覚が強い詩だと思いました。(歌詞的な印象を受けるのも、そのせいなのかもしれない。) 失恋した自分の気持を葬る、というように(無理に)読めないこともないな、と想い・・・雨、が、テレビのブラウン管(これも古いか)にザーッと映る白黒の細かい画像のようにも見え・・・段ボールやhanamukeという言葉から連想される引っ越し(想いを断ち切るための)のようにも感じられ・・・ 色々と想像を巡らせる楽しみはあるけれども、全体に甘さに流れている傾向はないだろうか、というのが、今現在の印象です。
0『追悼』というタイトルを付けていられるけれども、その終わりの情景に、新しいスタートのメッセージを込められている。素晴らしい。まるで、ジョン・レノンの「スターティング・オーバー」という曲を合わせみました。『雨は降り続く』の結末の言葉に、語り手の―終わらないことは何て素敵なことなんだろう―という気持ちをキャッチしました まる (最近、この語り手という言葉が気に入りました。なんと使い勝手がいい言葉なんだ) 投稿有難う御座います。
0雨の歌には数多くの名曲があります。楽しい曲もあれば悲しい曲もあるわけですが、この詩は三善英史の「雨」やイルカの「雨の物語」(と、歳が……)、あるいはピーター・ガブリエルの「Red Rain」の物悲しさが似合う気がします。「悲しみの欠片」とは何なのか。写真やハガキ、それとも詩や愛の言葉を書き留めた紙片なのでしょうか。 「kuroifukumokanashmimomotazuni,amewofurasetehanamuketositekudasai.」 これは「君」の遺書とも読めます。だとすれば「君」は病死したのか、それとも自死なのか。筆者は文字通り「君」を追悼するために詩を書いている。そして、これを書き終えたら自分が詩を書く意味も失われてしまうかも知れないと言う。何という緊張感でしょうか。私には、とてもそんなテンションで詩を書くことはできません。 降り続く雨の音は喝采の音でもあります。それは人生の幕を下ろした「君」への喝采なのかも知れません。拍手の音はいつまでも鳴りやまず、悲しみの心は解放された「君」への祝福に包まれていく。私はそんな風に読みました。
0>kuroifukumokanashmimomotazuni 訂正を入れます ↓ >>kuroifukumokanasimimomotazuni 後付けですが、補足いたします。 昔、友人から戴いた冊子の最後のページに、 『黒い服もかなしみももたず 雨を降らせて餞として』 という言葉が載せられていました。 その後何があったのかは分からないままその友人は死別しました。 まりもさんへ >全体に甘さに流れている傾向はないだろうか、というのが、今現在の印象です。 そうですね、読者を刺激する何らかの工夫が足りなかったように、自分でも思いますm(__)m 今までの経験が活かされていない、死んだような文章を投稿してしまい、大変失礼いたしました。m(__)m 三浦果実 さんへ >その終わりの情景に、新しいスタートのメッセージを込められている。素晴らしい。まるで、ジョン・レノンの「スターティング・オーバー」という曲を合わせみました。『雨は降り続く』の結末の言葉に、語り手の―終わらないことは何て素敵なことなんだろう―という気持ちをキャッチしました 奇抜な読みですね(笑) はじめにまりもさんからご指摘いただいた通り、これは私の、私らしさが出ないまま失敗した作品でありました。 終わらないことは素晴らしい。だけどいつかは終わらせたい。そして、終わりは始まりであります。終わらないままに始まることはないかもしれません。 ご批評ありがとうございます。 もとこさんへ >「悲しみの欠片」とは何なのか。写真やハガキ、それとも詩や愛の言葉を書き留めた紙片なのでしょうか。 プリントアウトとホチキス留めで作られている、詩が、寄せられた冊子です。 「kuroifukumokanashmimomotazuni,amewofurasetehanamuketositekudasai.」 >これは「君」の遺書とも読めます。だとすれば「君」は病死したのか、それとも自死なのか。筆者は文字通り「君」を追悼するために詩を書いている。そして、これを書き終えたら自分が詩を書く意味も失われてしまうかも知れないと言う。何という緊張感でしょうか。私には、とてもそんなテンションで詩を書くことはできません。 降り続く雨の音は喝采の音でもあります。それは人生の幕を下ろした「君」への喝采なのかも知れません。拍手の音はいつまでも鳴りやまず、悲しみの心は解放された「君」への祝福に包まれていく。私はそんな風に読みました。 鋭い読みをしてくださり感服いたしました。 ありがとうございます。 クヮン・アイ・ユウさんへ >はじめ、ローマ字が場面転換の為に仕掛けられた装置かと思われました。 再び読み返すと、それだけではないのかも知れないなと考えさせられて、面白かったです。 この羅列が、読者にゆっくりじっくり読ませる働きを持っているということ。 読みながら、頭の中で文字が変換されていきました。こういった体験の機会が、ある間隔で用意されているので、新鮮でした。 「読むという行為」についてや、「作者として、仕掛ける側としての表記の選択」について考えさせられる機会をいただきました。 本作に触れて、「人は変わりたいと願いながら、その実変わることを避けている(あるいは恐れている?)」という主旨の言葉を思い出しておりました。 この詩から、「悲しみからの解放、しかしそれにも伴う悲しみ」のようなものを感じておりました。 私がこの作品に添えました「悲しみ」は、解放されたがっているのだろうと思います。 私は友人の死から離れるときが来たのだろう、と感じました。 >仕掛け に気付いてくださりありがとうございます。
0読んでいると、すごく静かな詩だなと思いました。そういう感想が先に出てくるのは、 追悼とあって、 >kuroifukumokanashmimomotazuni, > >ぱちぱちぱち、ざざざあ >ざざざざざ、ざあああ >ぱちぱちぱちぱち とくる所、ここが凄くなんだろうな。感覚的に納得しました。 このローマ字の並びは読みにくいんだけれど、じゃぁなんで読みにくいんだろうっていう所を先に引き出して考えてみると、ぼくにとっては雨の音でした。それを示す為に一連目の雨のオノマトペが必要だったのかなと思いました。人のつぶやきが雨に混ざりながら、葬式の最中の風景をボソボソと雨の「音」のように無表情に記述していき、それが喝采という語で締めくくられるというのが、なんとも潔いなと思いました。この潔いって思ってしまう力が、凄いと思いました。なんでそう思ったんだろうっていうのが、上手く言葉にならないです。
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