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二点
「二点」 君は それが美しいと云う 私は分からず その色 香り 楽の音 私には分からず 君の内なる美に於いて 私は虚ろな点ばかり 灰燼の雲 カタツムリのフン 水たまりにディーゼル油 私の点は宙に浮く ピリオドにもなれず あえて消されることもなく 永久に あってないようなものである 私は それを美しいと云った 君は それも美しいと笑った 君は錯覚している その色を 香りを 楽の音を ないものをあると錯覚している 私はそのことに朗らかに笑ってしまった 君は私を見ていた 私の内なる美に於いて 君もまた点である ただ、 君のは赤く煕っている お湯の水栓 野菜室のパプリカ 郵便局の逓信マーク 大地に根差した赤である 生きるのに 絶対必要の赤である その赤に 私の肌は焼けた だから私は 君から離れられない
二点 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 759.4
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-04-05
コメント日時 2018-04-06
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
心の恋人がこういう詩を描いてくれたら、最高だなーと。 違和や異質から目をそらすことなく、見逃すことなく、「君」の赤すぎることを諭すように、「私」の点である矜持とさびしさをないまぜながら、生きる意志をだれよりも「君」に伝えようとしているようです。
0twitterれんけいしました・
0fiorinaさん コメントありがとうございます。 「心の恋人」って素敵な表現ですね。 まさに心の恋人について、僕はこの詩で表したかったのだと思います。 この詩を理解してくれて、本当にうれしい気持ちでいっぱいです。
0美しいと感じました。特に前半が好きです。同じものを見ているようでそうではない、その違和感を点と比喩しているところが個人的に好きです。じっくり読みたいとかんじました。
0おおいしさん コメントありがとうございます。 前半が好きということは、私と同じくぼうっと物思いにふけるタイプなのでしょうか(笑) 長く一緒にいるのに、価値観だけはいつまでも交わらないことってありますよね。 それは恋人も、友人も、家族でさえそんな風に思うことがあって、人間って孤独な生き物だなと思います。 そんな気持ちをこの詩に託しました。 読んでいただいて感謝です。(^-^)
0自分がどのような存在か、相手がどのような存在か、を分かっている人の愛のある詩ですね。 感情の表現と、漠然な描写、具体的な描写がそれぞれすっきりしていて、配置のバランスも整っているところからこの詩の美しさを感じるのだと思います。
0かたつむりのふんの 美しさを 知る人なんて あいらしいと おもいました。 すいません。詩への感想ではないですね。ふんの特異な特徴を はじめてしったものですから おどろきました。
0社町 迅さん コメントありがとうございます。 自分を知る、相手を知る、そしてその関係を知るということは、不確定で、アンバランスで、それ故知ってしまうこと自体危うくもあります。 距離感を間違えて、近づきすぎたり、逆に憶病になりすぎたりもします。 それでも、価値観がピタリと一致することに拘らず、「私にはそう見えているんだからそれを信じてみよう」という開き直りの詩でもあります。笑 作者としては「君」から見る私がどのような点であるのか、はたまた点ではなく別の何かで私を例えているのか、知りたいところですね。 愛のある詩だと言ってもらえてうれしいです。
0るるりらさん コメントありがとうございます。 カタツムリのフンというのはなぜか自然と浮かんできて、自分でも意外でした。 他の動物のフンだったら敬遠してしまうのですが、カタツムリのフンは案外詩に使えるんじゃないかと思いました。 結果、情景を綺麗に整えてくれました。 こういった逆転の発想が上手くはまったときは、やはり嬉しいものですね。 あいらしいと言われると照れますね。(*ノωノ) 読んでいただいて感謝です。
0え?カタツムリのふんは 本当に きれいですよ。ニンジンを食べたら ニンジンの色と いうふうに、あまりにも きれいなので、タイルをつくった人が いるようです。 友人に まじで こういうことに 詳しいタイプなので、ほんきで こういうタイプはかわいいとおもってしまいました。(_)
0顔文字が、変換されなかった。あせった 感じの顔文字が、ついてました。
0再度 失礼します。わたしの感性と この詩の話者に 齟齬があっても、おもいやれるのが愛であり、 美しいです。 では退散します。
0読んでいて、心を打つものがあり、美しい詩だと感じました。言葉がなかなか離れていかず、何度も読んでしまいます。どういう心が裏にあるのか読み取りたかったのですが、私には無理でした…。内なる美とは何なのか、考えさせられました。素敵な詩をありがとうございます。
0るるりらさん なるほど! ググって分かりました! カタツムリは色素を分解できないから、食べたものと同じ色のフンをするんですね! それを集めて芸術的なタイルにした人もいると。 それを美しいと思う男性… 確かにあいらしいですね! そしてその捉え方が面白い! これは完全に私の無知でした。 この詩が凄い方向に行ったような感覚がします。 前半の色味が全く変わってしまいました。 「私」が個性豊かな人間に見えてきました。 いや~、感服です。 新しい見方を教えていただきありがとうございました!(◇)ゞ
0おかかマヨ和えさん コメントありがとうございます。 何度も読んでいただけたなんてありがたい限りです。 正直なことを言えば、「内なる美」について自分でもよくわかってないんです。笑 詩はどんな風に読んでもいいものだと思います。 この詩を読んで、点自体が内なる美と捉える人もいれば、点はものの見方であって内なる美はまた別に存在していると捉える人もいると思います。 そんな捉え方の余地をなるべく広く残しておきたいというのが、私が詩を書く上で最も大切にしているところです。 重要な何かを隠匿している詩は私は苦手で、抽象を追い求めたが故にこの言葉をチョイスせざるを得なかった、この形にならざるをえなかったという詩が好きです。 そういう詩を目指しています。 ですから「分からない」と言ってくれることは、作者としては本当にうれしい言葉なんです。 作品に真摯に向き合ってくれていて、私の内観と最も近い感想だからです。 今自分で読んでみても「内なる美」の実体が揺らいでいます。 一体何なんだろうという思いです。
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