ロード、バード、ストックヤード - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

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ロード、バード、ストックヤード    

黒電話の尻尾に ボールペンを巻き付け欠伸 落ちた文字を掬う気もなかった 引っ掻かれた痕は 途端喋り出した 絵のない額縁 のようなホテルの窓 ひた、と 冷たい壁に頬擦りし 小鳥が囀り風が始まる のをしばし待つ 夕暮れの境に痣があった やめとけと言ったのに弄った 廻る影! 空のスノードーム! 人! 人!! 鳥!!!!! 刻むためにある光を 線路の石に映し出して 嗚呼 雑踏に消えていっても 蹲る人を避けて 道ができると思っていた 銀杏が薫るのは何故、 何故、何故、と 凍てつく街に身慄いする 静止した観覧車に 今いるって 今、連絡したら かわるの。 かわるの、ぼくは 初雪の過ぎる暇に 銀杏の薫るを見過ごし歩みゆく 逆らって上りゆく



ロード、バード、ストックヤード ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 3
P V 数 : 693.5
お気に入り数: 1
投票数   : 1
ポイント数 : 0

作成日時 2025-01-01
コメント日時 2025-01-14
#現代詩 #縦書き
項目全期間(2025/04/15現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
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叙情性00
前衛性00
可読性00
 エンタメ00
技巧00
音韻00
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閲覧指数:693.5
2025/04/15 03時57分30秒現在
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    作品に書かれた推薦文

ロード、バード、ストックヤード コメントセクション

コメント数(3)
紅井ケイ
紅井ケイ
作品へ
(2025-01-03)

黒電話、懐かしいですね。無駄に重いんですよね、アレ。 その尻尾というのは、あのぐるぐる巻きのコードのことでしょうか。

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らりるれろ
らりるれろ
紅井ケイさんへ
(2025-01-04)

コメントありがとうございます。 実際に使っている現場には遭遇したことがありません。まだ残ってるのでしょうか。 精進します。

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熊倉ミハイ
熊倉ミハイ
作品へ
(2025-01-14)

う〜ん、やはり過小評価されていますね。らりるれろさんは高打率に良い詩を書く。私も頑張らねばと背筋がピンと立ちます。 色々ありますが、まず「ストックヤード」について。ロードやバードは街並みの情景として現れますが、この詩におけるストックヤードは何か。 調べると意味は、一時的にゴミや土を保管する場所、各々の家に外付けに設置されたような空間……。 家などの閉鎖的で安全な空間と、公共な外部の中間に位置する空間、としてのストックヤードと捉えてみる。そしてその問題意識のようなものが、たとえば「雑踏に〜」の連で顕著に現れていそうである。蹲り、球体のようになる、心を一時的にしまう肉体のストックヤード。それは実現できないのだろうか、と、その苦しさ。 空のスノードームが張られていて、ロードにいる人々も、飛んで自由そうな鳥たちもみな、その空間に閉じられていて、自由ではないことへの気づきが、詩の生まれた動機にあるような気がする。だからこそ、自分の中のストックヤードに自由を見出すしかない、と蹲っていくような。 しかし、そのスノードームを破ろうとした痕跡なのか、夕暮れの境=水平線?を誰かが殴った痣ができていたり、風が吹かないはずなのに銀杏が薫ったりする。そして、季節はスノードームごと、別空間へと自由に過ぎていこうとする…… しかし、最後がまた味があるんですよね。もう一度考え直して、いや、自分は風や季節のように移動できないだろ、とも思っているような(あえて、見過ごしていくような)。それまでがすごく詩的な展開だったので、主客が混じり変身していくような締め方になるのかなと、予想していましたが最後にまたひねる。人間のまま答えのない問いへと歩いていく。なかなかできないですね。 良い詩でした。

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投稿作品数: 2