fire bird - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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fire bird    

子供の頃から 雨の日が嫌いじゃなかった                                     暗闇から蘇りほんのひととき 美しく生きる蝶のように いつも元気のない お前の汚れを洗い流す 誰にも省みられない 可哀想なお前の意思 蛹みたいに 小さな母体の中で眠っている かつて人生は快楽を味わうためにあったと死刑になった詩人が言い残した もしも大きな罪で多くの犠牲者が出ても人々はこの地に戻ってきて春が深まる なぜ同じ人間同士なのに能力や容姿や財力に差があるのか お前が蛹の中で眠っている間にも世の中は変態が動かしていて 着ているものを脱ぎ捨て 与えられてきたものを拒んでも それでも親に似てしまうのが子で春が深まっていく 生きることは 誓いにそむいて心を変えることだ  あるいは 捨てられて恨むこと *                     *(原條あき子「原条あき子全詩集」)



fire bird ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 19
P V 数 : 1355.0
お気に入り数: 0
投票数   : 3
ポイント数 : 0

作成日時 2024-12-01
コメント日時 2024-12-11
#現代詩 #縦書き
項目全期間(2025/04/10現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合ポイント00
 平均値  中央値 
叙情性00
前衛性00
可読性00
 エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合00
閲覧指数:1355.0
2025/04/10 10時45分51秒現在
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    作品に書かれた推薦文

fire bird コメントセクション

コメント数(19)
田中宏輔
田中宏輔
作品へ
(2024-12-01)

それでも親に似てしまうのが子で春が深まっていく 齢を取り、憎かった父親に似てきました。

0
三明十種
作品へ
(2024-12-01)

しんみりさせんでくれよおぉぉぉぉぉぉぉぉ分かってる分かっていたのーこれもオマリズムの一側面なのだねー春はまだまだ遠いねー

0
yutaka77
yutaka77
作品へ
(2024-12-01)

感動しました、素晴らしい作品をありがとうございます。 また詠ませて下さいね。

0
秋乃 夕陽
秋乃 夕陽
作品へ
(2024-12-03)

私もかつて誰にも顧みられず理不尽な状況のなかで蛹となって生きてきた。 私が蛹の中で丸くなっていた頃は外界では変態が動かしていて如何ともし難い情緒を醸し出していた。 もし私がそのままの私出会ったならば今の私はいないだろう。 すでに捨てられた人生。恨むことも違いに背いて自分を変えることもしては来なかったけれども、状況が変われば景色も変わることは知ることが出来た。

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おまるたろう
おまるたろう
田中宏輔さんへ
(2024-12-03)

田中宏輔さん、ありがとうございます。 なんと。わたしも歳をとり、父に似てきている気がします。

0
おまるたろう
おまるたろう
三明十種さんへ
(2024-12-03)

三明十種さん、ありがとうございます。 この詩の原型は若い頃、芸能事務所に所属してた時に書いたものでして、まあ、いろいろ、とても悲しいことばかりだったんで、感情がストレートに出ています。

0
おまるたろう
おまるたろう
yutaka77さんへ
(2024-12-03)

yutaka77さん、ありがとうございます。 そういっていただけて、なんだかホッとしています。投稿してよかったな。

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おまるたろう
おまるたろう
秋乃 夕陽さんへ
(2024-12-03)

秋乃 夕陽さん、ありがとうございます。 一握りの変態野郎が世の中を動かしてますね。何かを成し遂げるには自分も変態になるしかないみたいです。これは比喩でも何でもなく。自分の周囲はどんどん金持ちになっていって、有名人になっていって、自分だけは現代のサチャグラハの一環として、頑固に極貧。風呂なし3畳!もはや打つ手なしですので、いつか時代がわたしに追い付く日がくるのをただ漫然と待っています。状況が変われば景色も変わることは、、あればいいなあー

1
rona
rona
作品へ
(2024-12-04)

こちらは一転して美しいね。叙情◎ 大詩人に化けそうな片鱗を感じさせる作品でした。 >なぜ同じ人間同士なのに能力や容姿や財力に差があるのか なぜ同じ命なのにその価値が違えられてしまうのか ちなみに、唯一リアル繋がりのある詩書きが、今、Bで批評らしきものが書けるのはおまる氏くらいじゃない?って言ってたけど(まぁ彼はガチ読書家だからその辺りを好んで言ってるんだうけど) なぜ運営はそういう人材生かそうとしないのか

0
紅井ケイ
紅井ケイ
作品へ
(2024-12-04)

素晴らしいです! どう素晴らしいかは、もうまったく皆さんと同意見です。 最初、この詩全部が「原條あき子」という人の引用なのかなと勘違いしていて、 「???」と思っていたのですが、こっちの早とちりでした。 いや、失礼しました。

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おまるたろう
おまるたろう
ronaさんへ
(2024-12-06)

ronaさん、ありがとうございます。 この作品は、個人的には綱渡りを渡りきったような気持でやりました。 兎角、若かったのですよね。 昔、久世光彦だったか、批評のことを「刀」という言い方をしていたと思うんですけど、本来の、小林秀雄や吉本隆明や江藤淳のような意味での批評を、そのままネット詩投稿サイトでやると、おそらく理解ある扱いは受けないだろうという気がするのですよね。昔はネット詩界隈にも、批評センスのある書き手がいたのではないでしょうか。でもどこかのタイミングで去っていった。去らざるを得なくなったのではないか?...そんなことを、主観的にだが、想像します。 ネット詩の批評を担っているというか、Bのコア・バリューにあたるのは、こうやってコメントをしている人達、豊かな詩的直観を持った人達で、それが有機的にポリフォニーを奏でればいいなあと。それでいいのではないか。そんなことを最近は思ってもいます。 でも、いつか、批評能力を使わざるを得ないようなスゴ玉が出てきたら、わたしも懐から刀を出そうと思います。

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おまるたろう
おまるたろう
紅井ケイさんへ
(2024-12-06)

紅井ケイさん、ありがとうございます。 ご満足いただけたようで、とても嬉しいです。素材?がよかったのが幸いしました。原條あき子は戦後詩で五傑に入るくらいの大きな存在だと個人的には考えます。

0
rona
rona
おまるたろうさんへ
(2024-12-08)

概ね同意見なんだけど、 >昔はネット詩界隈にも、批評センスのある書き手がいたのではないでしょうか。でもどこかのタイミングで去っていった。去らざるを得なくなったのではないか?...そんなことを、主観的にだが、想像します。 私の主観というか、実感はとにかく昔は分母が大きかったのね。つまり100人がひしめき合うサイトで10人の面白い人間(批評者)がいればその10人も楽しめるし、相乗効果みたいな発展があったんだけど、その分母が100から10になって面白い人間が1になってしまったかな、という感じ。だから居られなくなったのではなく詰まらなくなって皆消えたんじゃないかな。 現状のまったり感は嫌いじゃないし、真面目に投稿する人間が土台を支えているのは間違いないんだけど刺激は少ないかな。例えば月間選評なんかにおまる氏が参加すると何か流れが変わるような気がちょっとするのだけどね。

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おまるたろう
おまるたろう
ronaさんへ
(2024-12-08)

たしかに、パッと見のまったり感は強いですね。 Bレビ運営は、まあわたしを受け入れないでしょう。完備さんですら、あの過剰反応だったのに、わたしなんかがやったら...笑 「横断性」というのかな、丸山真男も言っていたことですけど、西欧では横断的なつながりを持つ組織(教会やサロン)がある(ササラ型)と。それが日本だと、どうにも育たない。それゆえ分化した各組織が閉鎖的で相互に干渉を持たない(タコツボ型)... また聞きでしかないですが、現フォも文極も、全盛期は凄かったんでしょうが、それでもずいぶん(タコツボ型)なところがあったのではないかと思うんです。 少し前に類さんと会話をして思ったことですが、コミュニティから「天才」を輩出したのかもしれないが、(もちろん、また聞きでしかないが)個人的には「カルトの教祖」みたいな印象があります。 「現代詩手帖」は最果タヒや井戸川射子を輩出して、そのうえで、ちゃんと世の中にリーチさせているので、やっぱりはるかに何枚も上手だよな、と思ったりもします。「教会やサロン」たり得ている。 一方で、昔に比べると、ネットのエコシステムが大きく変わってしまっているので、詩界隈の分母が減っているように見える反面、その近傍の領野の数が増えたというか、面白い人は減ったように見えるけど、わりとその近くに才能のある人、面白い人たちがいて、ちょくちょく覗きこんでいる、というイメージがあります。 数値にできない「見えない業界注目度」みたいなのがあって(もちろん、注目度だけでは全然足りません、書き手が世に出るためには、大人の事情も絡む)、ネット詩の周辺というのは、肥沃な分水嶺みたいな感じになっていると思うのです。 わたしが今、考えている「批評」的関心というのは、以上のようなものです。

1
砂柳
砂柳
作品へ
(2024-12-08)

日常を生きる上で魂に少しずつ溜まる埃を流すものは、冷たい雨しかなくて、軽くなった身体で飛び立ってみても、芯は冷え切ったまま震えている。何度も殺された意思までも凍えて縮こまる中、それでも自分の人生に盾ついて生きていく。変わることは恐ろしい。それでも古い衣を脱ぎ捨てるように、何度でも生まれ変わって、凍える体を抱きしめて、前を向いて歩いて行きたいものですね。

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rona
rona
おまるたろうさんへ
(2024-12-08)

おまる氏と完備さんは全く違うと思うけどね。完備さんは書ける人だし批評も的確なんだけど悪い意味で文極でしか通用しないコミュニケーションの取り方(聞く側の耐性や理解力が問われるというか)をされているように思う。勿体ないよね。おまる氏は色々見えている人だと思うしそれなりに立ち振舞うと思うけどなぁ。 話色々面白かったわ。(タコツボとか個人的に耳が痛くもあり。笑)大分作品から離れた雑談になってるのでこの辺で。ありがとう。

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九十九空間
九十九空間
作品へ
(2024-12-10)

不思議に印象的な作品だと思いました。しかしその不思議な印象をうまく言葉にできません…… >なぜ同じ人間同士なのに能力や容姿や財力に差があるのか こういう、非常にナイーヴな(あまり詩的とは言い難い)問いが唐突に現れることの面白さがあると思います。

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おまるたろう
おまるたろう
砂柳さんへ
(2024-12-11)

砂柳さん、ありがとうございます。 この作品は、「まちがい」をどう提示するのか?という自分なりの チャレンジでした。 自分にとっては懐かしく、 今読んでみると、ずいぶん危なっかしいことやってます。 日本語としては意味はとれるはずですが、 意図的に、文章同士が呼応してないような書き方をしてます。 心理的にヤバい状態でした。 変わることは恐ろしい、いったん変わると 自分でも気づかないくらいに変わりすぎたりもします。 勇気なのか、蛮勇なのか、そこが問題ですね。

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おまるたろう
おまるたろう
九十九空間さんへ
(2024-12-11)

九十九空間さん、ありがとうございます。 なにが「アリ」で「ナシ」なのか、 特に基準があるわけではないので、難しいですね。 昔から「生々しいならOKかな」くらいのアバウトな姿勢で創作しています。 (こんなんだから某ナントカ派?の大学生君にも攻撃されるんでしょうけど...) 自分は、きわめておおざっぱなポエマーで、 用語の無理押しというのか、おかしな詩句があったとしても、 詩想の膠着をしるすのでなければ、まあよしとしています。

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