はかい、と、さい、せい - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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はかい、と、さい、せい    

例えばにんげんを脱いでみる 不健康な人体実験さ 薄皮というほど薄くもないコリコリした表皮 不知火が踊る位にぎやかな仮面舞踏 僕にはこれが厄介だったんだ あざやかな色彩はアレグロの調子で跳ねる 喉仏がぬるりと蕩け、 血が蟲みたく這い出る 瞳は明後日の方にかたわれを見つける ばらばらと自らの巣に帰りゆく 漆黒の背広を部屋に残して けれども、何故なのか 「今日は薬飲み忘れませんでしたか」 「今日は薬飲み忘れませんでしたか」 日常はふと巡礼し出したのだった! ふと最後の髪が立ち止まる 松明の軌跡のようにとろけた紅が 輪郭をぼやけさせたままでぐるぐると戻る 戻る戻る戻る戻る戻る戻るも、 還る還る還る還る還る… トルソーはよそ行きのドレスに紅潮し 手袋は自ら運命た人の跡をなでる なぜ脱いだのか 何が悲しかったのか 求められる形とは何なのか 案外人間腸詰とは言い得て妙かもしれない 側の中身は誰も気に留めない それが虚しかったのかもしれない 僕の言葉に頷いた人は彼の生い立ちを知らない そして蘇る そして蘇る そして蘇る ただの記号と再び化さぬよう もう一度にんげんであれるよう 人恋しくなり肌恋しくなり泣き崩れてしまう 中身が漏れ出してしまう 恥ずかしい入れ物であれますよに! 仮面もボトルに変わりなく 色彩もマグカップだったんだ 還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る還る 一度にんげんを生きてみる そしてようやく行燈に火が灯る


はかい、と、さい、せい ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 3
P V 数 : 558.5
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2024-10-23
コメント日時 2024-11-07
#現代詩
項目全期間(2025/04/13現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
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叙情性00
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閲覧指数:558.5
2025/04/13 20時08分25秒現在
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    作品に書かれた推薦文

はかい、と、さい、せい コメントセクション

コメント数(3)
ぺえ太
ぺえ太
作品へ
(2024-11-06)

言葉の端々にセンスを感じます。 >戻る戻る戻る戻る戻る戻るも、 還る還る還る還る還る… ゲシュタルト崩壊起こしそうな文字列で乖離感をうまく煽っていますね。 >還る還る還る還る還る… IQテストみたいに「還」の中に一つだけ「環」があるのかなとか、しっかり間違い探ししてしまいました。 >恥ずかしい入れ物 素敵ですね。これはキラーフレーズだと思います

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おまるたろう
おまるたろう
作品へ
(2024-11-06)

マイナーな作品だなとは思います。良いと感じる人には良いと感じられる、でも良いと感じられない人には、まったく退屈な作品と映るでしょう。サブカル、「ガロ」的なものですね。

1
三明十種
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(2024-11-07)

ニンゲン脱いで浜辺に立つと潮風スゲー痛いッスよねー最初の一行目に尽きるよねー

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投稿作品数: 1