おとこのなみだ - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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おとこのなみだ    

見慣れたカーテンの色彩が風に揺れて 部屋全体を染める。ねぼけなまこで電話に出ると君からだった。 君は僕の視線を逸らし 通いなれた道筋を迷うことなく進んでいった。これはゲームなのだ。渋谷とウチのちょうど中間地点に男が立っていて チョーセン語を喋っている。僕は一体彼のどこを見て日本人だと見破ったのだろう。君も彼も態度があまりに普通なものだから 実に堂に入った芝居に見える。君がこの場に誘ったのも彼と引き合わせるのが目的で 思いのほか受け身な自分がいる。 僕は君らと話を交わすこともなく 今度はどんなゲームになるのだろうと思うのだ。まちぜんたいがきょだいな密林だった。偽物のチョーセン人も 君が僕をいかがわしい場所に誘うのも。 これはゲーム ゲームなのだ 君は踊らずに 酒を飲んでいる。カッコイイ男には笑顔を 僕は一人ヘンテコなダンスを踊っている。マルデブルクの半球のように外圧が内部の真空を支えている。チョーセン人は君と日本語で喋っていて こちらに気づくとぬけぬけと自己紹介してきた。君らは残酷な冗談みたいに常に微笑んでいる。僕は不安を誤魔化すように調子に乗って喋りまくり 朽ち果てた寂しみに涙が落ち... 僕が寝ている傍らで 君たちは親密な行為に及ぶのだ。ほんとは僕が眠ってないことなんてお見通し。まるで光源氏がやってくるかのように 僕はゲームが開始されるのを目撃する。おもえば情けないことじゃないか。チョーセン人の獣欲がしずまり どこかへいなくなった隙に 僕もたまらなくなり ぐったりとした君と「成功」を試み... ああ こんな罪深い実験をすれば どんな裏側から僕は神に到達できるのだろうか。 これはゲーム ゲームなのだ


おとこのなみだ ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 7
P V 数 : 798.2
お気に入り数: 0
投票数   : 2
ポイント数 : 0

作成日時 2024-10-04
コメント日時 2024-11-04
#現代詩
項目全期間(2025/04/15現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
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閲覧指数:798.2
2025/04/15 05時22分21秒現在
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    作品に書かれた推薦文

おとこのなみだ コメントセクション

コメント数(7)
テイムラー隆一
テイムラー隆一
作品へ
(2024-10-04)

「朝鮮(人)」を「チョーセン(人)」と表記したり、「まちぜんたいがきょだいな」と漢字で書けば違和感がないような部分を何故かと平仮名にしたりと、どういう思惑で設計したのかが色々と気になる作品だと思った。

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おまるたろう
おまるたろう
テイムラー隆一さんへ
(2024-10-04)

田村さん、コメントありがとうございます。 なんか遊んじゃうのですよねーいつも。 どういう意図かは... まあご想像にお任せします。笑

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紅井ケイ
紅井ケイ
作品へ
(2024-10-05)

「ジュリアン・バトラーの真実の生涯」読みました! 感動!

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おまるたろう
おまるたろう
紅井ケイさんへ
(2024-10-05)

紅井ケイさん、コメントありがとうございます。 おお、やっぱりビンゴ! 紅井さんのお眼鏡に叶うと信じておりました。

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三明十種
作品へ
(2024-11-04)

おおおおおぉぉええですねー断然好みッス!なんちゅうか三流エロ本の巻末あたりにある殴り書きコラムのようなあの感じッス!ザラ紙に印刷された文字で読みたいような…そこまでせんでもええかな…兎に角乾いた悲哀がたまりませんよーまたゆっくりその他のものも読ませてもらいますよー

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おまるたろう
おまるたろう
三明十種さんへ
(2024-11-04)

三明十種さん、喜んでもらえて嬉しいです。 発表する場所を間違えてしまったみたいですね。 ここが詩人たちの集う場だということを、すっかり失念しておりました。 わたしは今年3月末から参入した者なのですけど、当初ここを「ガキ使ハイテンショングランプリ」みたいなところだと勘違いしており、、 恥ずかしいので読まないでください。 それはさておき、三明十種さん、いったい誰なのでしょうかね(直球)

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三明十種
おまるたろうさんへ
(2024-11-04)

恥ずかしがられても読みますよー読むというより受信する感じになりますかねーまあ僕はこの界隈の有象無象のひとりですよー無害ですよー打たれ弱いけどねーこれからもよろしく哀愁!

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投稿作品数: 1