影絵ーあまりにも感傷的な - B-REVIEW
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影絵ーあまりにも感傷的な    

緑を噛みくだいた草刈あとのような匂いが網戸をすりぬけて入ってくる夜  両手で作る影絵  ピース、鷲、キツネ、怪獣の口、  笑い声 僕たちのアパート  小さな部屋にとても小さな明かりを灯して  二人だけで居た二人だけの世界  小さな部屋の小さな壁に二人の影が映っていた  こんな風にいつまでも子猫のようにじゃれあって生きていけばいいんだと  そう思っていた 緑を押し返すように 部屋の中は僕たちの体温とか息とかで溢れていた こんな風に僕たちというものがこの世に生まれた夏 君も僕も若かった 何もなくていい、自分たちのことだけ考えていればいい、他は何も見なくていいんだ  その胸に僕を眠らせていた君が  緑の胸に抱かれるように永久の眠りについた五月  君の髪を撫でたときのように、五月の風は  僕の手を、僕の体を吹き抜けていった 小さな明かりを小さな部屋に灯して あの頃のように影絵を作ってみた けれど 網戸をすり抜けてくる風は寄生虫のように 僕と僕の影を食い尽くす 君のいなくなった僕を  


影絵ーあまりにも感傷的な ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 1
P V 数 : 402.1
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2024-09-08
コメント日時 2024-09-09
#現代詩
項目全期間(2025/04/16現在)投稿後10日間
叙情性00
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閲覧指数:402.1
2025/04/16 22時51分56秒現在
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    作品に書かれた推薦文

影絵ーあまりにも感傷的な コメントセクション

コメント数(1)
おまるたろう
おまるたろう
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(2024-09-09)

影絵の喩えによって自分を客体化する試み。それを巨匠でもない、無名の詩人?がやったとしても、あまり様にはならない。 かりにこの作品が「私」詩なのだと仮定して、こう言わせてもらうと、「制約」ではなく、エロス的な、といってもよいが、「過剰さ」を出さないと仕方がないのではないかと思った。ほんとうにこんなものでいいのだろうか?と。

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