Ми думаємо про вас
Василь Симоненко
(https://en.wikipedia.org/wiki/Vasyl_Symonenko)
私らは君たちを思う。澄んだ夏の夜や
冷えた朝に、晩のいっときに
宴のどよめきや、働く日々に
ひ孫たちよ、私らは君たちを思う。
君たちについて考えている。だから、私らの手は
鎌や機織り機に置かれたまま、朽ちてはゆかない。
だから心は、いりくんだ悶えとは違い
声高な、善く響く、喜びのようである。
憂いが顔に皺をつけるのではなく
あれは、感化された私らのひとみで、創造が滾っているのだ。
その創造は、雨月の不安な夜のように
夢見心地で緊張しているのが常である。
眠けの安泰を、私らは夢に見ない。
優しい静けさに、惑わされはしない。
先のことが私らの顔を照らしている。
創造の不安は、永久と一緒である。
だから私らは、平然と、剛毅に
労働と戦で
悪意ある誹謗と、馬鹿らしい煽りと
狂った嘘の氾濫とを迎え撃つ。
私らは君たちを思う。澄んだ夏の夜や
冷えた朝に、晩のいっときに
宴のどよめきや、働く日々に
大切な子孫たちよ、私らは君たちを護っている。
Contra spem spero!
Леся Українка
(https://en.wikipedia.org/wiki/Lesya_Ukrainka)
悩みの数々、君たちは、秋の雲とともに、消えるがよい。
今は、神々しい春の最中なのだから。
それとも、憂鬱の嘆きに追われ
若い日々は飛び去ってしまうというのか。
だとしても、私は涙に噎せながら笑い
災いだろうが、歌を唄い
救いがなくとも、信じていたい。
生きていたいから。哀しい考えは失せてしまえ。
古ぼけた、むなしい休耕地に
色とりどりの花を植えている。
冬の極寒で私は花を植えている。
そして苦渋の涙をかけてあげる。
すると涙の熱さは
あの氷の、硬い層を、溶かしてくれる。
ひょっとして花々は持ちこたえ
喜び溢れる春が、また来るかもしれない。
険しい燧石の山に
重たい石を担いでゆく。
そうして、膨大な重量を抱えながらも
私は喜びの歌を口ずさんでいる。
長い、暗い、不明瞭なひとつの夜
小波の一瞬たりとも目を逸らさないで
私は導の星をあくせく探している
燦然たる、その暗夜の女神を。
ああ、私は涙に噎せながら笑い
災いだろうが、歌を唄い
救いがなくとも信じている。
生きてゆくのだから。消えてゆけ、哀しい思いたちよ。
Я знову плачу мимоволі
Володимир Сосюра
(https://en.wikipedia.org/wiki/Volodymyr_Sosiura)
また、気づけば私は泣いている。
なぜ……しかし誰が泣かないでいられるだろう。
ほら、牢獄から引っ張られた輩が
狭い路地を練り歩いているだろ。
「婆さん!……彼らは貴女にどんなことを……
何度も引き金を鳴らされたでしょう……」
かのじょは夜からささやくように
「聞かないでおくれ、せがれよ」
干からびた腕で振り払い
行ってしまった、そのとき心は、あれも、これも無いと言う……。
「可愛な少女よ、どうかしたのか?
きみの矢車菊のリースは?
それと、首飾りは、どうした?
誰が、草のなかで失くしたんだ?」
「あたしの首飾りはファシストが奪ったの
リースはドイツ兵が踏み荒らしたわ」
すると目は輝いた。鉄の
その碧眼は、剣のよう……。
「あたし、畑で彼を斬り刻んだの
斧でね、夜中にね」
流れて、飛ぶ哀しい考えは
すべて悪夢のように思える。
軍の食堂の処には
影のような子どもたちが、窓の下で
錫のバケツを手にもっている。
私は、頬に涙を感じる……。
そうか……きみたちに、ぼろ着の子たちに
軍人は昼食を分け与えているのか……。
まだまだ血の流れは噴き出し
私たちは遥々歩んでゆく。
怒りと愛で満たされた
心を、幸福まで、届けるために。
作品データ
コメント数 : 3
P V 数 : 408.7
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2024-06-07
コメント日時 2024-06-08
#現代詩
#ビーレビ杯不参加
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
閲覧指数:408.7
2024/11/21 22時55分25秒現在
※ポイントを入れるにはログインが必要です
※自作品にはポイントを入れられません。
格調の高い重厚な詩を発表してくださりありがとうございます。時事を伝えてくださった価値は高いです。
1Ми думаєм про вас. В погожі літні ночі… 一見牧歌的な響きがありますが、 平和より戦いを望んでいる。そんなことで孫たちが 生きていけるのかな? Contra spem spero! Леся Українка どうしてこうもウクライナ人というのは俯瞰的な視線を もていないのだろう? 内に内に視線を固定して勝手に激情的に 身悶えしている。これが今のウクライナの不幸の源泉で あると同時に、同じような日本もいずれ狂人バイデン政権 によってウクライナ化されるおそれがある。 Я знову плачу мимоволі Володимир Сосюра この詩はめずらしく近代ウクライナの本質に迫り、その病巣を 射ているようにみえる。ナチを俎上にあげるとき、同時に 近代ウクライナのナチ化を批判することにもなっている。 しかし翻訳があまりにも暗く妄想的。自分の物語をこの牧歌的な 雰囲気をもたせた歌に強引にあてはめすぎている。 もっと軽い雰囲気の裏に怖ろしいものがひそんでいるという塩梅 のもとの詩の雰囲気のままでよかったのに、翻訳でそれを引きずりだして おれは読めるという知性をひけらかしすぎかもしれない。 これはそのまま牧歌的な表層をみせて読む方がいい。 とはいえ、 いずれにせよ三作ともあまりにも骨董美術的で かび臭くつまらない。 現代のウクライナはこんな単純な話ではすまない。 骨董価値はある。
0俺もこういうポエム書きたいな かっこいい… 悲しみや苦しみだけが僕たちのポエムを高くするんだろうか…
3