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ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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こういうことがありました    

和訳をやっていると、時制が分からなくなる。 複時制にアオリスト――日本語にすると変になる気がする、 頭に数直線を思い描いていても。 辞書を引くのが嫌いだ。 能動相受動相中動相、デポーネント、約音動詞、 語根、接続法、複合名詞……。 頭では分かっている。こんなことを続けても外国語の読書に楽しみを見出せるわけでは私はない。ブルーアーカイブの古関ウイさんや、浦和ハナコさんのようには私はなれない。ホメロスの叙事詩の一文をそれと見抜く浦和ハナコさん、外界との交流を絶ち古書を復元する古関ウイさん……。テニスンにmany-toerted Camelotという語法を与えた古代の詩人たち、loebに彼らの詩を求めても、九大詩人といえども、虫食いばかりの断片しか残っていない。短冊状の椰子の葉に書かれたサンスクリット語の原典資料は、現地人や探検隊の乱獲によって散らばってしまった。 赤でいっぱいのたどたどしい古典語の作文 格を調べないと意味が確定しない前置詞 たった1ページ読むのに何時間もかけるのは明らかに非効率だ。分かっている。趣味にすることは私はないだろう。 でも、なんだろう。属格が挟まっているときに、冠詞を二つ続けて読むときのあの感じは。修飾語を上手くあてはめられたときのあの感じは。「白百合」、その一言に揺すぶられるとは。 言葉が、壊される。生物がはじめての母音を口にしたときのように 痺れたんである、腕が 垢ずれったんある、足が 陰茎が萎えりたんである 陰茎が萎えりたんである 言葉が、壊れる。木陰の隙間から 痺れたんである、 垢ずれったんである、    萎えりたんである    萎えりたんである 浦和ハナコ「あったんですよ~」 浦和ハナコ「あったんですよ~」 浦和ハナコ「あったんですよ~」  (そういうことが、ね先生) 根を伸ばし、蕾を付ける (先生!) (先生……) (あなたたちの夢を見たんです) (……) (子供たちが閉じ込められていたんです) (……) (私は、こわくて、本当にこわくて) (……) (でも、何かがあったからァ、なんか分かったからァ) (……) (生きることに決めたんです) (あの日の責任は、私が負うよ) 復讐をしませんグーで 鼬を彼女は泣いてまう 知ってみます彼女の心を 生きるは空白でますかね     ま ん         ま     ま        ま (お父さん!) (お母さん!) 殴られても、怒鳴られても 泣いても、息ができなくても 肯定のしるしをひとつも見せない (あの日の責任は、私が負うよ) 古関ウイ「そうであります~」 古関ウイ「そうであります~」 古関ウイ「そうであります~」  (そういうことです、ね先生) すべての世界のすべての子どもたちが 恐怖でふるえながら ことばをもって 論理をもち 自分と大切な人を守ろうとするとき 詩がうまれる こういうことがありました


こういうことがありました ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 11
P V 数 : 1176.8
お気に入り数: 1
投票数   : 2
ポイント数 : 0

作成日時 2023-08-09
コメント日時 2023-08-25
#現代詩
項目全期間(2025/04/07現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
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叙情性00
前衛性00
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閲覧指数:1176.8
2025/04/07 06時24分27秒現在
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    作品に書かれた推薦文

こういうことがありました コメントセクション

コメント数(11)
三浦果実
作品へ
(2023-08-09)

これはいい。作品「こういうことがあります」と同作者ではないかもしれない。韻律といえば音、リズムなのかもしれないが、語句の印象によるフローもある。その印象のフローが作品「こういうことがあります」よりもいい。フローがいいというのは身体的に響くということ。作品「こういうことがあります」で頭で書いてる作品云々とコメントを書いたけれども、つまり、そういうことだ。 まあ、その該当する作者さんだけを指摘していうわけじゃないけれども、ホントに最近の参加者は自分の作品「だけ」を投稿して他人の作品は読まない、コメント欄を読まない人が多い。まあ、いいんだけれども、そういうエゴから見直せるのがこの場所なんで、やってみるといい。刑務所に入られた経験はないでしょう?苦役というやつを経験するといい。他人の作品を読んで何の見返りもなく他人の作品にコメントを書く苦役。やってみたら孤独になれるから。詩を読む、文を書くことの無意味さや何やら全て変わるから。孤独が足りないんだよ。人生変えたいんだろ?やってみたらいい。月に50作品以上にコメントしてみるといい。まあ、出来ないだろうね。だから人生も変わらないんだよ。 全参加者へ。

1
三浦果実
作品へ
(2023-08-09)

あー、結語は人生でなく作品と書くと決まったのか。下手やなあ。

1
田中恭平 new
田中恭平 new
作品へ
(2023-08-09)

作品「こういうことがあります」、と同じ作者でしょうか。前半、散文で脳を、アイドリングさせてフローへ、ってことなんだと思いますけれど、「こういうことがあります」が200ccなら、「こういうことがありました」は500ccみたいな印象かな、その、700とかの構造つくってく、みたいな感じじゃないんですね。散文も、フロー、爽やか、流れてゆく印象があります。タッチが硬質であるのか、やわらかいのか、僕が書くと一本調子になってしまうのですが、微なる妙がある。微妙の本来的意味ですね。端々、みずみずしく、光るフレーズも見受けられます。

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もじゃお
もじゃお
作品へ
(2023-08-09)

作品で語る、という事ですね。今作と前作(?)はどちらがベースで、圧縮したのか、拡大したのか、再構築したのか、製作過程が気になりました。前作との落差も含めて分厚い印象を受けました。

0
コーリャ
作品へ
(2023-08-09)

いたちってそんな漢字だったんだ もしあの人じゃなかったらよほどの言葉マニアですね

0
鳴海幸子
三浦果実さんへ
(2023-08-13)

>韻律といえば音、リズムなのかもしれないが、語句の印象によるフローもある。 そういうものはあるかもしれませんが、元の詩を何か変えたわけではないので、単に背景情報を開示することによって元の詩にあるそれを引き出した、という感じかもしれません。まあ、元の詩のコメントで実験的というコメントもありましたが、こっちの方がよっぽど実験ですな。

0
鳴海幸子
田中恭平 newさんへ
(2023-08-13)

>爽やか >端々、みずみずしく、光るフレーズも見受けられます ということですが、なるほど、何がそのような印象を生んだのかは分かりませんが、仮説としては、そうですね、なんとか若者らしい文体を込められたんですかね。

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鳴海幸子
もじゃおさんへ
(2023-08-13)

>制作過程が気になりました。 前作を投稿した後、なんかムカついたんで、腕力で書き足したって感じですね。

1
鳴海幸子
コーリャさんへ
(2023-08-13)

どの人のことか知りませんが、まあ、言葉の詩ですんでね。そういう感想もあるんですね。

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もじゃお
もじゃお
鳴海幸子さんへ
(2023-08-14)

その熱量は良い形で作品に反映されたと思います^ ^

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よびな
作品へ
(2023-08-25)

調べたくなる言葉がたくさん出てきて面白く思いました。

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投稿作品数: 1