歩く - B-REVIEW
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歩く    

コンクリートの道 定めのように一線は延びている どこへ向かうのか どこへ帰るのか 見失ってしまった 月は微光を放ち 夜を照らす 対向車のライトは眼を刺す おれを捉えはしない 気休めのように立つ街灯だけが おれを鮮明にさせるが それも過ぎさり 闇に融けてしまった 穴底から見上げるように星を視る 闇が濃度を増すにつれ 一点の光は存在を増す 一方通行の視認だ 足音は孤独だ 音跡は闇に融けてしまう 目に前が映るので 足を繰り出している 仮宿はもう直ぐだ 足が痛んできた 疼痛が何か言っている


歩く ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 6
P V 数 : 963.3
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2017-12-26
コメント日時 2017-12-28
項目全期間(2025/04/06現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
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閲覧指数:963.3
2025/04/06 18時45分55秒現在
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    作品に書かれた推薦文

歩く コメントセクション

コメント数(6)
アラメルモ
(2017-12-26)

なかなかと、佳い感触では読みたくなります。ただ歩くのだからそれでもよいのでしょうが、ちょっと記憶を辿るような既視感に跳びすぎている気もします。それは、目の前に一体何が映るのだろうかと。最後まで存在するために歩く、その意義がわからなかった。

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沼尾奎介
(2017-12-26)

アラメルモさん。 コメントありがとうございます。 数日前の事を記憶を辿って書いたものです。歩きながら断片が浮かんでいて、それを後でまとめました。 歩いた足の痛みで存在を認識し、肯定する。そんな心境でした。

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百均
(2017-12-27)

>月は微光を放ち 夜を照らす >対向車のライトは眼を刺す >おれを捉えはしない >気休めのように立つ街灯だけが >おれを鮮明にさせるが >それも過ぎさり >闇に融けてしまった 光の視線の組み込み方が巧みですね。この短いフレーズの中に三つ出てくるし、その意味合いも役割も異なるし、非常に面白いです。月は全てを平等に、公正に照らす明かりなので、優しいというよりは、ありのままの光。車のライトは目の前にある物だけを直線的に照らす明かりで、そこに映る物は単なる邪魔物に過ぎないから目を刺される光。街頭は道行く人を照らす明かりだけど、一緒に付いてきてはくれないから、その場限りの優しさという仕事を持った光。みたいな感じで、それらが最終的に闇に溶けて言ってしまうというのは、なるほどと思わされました。この光を提示する順番も心地よいです。 >穴底から見上げるように星を視る >闇が濃度を増すにつれ >一点の光は存在を増す >一方通行の視認だ 更に凄いのが、そこから星を見上げる事によって、照らされる光(は眩しくて見れない)ではなく、視認出来る光という方向に変えていく。ここから光を自分は求めている、という希求に繋がっていく。 断片的な印象は否めませんが、しかしながら、面白かったです。僕はこんな風に書けない。

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沼尾奎介
(2017-12-28)

百均さん。 解りやすい解説をありがとうございます。客観的な解説によって、違った視点で作品をみれます。なにより「面白かった」というのが一番嬉しいです。 詩を書くにあたって、どこまで説明するのか、情景を描写するのか、悩ましいところです。どこまで比喩で語るのかも。 僕は詩の余白が好きなので、読み手に想像の余地があるものが好きですが。

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まりも
(2017-12-28)

〈定めのように一線は延びている〉のに、何処に向かうのか、その行方が定かではない。 見失ってしまった目標と、行く先が見えているようでいて(遮るものもない、のに)行く先がわからない、不安。 夜陰を一人で歩きながら、街灯が現れるたびに、長く伸びた影が現れ、短く、濃くなり、回転し、やがてまた闇に消えていく・・・そんなサイクルと、コツコツと響く足音がリアルに伝わって来るような臨場感がありました。 百均さんが、三つの光(光源)と一つの光(星、目標)に触れています。車の光は、行く先を知っている者が、見失っている者に無神経に放つ光、とも読み取れそうです。月は、全体を照らしてくれるけれど、自分を導いてはくれない。 〈一点の光は存在を増す/一方通行の視認だ〉道を歩く時に、一方通行は意味を持ちません。道が人生の道でもある、と感じるがゆえに、不可逆的な一方通行であることを突きつけられる。その時、目標とする光を見いだしている、というところが、この作品における大切な部分だと思いました。 全体に、情景を丁寧に描こうとするゆえだと思いますが、似たような意味の言葉が重ねられたり、言い直されたりしていて、もたついた印象が残るような気がします。何度か朗読しながら(脳内再生でもいいですが)言葉の運びや、音の響きなどにも気を配って、削る方向で推敲してみてはいかがでしょうか。

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沼尾奎介
(2017-12-28)

まりもさん。 ありがとうございます。 個人的に「疼痛」が大切な部分ですが、読み手が自由に解釈してくれるのが望ましいです。 読む時に作者の解説などいりませんし。 詩の朗読は一度もしたことありません。声を発するのが苦手でして…。脳内再生はしますが、回数は少ないと思います。 推敲も、基本的に短時間で済ますので、原型は、ほぼ初めに書いたまんまです。練る、昇華させる、そこはもっと意識しようと思います。

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