海辺で語るべきこと - B-REVIEW
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海辺で語るべきこと    

この海辺で語ることは僕のことではない それはもう終わった さて、君だ。語るべくは君のことだ 手首にある傷は そんなふうに泣くほど深くはない 泣いてはいけない 本当の破局はこれからやって来る 落ち着いて、心静かに、総ての目を閉じること 裸足の指の間で波の先端が退き 沖合からの光が鋭角に弾ける 今、目を開いてもあるのはそれだけだ どれほど穏やかに語られようとも 目に映る世界は総て恐ろしい けれども 愛する人よ、恐れるな できることなら その時が来たなら 死のう ともに死ぬことにしよう だから 元気を出して


海辺で語るべきこと ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 7
P V 数 : 869.8
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2017-12-24
コメント日時 2017-12-27
項目全期間(2025/04/06現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
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閲覧指数:869.8
2025/04/06 19時04分24秒現在
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    作品に書かれた推薦文

海辺で語るべきこと コメントセクション

コメント数(7)
入透
(2017-12-24)

ただ、包み込んで、頭を撫でて、柔らかい言葉だけで囲むのでなくて、目の前の揺るがない現実を指差しながらも、しっかりと手を握るような、そんな種類の愛を感じます。とても、優しい詩。

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三浦果実
(2017-12-25)

投稿有難う御座います。とても心情をストレートに語った作風でもありながら、海辺の描写も感じさせなあと思いました。 目に映る世界は総て恐ろしい 私は毎回の右肩さんの作品にカタルシスを求めて読んでしますのですが、今回はこのフレーズ。平易な語りなのに、なんでこんなに読み入ってしまうんでしょうか。いつも不思議です。そしていつも読後感は心地よい。

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右肩ヒサシ
(2017-12-25)

最近、他の方の作品に中々コメントできなくて、この作品を投稿したなり何の書き込みもしていませんでした。ごめんなさい。ここで返信をした後、書き込みます。 ティコの灯台さん、コメント有難うございます。僕は人に優しくしたいと思いながらなかなか出来ていません。他人のことに真剣になれないのですね。せめて書きものの中くらいはちゃんと優しくしたい、と思っています。 三浦さん、コメントありがとうございます。 前に「骨の王」という作品で「世界は隈なく隅々まで恐ろしい」と、確かそんなことを書きました。二番煎じとか自己模倣にあたるような気もしたけど、まあ実際そうだから仕方がないか、と思って良しとしました。

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アラメルモ
(2017-12-26)

タイトルから冒頭の入りは素晴らしい。さすがだ。が、けれどもの段落からは急に現実性を帯びてきて、その言い回しも大仰になる。そして終わりの二行は何だろうか。例題に絡め、散々説教をされたあとから(ぽてちん)で、はぐらかされた感のあるご愛嬌さ。それは好意と見せかけておいて実はおべんちゃらだった、というように子供を嗜めるような、何かすかされた感じ。この〆は何だったのだろうか。気持ちが収まらない。

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右肩ヒサシ
(2017-12-26)

花緒さん、コメントありがとうございます。 ここのところB-REVEWでは手垢のついた(と僕が考えている)言葉でいかに人に伝わるものを書くか、を試みています。それには「詩的真実」から降りて、日常にありふれた「当面の真実」に浸ること。実際に僕が苦境に置かれている少年少女の前に立った時、華麗な地獄図を詳細に描き出すというようなことはできません。カウンセリングの真似事をして上滑りした饒舌を披露したなら、それこそ舌を噛んで死んじゃいたくなると思います。 「元気を出して」という言葉は何かを言っているようで何も言っていません。出せる元気があればとっくに出してますよね。言葉にならない、ということを言葉にすると、そんなふうに言って笑って上げるということかな、と思うのです。僕の無力さをそのまま曝け出す言い方です。 凡庸であることを恐れない。ダメである自分の作品の自己疎外に耐える。それがここ最近の僕の書くもののテーマの一つになっています。 アラメルモさん、コメントありがとうございます。 元気でご活躍のようで何よりです。頑張って下さい。

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百均
(2017-12-27)

 読んで思ったのはむかつくでした。上から目線で何いっとんじゃゴラみたいな感じです。多分、僕自身が僕の事を語り、知る事の段階にいるからかもしれませんが、人間を俯瞰する物言いは中々イラッときます。というのが本音ですが、それでも書いてあることに共感、あるいは同意を覚える感覚も無いわけではなく、また言われてそうかもしれないと思う部分も無い訳ではないので、何も言い返せない子供みたいな気分です。どういう所をそう思うのか、書こうと思えば多分一杯書けるし、突っ込みも同じくらい出来ると思います。「恐ろしい」事と、「恐れるな」という忠告? 「破局」のイメージと「その時」のイメージとか。あるいは、君と語り手の関係でもいいし、あるいは海と言葉についての関係、もしくはイメージでもいいかもしれない。生と死についてかもしれない。後は、一緒に死ぬ事と元気を出す事とかでもいいし、結局の所、むかつくけど無視出来ないなというの感じでもありますが、それでも手首を切らない方向で語るしかないというのか。それでも語り手は手首を掴んで切らせてくれないので、離せやおっさんという感じでもあります。

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右肩ヒサシ
(2017-12-27)

百均さん、コメントありがとうございます。 作品のカタチとか意図とかでなく、中身そのものの相当深い部分へ直接触れて下さったコメントだと思います。ありがとう。 普通の大人が実生活で悩んでいる少年少女に言えることって、「元気を出して」くらいしかないんです。「世の中にはもっと楽しいことがあるよ」とか「僕を見ろよ、今はちゃんと責任ある大人として頑張っているだろ?」「俺がすべてを掛けてお前を守る」なんて言ったら大抵間違いです。実際自信ありげにそんなことを言ったり、一緒にすごいことをやろうぜ、と快活に誘い掛けてくる奴はマルチ商法の手先か、熱に浮かされて上の空になっているおバカさんのどちらかなので、お尻を蹴っ飛ばしてやりましょう!相手の性癖によっては喜ばれたりもします。 大部分の大人は振り払われた手を所在なさげにしながら、気弱に情けなく笑うだけです。あるいは唐突に口笛で古いポップスをふきはじめるかもしれない。 大人を許してやって下さい。寂しげに薄笑いするだけの無力な大人こそ、悩める若者の本当の味方です。 この作品の嘘はひとつ。破局が来ようが来まいが二人は別々に死にます。そして、恐らくは(というより「願わくば」になりますが)、先に死ぬのは大人です。

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