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Lily
人は心の中に愛を隠している 優しい人を亡くした時 人は心の中に隠していた愛で 傷付いた世界にシーツを掛ける なんとなく見上げた太陽が 眩しくて涙が溢れてきた時 それは心の中に隠していた愛が ほんの少し照らされたからだ 空き缶や総菜の空のパックにまぎれ 異臭を放っているゴミの山に 微笑みあいながら、世界は美しいねと 吐けないままの嘘を交わす時間に あなたは知ってしまったんだ 隠されている愛がこんなに痛むことに 人間ではなくなってしまうのだと 暗がりにしゃがみこんで目を閉じたまま あなた自身では救われない 誰かの明日のためにあるものを 傷付いた世界をそっと 眠らせるだけの夜を与えるように 人は心の中に愛を隠している
Lily ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1450.4
お気に入り数: 0
投票数 : 2
ポイント数 : 0
作成日時 2023-06-22
コメント日時 2023-07-01
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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技巧 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
こんにちは。 美しくも哀しく、内に秘めた優しさを感じさせる詩ですね。 ただ中盤の 「空き缶や総菜の空のパックにまぎれ 異臭を放っているゴミの山に」 というところたけが、全体の雰囲気とは異質な感じかします。 何か所謂ゴミ屋敷や孤独死を連想してしまいます。 またそれに関連して、最後の方の 「誰かの明日のためにあるものを 傷付いた世界をそっと 眠らせるだけの夜を与えるように」 というところも、境遇の格差や不平等を暗喩しているように思えます。 私の考えすぎかもしれませんが、個人の内面の哀しみと共に、社会的なメッセージをも描いているような印象を受けました。
0いつもコメントして下さって有難うございます。 この作品の中で同質なものってなんだろう、とか。 色々考えられて面白そうです。 本当のことを書こうと意識した方が、まとまりが出て来るんですかね。 難しいですが。
0いえ、まったくその通りです。 どうして愛を語っている時なのに薔薇じゃなくて百合なんだろうと思ったら、 弔花だからですね。 「優しい人」が誰かは読者の方のご想像にお任せしますが。 詩表現という境地から、作者は全く見えない程遠くにいます…。
0愛というもの、愛というものに詩文で触れる時、確かに人間ではなくなっている。 かれこれ、この作者の作品にコメントするのは4作品目になるけれども、この作者は、時に読者である私を完全に連れ出して、宇宙へ飛ばしてくれることが、ある。感謝。これからも私のために書き続けて欲しい。
02連目の表現がいいなと思いました。 それに続く3連目を読んで、こちらが思った以上にこの詩には狂気があるのだな、と感じました。 狂気の展開の具合で前半のイメージも変わってきそうな気がしたので、なんとなく、この詩にはまだ先があるのではないか、と思いました。
0愛がたぎっていますね。シーツをかけるという詩句がとても好きです。愛ある賢人の詩人が書いたという感じの詩だと思いました。思考の機微と表現力が半端ではないです。夜を与える愛って素敵だなあ。
0愛が普段は隠されている。そうだと思います。 詩の言葉は、隠された愛を芸術性を付与して、世界に現す。
0コメント有難うございます。 その内、地球も宇宙なのだと気が付いて、飛ぶ必要がなくなるかもしれません。 それまで、その後も、良かったらまたどうぞ遊んでいってください。
0コメント有難うございます。 人に狂気と呼ばれるものが日常でしたし、今でも恐らく客観的には同じ状況なので、 どう書こうか迷う所ではあるんです。 皆さん同じことを考えていらっしゃるようなので、それを面白く観察しています。 続きを書かなかった、のは少し意図的なものだったかもしれません。
1コメント有難うございます。 黒髪さんは覚えていらっしゃらないかもしれませんが、 今でも黒髪さんの何気ないコメントに励まされています。 久し振りにお褒めの言葉をいただけたなあ、と感慨深く思いました。
1初めまして。コメント有難うございます。 私も、今いる所からもう一歩深く踏み込むことが出来たらいいなぁ、と思いました。
1午前中は鳩のためにある ムカデには足がたくさんあるから それでいいよねって タロットカードで言えば ペンタクルの5だけど それがいいんだよねって 割れたクッキーの数だけ笑ってさ 象のジョウロにたまった水を 花びらに受けて 百合は白く咲いている 返詩です。
0目を通して下さって有難うございます。 雑草の中、ぽつねんと里山に咲いているのを小さい頃に見たような、 泉鏡花の「高野聖」の印象が強いんですが、 キリスト教のあの白い百合って、どこに咲くものなんでしょうね。 トビラさんの返詩では庭園かどこかのようです。
0冒頭の「人は心の中に愛を隠している」という詩句でわたしはいきなり挫折してしまう。わたしには愛はない。執着があるだけだからだ。──もちろん、そんなことは他人にはどうだっていいことだが、この作品に一貫する、ふるめかしいソープ・オペラの響きがなんとも貧相に聞える。他人のなかに愛を見いだすのは一種の才能かも知れないが、それをひとに説くにはあまりにも論理に欠けている。
0他人の中に愛を見出しているというより、自分はそうだなぁと思ったことを書きました。私も他人の愛が本当はどうなっていようが知ったこっちゃないという投げやりな所があります。そのせいか、誰かに愛を説いているように読まれてしまって、残念です。ソープ・オペラと聞いていかがわしい響きにちょっとびっくりしたんですが、検索したらもっとシンプルな意味でした。ドラマも食傷気味で、古いものまで網羅しようという気が起きないんですが、機会があったら観ておきたいです。 コメント有難うございます。
0人は心の中に愛を隠している 見えることはありますよね。
0見えることがありますし、見えますね。 それが目に見えやすい程、人はなぜか信じようとしなくなりますが。
0隠された愛がどんな化学変化を起こすか誰にも分からないのですが、太陽が暴く愛、救いが内包しているのかもしれない愛、美しい愛など様々な愛が跳躍している詩だと思いました。
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