父は頭が悪かったが
母を選んだのは
特別に間違ったことだった
悔悛すれば良いのに
正しいと信じ続けて死んだ
両親の負の遺産は
子供の人生そのものだ
人間の感情にも
灰塵や毒素があって
私達は知らず知らず
それを受け継いで生きる
毒が薬になることもある
誰にとっても
不幸な結末を生む心もある
しかし捨てられないのだ
誰にも
それは持ち主の手に返って来る
心を捨てたあなたの手は
あなたの手を汚す
望むと望まざるとに関わらず
休日の余暇に
インベントリの整頓をするように
書き出してみたが
あなたが何を捨てようが
私には関係ない
関わらないでくれと頼んでいる
親子であっても
ひよどりたちに顔を覚えてもらいたい
きつつきの姿を描きたい
雀に冗談を言われたい
とんびの飛ぶ姿を見て鷹を思いたいし
うみねこが鳴く声に驚きたい
ツバメの風切り羽根には越冬地の記憶
カラスとウソが笑う
風に指を絡める
頬を委ね
足を任せる
匂いを嗅いでは思い出し
翼をひらく
人と神の楽園の方角へと
私の話はやめよう
あなたの話も忘れよう
これから描かれていく曼荼羅に
何色を使うのか決めるのは
結局
私達の意思ではないのだから
日差しを分解した科学者の目をして
雲を名付けた感性で
今まさに枯れようとしている草原を後に
水源を探し当てた
静かな象の群れのように
全てはいつか月の海へと流れ着いていく
来る朝を祝う為に
祈りと願いで圧し潰されそうになりながら
詩の意図に反しておりますが。 取り敢えず、御挨拶。 201さんが詩を書いて下さり、 とても嬉しいです。 無事、精神病院に、入院できました。 部屋ナンバーは‘201’だと、今気付きました。 まずは書いてくださったこと、 ありがとうございます。
0美しい詩です。特に ” 日差しを分解した科学者の目をして ” という部分に心惹かれました。 ” 雀に冗談を言われたい ” ”風に指を絡める 頬を委ね ” ”これから描かれていく曼荼羅に ” など表現 すべて、美しい わたしの目にはそんな印象。 素敵な詩を透せて頂きありがとうございます。
0入院中の外部との接触は禁じられることもあると聞きました。 ご無理をなさらず。
0人間は追い詰められた獣の研ぎ澄まされた五感を美しいと感じるようです 私がそう感じただけなのですが コメント有難うございます。
1大丈夫です! 安静度 3 。 時間の制約を守れば、ほぼほぼ何をしても良いとのお墨付きです。 心配下さり、ありがとうございます。
0理由もなく出てくる201さんではないです。 理由もなく出て来られたならば、よほど切羽詰まっておられるのだと思います。 だから、真剣に、コメントさせていただきます。 悲鳴。 そう感じます。 父と母の記述は、もはや整理がついているのでしょう。 単純事実を、淡々と述べている印象です。 “あなた”とは、本当に母のことなのか? >親子であっても と念押ししておられるので、母のことなのでしょう。 “ひよどり”から“カラス”までは、 これは、仲間入りがしたいのだと思います。 >風に指を絡める 以降の一連は、自由の希求と飛翔。 >私達の意思ではないのだから この私達とは、自分と母のことではないような気がします。 >祈りと願いで圧し潰されそうになりながら 最初の印象は、悲鳴だったのですが、 違いますね。 待っている。救世主を。 だから「パラダイス」なのですか? 救世主が天に導いてくれるのだと?
0いわゆる毒親の回想に留まらず、中盤から詩的な表現を織り交ぜて、そして謎解きがされるかのように1連目を反復させる。パラダイスというタイトルも決して幸せでも不幸せでもない、麻痺した心のバランスを、絶妙に表している。読んで心地よい「情報」ではないのに、どこか心地よく感じるのは筆者が、母との関係をある種清算し終えているからだろう。際立って目立っていた作品の一つ。
0もう何十年と付き合っていますからねー。清濁併せ飲むって言葉が大嫌いです。濁る方は飲むなと言いたい。 有難うございます。
0あなたが気色悪いので、もうインターネットでは詩を公開いたしません。 今後私が見付からない理由があるとしたら、あなたです。それでは。
1かわい~(*^^*) できるだけストーカーしないように気をつけますが、やっぱりしてしまうかも~ ごめんなさい。
0