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ホームランボール
短打では駄目だ 二塁打三塁打でランナーを ホームに返してほしい 監督の言い方に共鳴した 黒と太陽は ホームランを打って 全ランナーを返したと言われている 伝説の男たちだ 黒手組の男たちは太陽を嫌って 夜に活動した 彼らはフェルディナンド皇太子夫妻を 暗殺したかったのではなくて 単に庭から蟻を排除したかっただけだ 毎晩蟻キラースプレーを散布しているのに 全滅させられないのはどうしたわけだと 黒手組のリーダーは考える いっそグループは解散して我々黒手組は 太陽に誓って暗殺はしませぬから 我々のメンバーに「太陽」と「黒」を加えてほしい 明日にでも解散して 我々一派は海の藻屑と消えましょう 球場は優しいおじさんたちで満ちていた あとはホームランが打たれる 場面設定を黒手組が実行するだけなのだ オジサンたちがダンサーと化してグラウンドになだれ込むと スタジアムの観衆は涙を湛えてお経を唱え始めた ホームランボールが届くと 既に海は球場の近くまで迫っていた
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ホームランボール ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 582.1
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2024-12-27
コメント日時 2024-12-30
項目 | 全期間(2025/01/18現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
>スタジアムの観衆は涙を湛えてお経を唱え始めた 野球好きな僕としては、お経でなくここはTake Me Out To The Ball Game (私を野球に連れてって)がよかったかなーと我儘を!それにしても読み手泣かせですなー楽しめたけどねー
1面白かったです。 フェルディナントへの飛躍と、美しい最後の二行が好きです。 男の話で、真面目に蟻と向き合っているところがなにかコミカルなようでシリアスで、刺激的。 ただ、内容は自分にはわからないです。すいません。ただ、感じて楽しかった。ありがとうございます。
1全部を象徴で書くと分かりづらくなるし、それ故、印象が曖昧になるので、象徴は絞ってもう少し簡潔にすると感情移入できる気がしました。象徴って、万感がこもるでしょう。太陽と黒の対立とか、もっと伝わるには詳しさが必要です。心を揺さぶるのが詩だとするならば。
1「フェルディナンド」とは、もしやルイ=フェルディナン・セリーヌでは?
1題材は野球だと思いますが、不思議な世界観に引き込まれました。 黒手組、フェルディナンド夫妻 とサラエボ事件を想起させるフレーズ 随所に見られる「黒」と「太陽」はハーケンクロイツの象徴でしょうか? これが野球の試合の例えだとしたら最後のホームラン(恐らくサヨナラホームラン)の場面までは不穏な空気が漂うシーソーゲームだったのだろうな、と勝手に想像しながら堪能させていただきました。
1三明十種さんコメントを有難う御座います。具体的な内容で配慮が足りなかったのかもしれません。楽しんで頂けたのなら嬉しいのですが。
0えんがわさんコメントを有難う御座います。蟻の詩への導入は矢張り土さえあれば居る感じで厄介な存在だと思ったからですが、フェルディナンドなどは拘りがありました。詩には感覚が大切なのかもしれません。
0湖湖さんコメントを有難う御座います。太陽と黒は固有名詞と言うか、その綽名みたいなニュアンスで、登場させたのですが、もう少し書き込みが必要だったのかもしれません。心を揺さぶる詩と言うのは確かに目指すべきものなのかもしれません。肝に銘じます。
0紅井ケイさんコメントを有難う御座います。フェルディナンド皇太子夫妻が念頭にありました。ルイ=フェルディナン・セリーヌは知っておくべき作家ですね。現代詩に影響を与えている作家なのかもしれません。
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