遊園地 - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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遊園地    

ゆれる ゆれる 肩の上の観覧車 軋む音が鼓膜を不快に震わせる 回転の度 引き裂かれるような 淀んだ痛みに踠くものの 小さな箱に乗り込んだ妖精は 知らんぷりの顔をして 御伽の言葉でくすくすお喋り 脇腹に食い込んだメリーゴーランド 無人のまま 錆びた馬が上へ下へ 塗装が剥げて虚な目は 枯れ葉の浮いた湖を映している 手に持ったコーヒーカップは 手首ごとくるくる回りだし べりっと剥がれ落ちた肉片を 脇腹の馬がぱくっと食べた つま先から登る威風堂々な鼓笛隊 鋭いヒールでぷすぷすと 脛を刺しての大行進 ブリキのラッパが高らかに 終わらぬ夜の始まりを告げる 太鼓のリズムで踊り出す 私の靴は赤い色


遊園地 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 7
P V 数 : 1049.5
お気に入り数: 1
投票数   : 5
ポイント数 : 0

作成日時 2024-10-13
コメント日時 2024-11-18
#現代詩
項目全期間(2025/04/12現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合ポイント00
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閲覧指数:1049.5
2025/04/12 01時40分46秒現在
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    作品に書かれた推薦文

遊園地 コメントセクション

コメント数(7)
餓鬼
餓鬼
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(2024-10-14)

全体的にグロテクスの要素がありつつも、情景を思い浮かばせるための表現も徹底されている。 遊園地という明るい場所と、行われている猟奇が対比しており、とても印象的だった。

1
おまるたろう
おまるたろう
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(2024-10-16)

やっぱり荻原朔太郎?は意識されているのですかね。この黄色い場所ではコメントつかないかもですけど、大人はこういう詩を読みたいのです。

1
メルモsアラガイs
メルモsアラガイs
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(2024-10-16)

当初映画か書籍か、何かあたまに残るものが下地にあるのかな、と思っていたら、~無人のまま、錆びた馬が上へ下へ~ と感覚的に実際光景として観たことのあるような描き方ですね。この夢遊する解離感覚はなんだろう。 2020年8月31日。豊島園が閉館しましたね。入場者の減少から各地で既に遊園地は閉館が続いています。 あたまのなかで回想を浮かべている。そんな寂しさ侘しさを綴った詩だと思いました。

1
舎利
舎利
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(2024-10-17)

ビターなメルヘンさが好き。 遊園地の、楽しいけど一歩踏み外せば怖くなる危うさが詰まっている。

1
熊倉ミハイ
熊倉ミハイ
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(2024-10-27)

最初の二行の違和感が、「脇腹に食い込んだメリーゴーランド」の行から晴れていき、表現の残酷さと裏腹に軽快さもある後半。ものすごく好きな詩です。特にコーヒーカップのところとか。 一読目で気になったのは、遊園地にされてるその身体が全く動かないことでした。鼓膜が不快だったり、脛が刺されて靴まで赤くなっているのに、アクションを起こさない「私」。タイトルまでも、その「私」を隠蔽して「遊園地」と強行している。だからと言って、遊園地も遊園地でメリーゴーランドが無人で錆びてたりして、人気がない。 メッセージ性をきっぱり切って締めてるように思いました。それがかえって皮肉たっぷりに。良い詩でした。

1
澤あづさ
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(2024-10-27)

アンデルセン『赤い靴』の嗜虐性を、極端に強調した引喩のように読まれました。不謹慎な女を罰して遊びたがるヒステリックな世間が、「妖精」の態度に透けてみえます。語り手は被虐に苦しむどころか、罰される自分に酔っているようにみえます。絵に描いたような共依存が、「脇腹に食い込んだメリーゴーランド」に、特に強く感じられます。いろんな意味で「片腹痛い」という印象を受けました。 描写はもっと凝縮できると思いますが、作者様には作者様の意図がおありなのでしょう。わたしは上記の解釈でおもしろく拝見しましたので、一票おいていきます。

1
283.0046.
283.0046.
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(2024-11-18)

フラボノイドからきました 惹かれるフレーズが多くすごい好きです

1

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投稿作品数: 1