世の中何やら蠢いている
私の視界で蠢くのは、
切れかけた電灯へ浮き出した
浮遊粒子の影だけだ
私はたぶん歴史に生きている
しかし私が肌で感じるのは、
切れかけた電灯が浮き出した
むせ返るような細かい影だ
どうせ私も歴史の中で蠢いている
小さな影にもなりえない、だろうな
強い光に、照らされないことを願う、
だけしかないか
もういっそのこと、
ノイズのような音を出しながら、
霞んだかと思えば爆ぜるような音で、
部屋を照らして私の頭を痛くするだけの、それは、
いっそ、切れてしまえば楽で良い、はずなのに
そんな気持ちがあったりするのに、
最期まで足掻いている電灯一つ、無常に見ている、
くしゃみ一つで憂いを亡くしていた
どうせ世の中、蠢いている
この部屋にも、世界にも、
世の中に、蠢く影を私は見ていて
時より、頭を痛くするだけだ
作品データ
コメント数 : 6
P V 数 : 1224.2
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作成日時 2022-02-25
コメント日時 2022-03-08
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 2 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 23 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 26 | 1 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0.5 | 0.5 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 11.5 | 11.5 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 13 | 13 |
閲覧指数:1224.2
2024/11/21 22時51分09秒現在
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僕の体内でも虫が蠢いている
0そうですね。 私にも蠢いていることでしょう。
0初めまして、拝読いたしました。ワンルームという小さな空間から、内面に渦巻くどろっとしたものを眺めている気分になりました
0コメントありがとうございます。 そうですね。書き手、というか私は世の中を見ているようで、実際は自身の内面としか向き合えてないんですよね。 それがそのまま文章に出てしまっていたようです。
0部屋のなかには世の中があってその世の中に私が在るということ。灯りの明かりが、「しかし」と「どうせ」の間を、グラデーションのように強い光と小さい影。明暗はそれを歴史のようになぞるのだろう。音は、部屋の中にある世の中を楽にするはず、なのに無常な憂いへと、時の音が蠢いている。 そのように読んで感じました。
0コメントありがとうございます。 私が詩を書く時は、大体は勢いで書き上げて、勢いをそのままに投稿しています。 そして寝て起きて1日も経てば、「なんでこんなものが書けたんだろう」と自分に対して疑問を感じて理解出来ないことがほとんどです。 自分の詩が自分自身で分かってないんですよね。 だから正直に言うと三浦さんのコメントを読んで、「あぁなるほどな」と感じるばかりです。 詩としての技法の裏打ちに寄る意図はありませんが、何度も自分が書いた詩の解釈を読者から教えてもらっている気がします。 そうですよね。確かに、「しかし」と「どうせ」の間を揺れる自分と、点滅する部屋の電灯と、心象風景が重なっていたのかもしれません。
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