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偉大なる虹の辺獄
ほら、誰かが叫んでる でもそれは誰の影か 誰の夢か 誰の言葉か 大海から来る津波に飲まれて見えなくなる 口々に下手な口からたくさんの舌を出す 笑った分だけ舌が増えて、遂に何も言えなくなった それでも尚、声を荒らげる人は全ての舌を噛みちぎる それが意味と言葉を捨てることだとしても、意思を外へ吐き出した 男には家族がいる 女には友達もいる 孤高じゃない 孤独でもない なのに、脅迫されたように自分を追い込む その姿は絶望した首吊り死体のよう しかし意思は崖から崖へ渡る命知らずのよう でも誰もその二人に命令しちゃいない 男は女は一体何にかどわかされた? 誰もが望んだ平和を訴えたはず 偉大な虹が架かった地球にするために でも一体誰が望んだ平和を作る? 立ち止まって考える時間はない 声はもう波のように押し寄せてくる 既に全ての人の前には大海が広がっている 本当のことなど嘘のように転がっている 偉大なる虹の辺獄へ 空にある星を頼りに人は向かう 誰かを救うために それが不可抗力の神の力で崩れるバベルの塔だとしても その先、残骸の中で再び光で生まれる 虹の辺獄へ人は向かうのだ 誰かを救うために それが幻だとしても誰も止められない 今日も人は大海へ身を投げていく…… 虹の辺獄へ行くというのに。
偉大なる虹の辺獄 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1068.7
お気に入り数: 1
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2021-11-06
コメント日時 2021-12-02
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
いいですね。
0何か崇高な目的に生きる人たちの姿を風刺しているのでしょうか。。 私は、地球上の "虹" という自然現象が、とても好きなんですが、この詩の「偉大なる虹の辺獄」という言葉に触れたとき、背中がぶるっと震えたんです。 寂しくて、怖いなって感じたのかな... 人は生まれ、いつかは死ぬということを、頭ではわかっていても、自分の中での "生と死" は、私自身まだよくわからないままです。 ただ、"これでいこう" って自分で決めたことは、死ぬその時まで、あきらめたくない部類です。 作者の比喩、皮肉の言葉の内側、真実が、紛れもなく愛(慈愛)なのだと信じられた詩でした。
0重い。この詩は重いのが悪いのではなくて、一句一句、一節一節に込められた重い言葉、表現が何を言わんとしているのかを想像するのにとても苦労する、のが問題なのだと思いました。一字一字、選ばれた単語一つ一つは綺麗で繋がりも荘厳で一見綺麗なのですが。さて具体的に何なのかと想像するのに非常に苦労する。そんな詩かと。
1詩人の姿かなと思いました。
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