色彩 - B-REVIEW
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ことば

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色彩    

アスファルトに立つ 白い素足 底の抜けた青 すべてを拒む白い指 針が震える 空間にかたりと 目的だけが響く 輪郭の境をさがす 掻き混ぜられた色の群れが たしかにそこにある 目を閉じて まぶたを駆け回る モノトーンの猫 痛みだけがここにはない ひとしずく、赤が落ちる 風がやわらかく冷えて ジーンズのすそから 世界がとじてゆく 茜色の瞳が じっとこちらを見ている、ような わたしは蟻の一匹を 気にかけるようなことがあったか 触れ合った指先が 溶け合ってゆくように 光が手渡した境界も 真のものではない 夜が来て あなたはわたし 私はあなたであるように ひとつであることを 知らぬままに拒否している 温い泥に足を埋め 肌を喪うことも無く 立ち尽くしたまま アスファルトだけがまだあたたかい 実感の上に佇み 指先は空をつかんだ



色彩 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 5
P V 数 : 1598.4
お気に入り数: 0
投票数   : 1
ポイント数 : 2

作成日時 2021-09-05
コメント日時 2021-10-04
#現代詩 #縦書き
項目全期間(2025/04/10現在)投稿後10日間
叙情性21
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合ポイント21
 平均値  中央値 
叙情性11
前衛性00
可読性00
 エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合11
閲覧指数:1598.4
2025/04/10 05時57分10秒現在
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    作品に書かれた推薦文

色彩 コメントセクション

コメント数(5)
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(2021-09-06)

色彩のある昼の世界と色彩と輪郭の消えた夜の世界が対比されているんだと思いました。 「ひとつであることを 知らぬままに拒否している 温い泥に足を埋め 肌を喪うことも無く」 この作品にメッセージがあるとすれば、ここに一番強いアクセントがあるのだと思いますが、「温い泥」「肌を喪う」といった独特のレトリックが何を表しているのかがちょっとまだ読めてないです。 作品のなかで頻出している「指」のモチーフですが、これが「手」ではないところに、世界に触れるときの繊細な手つきが表れていると思いました。 なんだか「思いました」「思いました」と小学生の読書感想文みたいな文章になってしまいましたが、面白かったです。

0
あきら@ちゃーこ
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(2021-09-06)

「ひとつであることを〜」の連は「輪郭の境をさがす〜」と一緒に読むといいかもしれません。

0
きょこち(久遠恭子)
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(2021-09-14)

色のある世界が普通であると人は思っている様な気がします。 犬は青と黄色しか識別出来ないという話もあったような。 猫は青と黄色と緑が見えるみたいです。 昆虫は色が無い世界で生きているとか。 作者が、 目を閉じて まぶたを駆け回る モノトーンの猫 痛みだけがここにはない という部分が私は興味深かったです。他の文章と違ってここだけモノトーンなので、かえって目を引きました。 モノトーンの世界の方が安心するのでしょうか。 色が見えるいうのは、それだけ刺激が入ってくるので。 刺激が強すぎるから、モノトーンの世界だけが痛みを感じないでいられるのかなと。 色のある世界とモノトーンの世界の対比に考えさせられました。 興味深い詩ですね。

0
あきら@ちゃーこ
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(2021-09-14)

私は時折呪ってしまうのです。

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中田満帆
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(2021-09-14)

詩情が途切れ途切れで、行分けのたびに死んでいる。筋の通った世界が欲しいところ。

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投稿作品数: 2