海と言う、空と言う - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

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海と言う、空と言う    

海はみずから ここまでは海で ここからは海じゃないと 線を引いたことはない 空はみずから ここまでは空で ここからは空じゃないと 境を分けたことはない 私たちを海から遠ざけたのは 私たちだった 私たちを空から切り離したのは 私たち自身だった だからここを海と言う いま飲んでいるコップの水も 海と言う そしてここを空と言う いま肺いっぱいに広がった空気も 空と言う そうして海はつながった 私たちとつながった こうして空は広がった 私たちまで広がった



海と言う、空と言う ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 31
P V 数 : 2827.4
お気に入り数: 2
投票数   : 5
ポイント数 : 3

作成日時 2021-09-02
コメント日時 2021-09-24
#現代詩 #縦書き
項目全期間(2024/11/21現在)投稿後10日間
叙情性10
前衛性00
可読性10
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成10
総合ポイント30
 平均値  中央値 
叙情性11
前衛性00
可読性11
 エンタメ00
技巧00
音韻00
構成11
総合33
閲覧指数:2827.4
2024/11/21 23時04分12秒現在
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    作品に書かれた推薦文

海と言う、空と言う コメントセクション

コメント数(31)
stereotype2085
作品へ
(2021-09-02)

スケールが大きくて清々しい、突き抜けるような気持ちよさがあります。 ただ何でしょうか、何か一つ物足りない。このスケールの大きさを持っている話者ともう一つ、等身大の、極々一般的な視点があればもっと書き込むこともあったかもしれません。そうすればより良作になった気がします。

1
まさ
まさ
stereotype2085さんへ
(2021-09-02)

コメントをいただきありがとうございました。 そうですね、相対化された視点があった方が、 深みがでたかもしれません。 難しいですが、これからの詩作に活かしたいと思います。

0
湖湖
湖湖
作品へ
(2021-09-02)

読ませていただき、釣り針のように、詩というものの役目や、言葉というもののフック力を想像しました。何かの音楽の歌詞で、私の頭からあなたのつま先まで、と、くくっていた、言葉の持つ力の要領を思い出しました。それは人の心に作用する純粋な人間力で、人は裸に言葉を着た生き物かもしれないなぁ、なんて思っているのですが、言葉は架け橋にも武器にも装飾などにもなり、命名することで認識が発生して弧を括るけれど、恋文のように接着剤のようにもなれて、いいことにつかう、人間力でありたいなぁ、そんなことを考えさせられる詩でした。

1
まさ
まさ
湖湖さんへ
(2021-09-02)

コメントをいただき、ありがとうございました。 表現が難しくて、25回ぐらい読んで、だんだん浸透してきました(笑) そうですね、すでに括られているものごとに対して、 人間個々が持っている力で括りなおすことが詩の役割で、 括りなおすことで生じる波紋が感動なのかもしれないと、 湖湖さんのコメントを読んで思いました。

1
削除アカウント
削除アカウント
作品へ
(2021-09-02)

こんにちは。 程良い長さ、という表現が失礼に当たらないか迷いましたが。 大きなテーマを(日常的な)手元に手繰り寄せる様な、それを宣言するような。 とても入ってきやすい、読んでいて心地の良い詩でした。 このくらいのサイズで詩を書くのがとても苦手なので、お上手だなぁと思いました。 有難うございます。

1
まさ
まさ
削除アカウントさんへ
(2021-09-02)

コメントをいただき、ありがとうございました。 失礼なんてとんでもありません。 自分自身、ちょうどいい長さだな、と思っていました(笑) 良く見せようとすると、ムダに凝ったり、長くしてしまいがちなのですが、 たぶん、自分の資質はそうじゃないだろうな、と最近思いつつあります。 逆に十さんは、 いい意味でとりとめのない言葉が(注:いい意味です) 自然と詩に昇華されていて、長くてもちゃんと必然性が感じられます。 私にはできない書き方なので、うらやましいです。

0
yasu.na
作品へ
(2021-09-02)

 人間の分ける本能と、人間のつなげる本能とが、絶妙に書きつけられた秀作!  ただ、ちょっと短いというか、緊密さが弱いか。  良い作品だけれど、たとえば雑誌に投稿したとすれば、入選はしないと思われます。もう一歩、踏み込む余地がありそうに思われます。でも良い作品。

1
まさ
まさ
yasu.naさんへ
(2021-09-03)

コメントをいただき、ありがとうございました。 yasu.naさんからご指摘いただいた、雑誌投稿や賞的なものについては、 以前より葛藤がありました。 詩に上下や優劣はない、という気持ちと、 他人に評価される詩が書きたい、という相反する気持ちを持っているのですが、 yasu.naさんの「創造に背いて」を読ませていただき、 そこでは自分本位な身勝手な解釈をぶつけてしまいましたが、 そのことによって、自分の葛藤と向き合うことができたような気がします。 今後気持ちはいろいろ変わるかもしれませんが、 今の時点では、まず自分が納得できるものを書きたい、 そしてそれが100人に1人くらい伝わったらラッキー、 ぐらいのところが自分には合っているような気がしています。

1
yasu.na
まささんへ
(2021-09-03)

 こんばんは。前には勝手に選者っぽくコメントしてしまいすみませんでした。出すぎるのが私の良くないところです。  しかしどんな作品でもその読者は「選ぶ」ということをしてしまっていると思われます。  努力だけはしたいものです。「良い詩」、そういう理想を自分の中に持っていて、怠惰にならず不遜にならず、進むことが大事だと思います。「書く」ということは、誰かが言うように「嘘をつく」ことではなく、真を志向し、追究することであると思っています。結果はあとからついてくることだと思います。

1
まさ
まさ
yasu.naさんへ
(2021-09-04)

選者っぽくなんて、とんでもないです。 詩については、いつも悩んでいるので、 思わず悩みがダダ漏れになってしまいました。 yasu.naさんのコメントの後半、まったく同意です。

1
たわし
作品へ
(2021-09-04)

こんにちは。さいごの二連で、肺いっぱいに広がった空気も空と言うや、こうして空はつながった、私たちまで広がった、というフレーズがとても詩的で好きです。 あたらしい発想というか・・。 ところでどこかで自分のことを中年のおじさんと書かれていましたが、前に読んだ詩もどこか女性的な印象を受けました。 中年男性が書いたように見えないのですよね。不思議です。。

1
まさ
まさ
たわしさんへ
(2021-09-04)

コメントをいただき、ありがとうございました。 そういえば、若い頃も詩の感じから、女性と間違われたことがありました。 いかんですね、もっと豪快な詩を目指していきます。

0
mokuren
mokuren
作品へ
(2021-09-05)

機械に侵され自然を忘却した人間たちも、顔を上げて歩けば都会の隙間に空や海を見ることが出来るんですね。 好きです。 

1
まさ
まさ
mokurenさんへ
(2021-09-05)

コメントをいただき、ありがとうございました。 そうですね、人は利便性のために言葉を規定してきたのに、 逆に言葉によって思考や行動を規定されているような気がします。 詩はそういう枠をちょっと広げるものだったらいいなあ、なんていうふうに 思ったりします。

1
つらら
つらら
作品へ
(2021-09-05)

私たちは小さい頃から空や海という言葉を聞いているから先入観があるので、読み始めは困惑しながらどんなことを言ってるのか推測するのが楽しい詩ですね。個人的な考察ですが、人間はこの世の物事全てに名前を付けて区切っているが、元々この世に区切りなどないことを、後半の身体と空、海との清涼な一体感と共に気づかせるような、そんな詩だと思いました。

1
まさ
まさ
つららさんへ
(2021-09-06)

コメントをいただき、ありがとうございました。 そうですね、空や海以外にも、人が便宜的に区切っているけども、 実際はもっと曖昧だったり、グラデーションになっていたりすることが あるんじゃないかと思っていて、 そういうものを詩にできたらいいなあ、なんて思ったりしています。

0
橘祐介
橘祐介
作品へ
(2021-09-12)

着眼点が素晴らしいですね。

1
まさ
まさ
橘祐介さんへ
(2021-09-12)

コメントをいただき、ありがとうございます。 日がな、ぼーっと、あーでもないこーでもない、 とあれこれ考えているなかで、ふっと変なことが思いついたりして、 そういうことが詩になったりします。

0
橘祐介
橘祐介
作品へ
(2021-09-13)

繊細であって、かつスケール感もあって、素敵な作品ですね。

0
橘祐介
橘祐介
湖湖さんへ
(2021-09-14)

ありがとうございます。今を大切にしながら、心に響くような作品づくりを行いたいと思っています。これからもよろしくお願いいたします。

1
白川ロイヨ
作品へ
(2021-09-14)

第三連まで大好きです。 それだけに第四連以降が少し残念なきもちになりました。 でも第三連までは本当に好きなんです。 そんな葛藤がありました。 身勝手ではありますが、とっっっっっても惜しいなんて思いました。 いや第三連までは本当に好きだからこそなんです。 身勝手な意見ですが、好きだからそう書かざるを得ませんでした。 どうすればいいか、なんて分かりません。 でも第三連の勢いが失速している気がしてさみしかったんです。

1
まさ
まさ
白川ロイヨさんへ
(2021-09-14)

コメントをいただき、ありがとうございました。 白川さんの感じたことと同じかどうか、わからないのですが、 改めて見直すと、自分のなかでは思い当たる節があります。 第4連以降を、空想で逃げるべきじゃなかった気がします。 現実での落としどころを模索するべきだったと感じています。 貴重なご指摘ありがとうございました。

0
るる
作品へ
(2021-09-17)

こんにちは わたしは、この詩を読んで 私には元来は 仲が良いのに なかたがいをしている友人を 思いました。そして、連絡をとってみようとおもおもいました。へんな線引きは、マイナスだと思ったからです。 ありがとうございます。 それと、四連目のところで ちょっと私と すこし感覚の違いをかんじました。 コップの水を海は、私にとっては斬新でした。私にとっては 私達の身体にながれる水分が、海のイメージでした。(塩分とか、さまざまな菌とかです。) 海かあ。と、思ったのです。 海だと思うと、元気でますね。 読めてよかったです。ありがとうございます。

1
まさ
まさ
るるさんへ
(2021-09-17)

真清水さん、コメントをいただきありがとうございました。 ご指摘いただいた第4連ですが、たしかに書いている時に、 海の成分要素を入れるかどうかは、ちょっと考えたのですが、 今まさに飲んでいる水、今まさに吸っている空気、という感じの方を選びました。 他にコメントをいただいた方からのご指摘もいただいたのですが、 あまり自分の内的な感覚に頼り過ぎず、 もう少し現実的な視点を据えた方が、普遍的になったかもしれない、 というのが反省点です。 長くなって申し訳ないですが、 じつは私も、こちらが粗相をして疎遠になった友人、知人がいて、 もやもやを振り切るために、連絡をとって謝罪をしたことがあります。 結果、どちらも無視されましたが、そのことによって、 過去を断ち切り、一歩前に踏み出せた気がします。 書いた時は意識していなかったのですが、 もしかすると、その経験がこの詩をつくらせたのかもしれないと思いました。 もし、真清水さんにとって、一歩前へ進めるきっかけに、 この詩がなったならば、こんなにうれしいことはありません。 こちらこそ、読んでいただいてありがとうございました。

1
きょこち(久遠恭子)
作品へ
(2021-09-19)

海と空、色々考えさせられました。 私とは遠い海と空を近くに引き寄せて下さった事に敬意を表します。 あともう少し、自分自身が具体的に感じた海と空の事が書かれていたらもっと良かったかなと思いました。 私も海と空の事たまに考えます。

1
まさ
まさ
きょこち(久遠恭子)さんへ
(2021-09-19)

きょこちさん、コメントをいただきありがとうございました。 他の方からいただいたコメントでも考えさせられたのですが、 内的感覚や空想に終始してしまった感があり、 現実での経験や、肉体感をともなっていないため、 読み手に伝えきれていない感があるのが反省点です。 じつは、この詩は、きょこちさんの「はじめまして」 からイメージが膨らんでできたものです。 きょこちさんのすばらしい発想に感謝です。

1
きょこち(久遠恭子)
まささんへ
(2021-09-19)

わーい! そうだったのですね!! とても光栄です。 ありがとうございます(^∇^)

1
ロカ
作品へ
(2021-09-24)

「自然を切り取る」というのは人間が勝手にやっただけ、自然はそんなこと考えてない、そんな風に読みました。 読んでいると清々しくなるような、少し心にゆとりができるような作品だと思いました。

1
コーリャ
作品へ
(2021-09-24)

いま飲んでいるコップの水も 私たちと言う いま肺いっぱいに広がった空気も 私たちと言う 私たちだった 私たち自身だった 私たちを遠ざけたのは 私たちを切り離したのは 海は 海と 線を引いたことはない 空は 空と 境を分けたことはない 私たちは私たちだった

1
まさ
まさ
ロカさんへ
(2021-09-24)

コメントをいただきありがとうございました。 そうですね、線を引くのは便利なのですが、 そのぶん、余計なものも失ってしまう気がします。

0
まさ
まさ
コーリャさんへ
(2021-09-24)

コメントをいただきありがとうございました。 私たち、に主眼をおいたアレンジですね。 主語が強調されている分、意思の強さというか、 力強さを感じます。

0

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