ほね - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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ほね    

見てごらんよ 骨がないている 太陽が目を じりじりと食い尽くしたあと たったひとり 置いていかれた その意味が すかすかの手の甲をすりぬける 濡れた黒ボク土をさまよう あおい新芽がぱかりと割れて 肋骨のきしみの隙間から 衝動が生まれ出ようとしている 鼓動を聴く ここにはない 灰になったからだ 小さな壺の中から 覗く世界はどこか白い 雨が降っている 骨盤がびちゃびちゃと跳ねて 空間は僅かにたわむ びっしりと張られた 交差する糸 存在はその上を知らぬ間に歩き 世界がまた純度を増す 骨 白い骨がのびている がらんどうを抱えて ただそこにある 膝を抱え込んで 時が肩を叩く日を待つ 何も変わることは無い ただ焦点がずれてゆくだけで どこにでもいられるのなら どこにもいないまま うつくしい骨がたっている 誰でもある骨が立っている たったひとりのままで



ほね ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 3
P V 数 : 1571.1
お気に入り数: 1
投票数   : 2
ポイント数 : 0

作成日時 2021-05-14
コメント日時 2021-05-17
#現代詩 #縦書き
項目全期間(2025/04/06現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
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閲覧指数:1571.1
2025/04/06 20時55分36秒現在
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    作品に書かれた推薦文

ほね コメントセクション

コメント数(3)
ほば
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(2021-05-16)

もうひとつの骨、骨壷のなかの砕かれた骨、つまり死んでしまったものの骨と自分の骨がひとつになっている。彼岸へ通り過ぎた生命というよりは、この世界に還元された生命があってそれは自分と明らかに繋がっていて重なりがある。置いていかれた、という心境からそうした繋がりを確かめるような詩文に非常に惹かれてしまう。今の段階ではうまく言葉にならない。もう少し考えてから、再度、向き合いたい。

1
あきら@ちゃーこ
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(2021-05-17)

骨、というのはいわば人間の芯である訳で、そこを掘ってみました。

0
三浦果実
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(2021-05-17)

擬音の使い方が相変わらず上手いですよね。ぱかり というところ。

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投稿作品数: 2