荒波に漕ぎ出してしまうというのか
いまか今かと死に向かう
小汚い小さな舟をひっくり返し
私を死地へ誘おうというのか
あ、ここまでです
漕ぎ手の小鬼はあきらめた
それは走馬灯かもしれない
海はまるで何時ぞやの夏祭りの
食べ損ねたブルーハワイのような匂い
潮風の色はプールに浮かぶトンボの味で
哀愁のままに虚空を探して涎を啜った
遠くに見える山は慌ただしい
いや、慌てているのは私の目玉
目玉焼きのベーコンは塩っぱくて
ちょうどこんな感じに荒かった
山は悠然としているもので
私が諦めればそうなるものだ
そうしてしまえば、ゆっくりと、
見つめてしまう
死ぬのかい
私はこのまま死ぬのかい
地に足もつかず苦しいままで
息苦しいまま終わりかい
まだ海へは落ちてやいないのに
全身ヌメって酸素が欲しくなったのかい
小鬼はこちらを見ているが
その顔は知らない見たくない
なんだかなんだか叫んでる
歯軋り響く夜の音?
苦しい苦しい死にたくない
もうすぐそこで海の底?
一夏の哀しみが輪廻する
次の瞬間には死んでしまう!
寝汗が冷えて、くしゃみした
私は起き上がるのが怖かった
作品データ
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作成日時 2021-05-08
コメント日時 2021-05-08
#現代詩
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2024/11/21 23時18分01秒現在
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