別枠表示
頭の中の蛙
井の中の蛙が言う 蛙は大海では生きられない 両生類だからだ 俺が大海を知らないのは当たり前で、知らなくてもいいことだ それを無視して自分の都合のいいように言葉遊びをしているお前は なんと浅はかなことか それこそ井の中の蛙だ 蛙が言うのだから間違いない 私は言う それはものの例えだ 君の言っていることは屁理屈だ また蛙が言う おいお前 俺がなぜお前が理解できる言語で喋っていると思うのか 俺の口を見てみるといい そもそもお前と会話ができるような構造になっていない 当たり前のことを都合良く無視して、あたかも蛙がそう思っているように屁理屈をこねているのはお前なのだ 俺はお前が思うように考えていないし、喋ってもいない 私の頭の中にいる井の中の蛙 ?頭の中の蛙? ふと私を轢く役目だった電車が舌打ちしながら目の前を通りすぎていった
頭の中の蛙 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1412.9
お気に入り数: 0
投票数 : 1
ポイント数 : 2
作成日時 2021-03-01
コメント日時 2021-04-06
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 2 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 2 | 2 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
屁理屈を言うのが人間なのかもと思いました。
0屁理屈によって命拾いすることもあるのですね。 最後のところで素直に、ああなるほどと思えました。
1コメントありがとうございます。 屁理屈を掘り込んでいくと何が出てくるのか、自分が一番興味をもって作ってみました。
0コメントありがとうございます。 世の中皮肉や屁理屈が溢れ返る中、そんな中にも良いことがあるという風刺を込めました。
0「蛙」が「私」を死に誘うのかとおもいきや全く逆だったことにびっくりしました。発想力がすごいです。
1『私』が死にたがっていたのは間違いないです。 その動機などは割愛しますが、『死』まで10数秒ほどの短い時間の中に起こった心の有り様を書いてみました。 『蛙』は『私』であり、であるならば『私』を生かしたのは『私』ということになります。 生き延びたことが良かったのかは正直私も分かりませんが、『私』に頼まれた、殺し屋の電車と『私』の中から生まれた『蛙』の対比を楽しんでもらえるように作りました。
0コメントありがとうございます。 数々のお褒めの言葉、大変に恐縮です。 『私』の頭の中と現実世界の対比を描きたかったので、落差というか変化のスピードを意識しました。 『蛙』も『私』も結局は同じモノなんですが、意識のベクトルがはっきりと違います。 死を望んだ『私』を真っ向否定する『蛙』 役目を引き受けたのに叶わなかった『電車』 三者三様の想いの交錯が描けていれば良いなと思っています。
0最終行が とても おそろしかったです。 頭の中の電車が舌打ちしてます。 俺がなぜお前に 理解できる表情をしていると思うのか 俺の口は そもそも 舌打ちできる構造になっていない と、電車は 通り過ぎたあとで思っているかもしれません。
0コメントありがとうございます。 詩の骨子として、『私』が死を望んだ。その理由に諺の『井の中の蛙大海を知らず』というフレーズを関係付けました。 死を目前にして自分の頭にわき上がった蛙に助けられるという皮肉を込めたつもりです。 電車の舌打ちはもう一人の自分です。 『私』が助かったことが果たして良かったことなのか、このあとどう展開していくのかは詩のテーマではないので割愛しました。 るる様が『おそろしかった』と感じられたのは正常な判断だと思います。 死を目の前にした人間の狂気を表現できていれば幸いです。
0