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細かい傷が目立つ しかし清潔な ガラスのコップ うつくしいひとの 魂のようであり 嵩が減れば 金属の容器から 注ぐ店員の手は濡れた 日の差す瞳を 魂とおもうほどの 軽率さで、 ぼくはきみを 愛してしまっている
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作品データ
P V 数 : 980.3
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2017-09-01
コメント日時 2017-09-09
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
とても素敵な詩で何度も読み返しました。情景がくっきり立ち上がって、音まで聞こえるようです。「細かい傷が目立つ/しかし清潔な/ガラスのコップ」が自分にもとても愛おしいもの(ひと)に感じられ、この詩の隠喩がもつ独特な曖昧さそのままで、この叙情的な世界観に浸っていたいな、とそう感じられました。
0survofさん お読みくださり、ありがとうございました。「情景がくっきり立ち上が」るように書いたつもりでしたので、嬉しい感想でした。
0花緒様 お読みくださり、ありがとうございました。 「簡単に読解や批評の言葉に回収されない言語世界」「最後の締めも、そこだけ取れば甘すぎる文章ですが、しかし、浮いている感じない」など、嬉しい言葉をありがとうございます。
0これはやばいかっこいい。「コップ」と「愛している」の関係の秘密めいたところが絶妙だと思った。あと短い。短いってのはいいことだよ。ソシュールがコミュニケーションなんて全部誤解やろって言ってたけど、短いと、誤解が少ないからね。言わなきゃいけないことは言っても伝わらないこと。ってウィトゲンシュタインも言ってた。
0良く使い込まれた、清潔なガラスのコップ、そんな「なにげない」ものに焦点が絞られて・・・〈うつくしいひとの 魂のよう〉と飛躍する。飛躍するのに、この作中人物は、魂をなにかの入れ物、のようにとらえているのだな・・・壊れやすく、透き通っている、玻璃のような輪郭を持った、これから満たしていくもの、人の心を潤してくれるもの、あるは、熱く滾った心を冷たく癒してくれるもの・・・と、とらえているのだろうな、ということが、体感的に伝わってきました。水の嵩が減る、すると店員が金属の(注ぎ口の細い)水差しから、冷えた水を注ぐ。既にコップにはたくさんの露がついていて、店員の指を濡らす。そんな暑い夏の、喫茶店・・・あるいは、トラットリアのような、気さくなレストランを想起させます。 その、ガラスのコップの向こう側にいる人の瞳に、日が差して、きらめく。そのひと(うつくしいひと)ではなく、その手前にあるコップを見つめていたのは・・・うつくしいひと、に魅入られて愛してしまわないように、という自制心だったのか・・・うっかり見てしまった君の瞳のきらめきに、僕の心を潤してくれる水をたたえた魂を持った人・・・君のことを、そんな〈軽率さで、/ぼくはきみを/愛してしまっている〉 勝手な「物語」を読んでしまいましたが、そんな自由な解釈を働かせてみたくなるような、行間の余白の豊かな作品だと思いました。序破急の展開が巧みですね。
0説明はいらないですね、めちゃくちゃいいですね。 強いて言うならば、物や人などは目的や利害関係が在ったりして、そういう見えない偏見と共に生きていて、目的外のことを自然と見落とすように生きてしまわざるを得ないのですが、文学やら芸術やらは、そんな目的外のことへの着目への美しさを見出すものではないかと思いますね、よかよかです。
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