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バスが来る文体
やはりまず書くことが大切なのだ。例えばきみは、詩を書こうとしている、お話を書こうとしている、批評を書こうとしている、哲学を書こうとしている、文字を書こうとしている。言葉は、始まりがあって、終わりがある。それは序列になっている。それは過去と未来がある。それは出来事である。それは身体を伴うことである。それはバスを待つことに似ている。冬は終わろうとしている。向かいのホテルのバルコニーでは酔っぱらいの男女が笑って話している。隣のおじいさんは家に電話している。過ぎ去る学生たちが異国語を話している。いつかバスは来るだろう。そしてきみは、バスに乗るだろう。過ぎ去るカップルが異国語を話している。隣には水を飲むダブルデニムの男がペットボトルをポッケにねじ込む。向かいのゴミ箱にはたくさんのガラクタが捨てられる。春が地平線の彼方に待っている。バスはまだ来ない。未来はそこに行くまで来ない。それは身体を伴うことである。それは出来事である。冬は寒くてみんな震えている。でももうすぐ春が来る。ぜんぶぜんぶ始まりがあって、終わりがある。きみは文字を書こうとしている。哲学を書こうとしている。批評を書こうとしている。お話を書こうとしている。詩を書こうとしている。
バスが来る文体 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1258.6
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2017-08-30
コメント日時 2017-09-11
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
~である、と畳みかけられていくリズムの中に挿入される、〈バスを待つことに似ている〉の一文。『永遠に来ないバス』という名詩集を、借景として思い描きつつ・・・より普遍的な(他にも、生きることとバスに乗り込むこと、運ばれていくことを重ねる詩人が沢山いるように)生き方のイメージを描こうとしているように思いました。 〈バスはまだ来ない。未来はそこに行くまで来ない。それは身体を伴うことである。それは出来事である。冬は寒くてみんな震えている。でももうすぐ春が来る。〉 その「とき」を待つ、ということ。身体を伴うことである、という部分に、観念的に頭の中でイメージを巡らせるのではなく、実際に書く、という行為がその「とき」を引き寄せるのだ・・・そんな、ある種の詩論のようなものを感じました。
0バスを待つことと似ているという感覚が凄く好きです。タイトルのバスが来る文体というのも、締まっているという感じがしました。 この作品自体が、作品を生み出すときのヒントになっていて、面白いと思いました。 この作品のアンサーで、また誰かが作品を書いても面白いと思うような、感じも受けました。
0こんばんはみなさん。いろいろなコメントありがとう。やっぱり自分の作品へ感想を寄せられるのってすごい嬉しいですね。みんなどんどん投稿しよう。そしてレスしよう。真剣だったら、びーれびゅー!(ダイレクトマーケティング) そうIDなんですけど、すいません、BRは多重IDを禁止しています。そのルールわたくし忘れてましたまじですんません。みんなも気をつけてください 笑 なのでBR内ではコーリャに統一してもらおうと思ってます。なのでこのIDは消されるかもしれない 笑 でも名前なんてどうでもよくて、というのもこのインターネットってところでは当座のところ文字だけで、ということはやっぱりどんな名前であるかよりも、どんなことを相手に伝えられるか、そのほうが大切だとおもってます、みんなどうおもう?いいかいきみはことばでできている。 さて作品の自己解説ってのはクソダサい(個人的意見)んですが、たまにはやってみようということで、それを書いてみます。バスが来る感じっていうのは元ネタがあって、吉川幸次郎が漢詩を書くときに、数千とある韻の候補のなかから、どうやって最後のひとつを選ぶんですか?という質問に対して、バスを待つ感じ。と答えていたのがなんとなく生活するうえで心にあって、それを書いてみました。というか書くことになりましたね。ちなみにそれを書くとき本当にバスを待ってました。あっじゃあ詩を書こうと思って、それまでなんにも構想がなかったので、とりあえず書き始めて、そしたら、その状況を描写することになったのでした。書き終わったときちょうどバスが来たのでバスに乗りました。バスのなかでIDを再登録して投稿しました。はい文章ができました。そんな他愛のないものです。 もっと色々言いたいことがあるんですけど、とても言い切れない。ループ詩なのはなんでだろう。「」でくくるみたいなイメージなんでしょうか。額に飾るような。あとブッダのことばとか好きだからですかね。ヒップホップのトラックもループだしね。論理というのは、いつもどこかループしてます。本当に論理的に整合性のある言説は、自己言及的で、マトリョーシカみたいになってて、絶対にAのことならAにふくまれないものは言及しません。あとループするとこれはたぶん潜在意識に語りかけるみたいなことにもなると思うな。勘だから違うかもしれないけど 笑 すくなくともなんか書いてるほうは楽しくなっていく 笑 言葉って不思議だね。あときちんと読み直してみたらちょっとたしかにズレてるとこある。一文字も推敲せずに投稿しちゃったから未熟なところがでました。酔っ払ってたしね 笑 精進します。 天才詩人とこの前チャットしてたら、頭で考えないで手で考えるという方法をサジェストしてて、つまり頭で考えるんじゃなくて、書きながら考えるということ。自分の内部が外部化して初めて言葉になるんだから当たり前のことだけど、と天才詩人は言ってたけど、僕はある意味感銘を受けたというか、そのとき文体ということを考えていたので、やっぱり書くことが大切なんだなって、当たり前に思ったのでした。そういう作品でもあります。宿題みたいなもんやね。文体ってのは僕らを運んでいってくれる乗り物だろうなと思いました。 いきなり自己紹介するんですけど、僕もともと小説を書こうと思ってて、その練習でネット詩に投稿してたんですけど、そしたらこんなふうになっちゃったんですけど、本当にもうそろそろ書くから、もし短編が書けたらここに投稿することをいまきめた。だから、よかったらみんなどしどし批評してください。 とにかくみなみなさまの素晴らしい体験がこれからもたくさんあることを祈ります。自らを外部化してどんどん自分を突破してってね。
0なんだか、レス欄で自説が載ってて、それはそれで読みましたよ。でもね、解説は下手クソなんだということがわかった。なんだ、コーリャさんも人間なんだなって安心した。だいたいさ、私が好きな作家とかミュージシャン達はTwitterなんかやってないわけで。語弊があるかもしれないけれども、自虐も含めて言わせてもらえば、ホンモノな人は、自説なんかしないし、内内な話なんか絶対にしないよね。で、きっとコーリャさんって、そーいう類いな人なんだよな。だからね、本作は貴重だと思う。だってこの作品は詩の書き方のハウトゥー本でしょう。しかも、優良とされる現代詩の書き方の。私は天才だから薄々わかってはいたけれども、具体的に示してもらえて、とても、勉強になったわい。うん。うん。
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