墓石に佇んでいるトンボの色を
じっと見つめていた子供が一人
彼らが知り得たその色を
憶えているものはいませんでした
立ち止まる必要もありはしない
刻まれた漢字に意味もない
そいつは訳知り顔で拝むだけ
存在のない罪悪への手向けとして
どうせ拝むべくして拝むのだ
線香の取り扱い一つのことを
大人二人で言い争う顛末だ
煙草を吸いもしないものだから
そいつらは愚かということになったのだ
どうせ拝むべくして拝むというのに
帰り際のそいつと見合う
振り返る必要はありもしない
きっと何も見えずに帰るのだからと
信心深さの空回り…馬鹿を見ていた
どうせ拝むべくして拝んで終わり…
墓石へ凄むようにトンボの色を
じっと見つめていた子供は一人
その色の本当は何だったのか
失われていくものでありました
作品データ
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作成日時 2020-09-25
コメント日時 2020-09-25
#現代詩
#縦書き
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2024/11/21 23時39分30秒現在
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