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危ないでしょう? しまいましょ。
みゃあ。 びゅうびゅうと吹く風のなかで、 ちいさく呼ぶ声がしたものだから、 びっくりしてそっち見てやった。 ごうごうと鳴る川の流れの、 おおきな喚き声にかき消されそうな、 ちっぽけな猫が一匹っきりで、 川縁の石にへばりついてた。 あんた、こんな風の日にあぶないよ。 さっさとおうちに帰んなよ。 みゃあ。 そうかい、そりゃあ仕方ないねえ。 このおおあらしの間だけだよ。 みゃあ。 ああまったく、私も運がないもんだ。 もうちょっとで、 すっかりおしまいにできたはずなのに。 みゃあ。 仕方ないから、二人で一緒に、 あったかいミルクでも飲みましょう。
危ないでしょう? しまいましょ。 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1272.1
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ポイント数 : 0
作成日時 2020-09-08
コメント日時 2020-09-27
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
「おおあらし」によって奪われるものもあるけれど、ここではふたつの命の喪失が回避されたました。なにがきっかけで、或いは誰がきっかけでその人の救いになるかは分からないものですね。 「びゅうびゅうと吹く風」や場所が川の近くであるという描写によって、冷たい空気を感じます。それが最後の「あったかいミルク」のあったかさを強調していて、読んでいるこちらも胸がほっと温かくなりました。
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