羽の胎児 - B-REVIEW
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羽の胎児    

夕暮色の心臓を抱えて 一番低い空気を吸う 窒息しそうな公園で 公園に さよならして 傷溜まりをまたいで こだまする刺すような無音 肉眼を失って なんの断崖も見えないので 心臓でだけ見る 秋の空 空までを砕いて もう二度とこの場所に帰れないように もう二度とこの場所を顧みないようにと 美しさだけが爆ぜる羽の心臓 美しさだけが爆ぜる羽の胎児を見て 皮膚でしか歌えなくなって 落下するように止まった 秋から夏へ落ちる茜


羽の胎児 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 2
P V 数 : 912.4
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2017-08-02
コメント日時 2017-08-04
項目全期間(2025/04/16現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
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閲覧指数:912.4
2025/04/16 09時51分29秒現在
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    作品に書かれた推薦文

羽の胎児 コメントセクション

コメント数(2)
まりも
(2017-08-04)

魅力的な題名ですね。 〈夕暮色の心臓を抱えて/一番低い空気を吸う〉腫れあがった心臓を抱えて、大地に付すイメージ。 公園、と二度繰り返す畳みかけが、功を奏しているか・・・二度目の「公園」は、大地とか地球とか、なにか別のWordに切り替えた方が、〈傷溜まりをまたいで〉というユニークな言葉が生み出す異次元世界への導入がスムーズになるような気がしました。 〈美しさだけが爆ぜる羽の心臓/美しさだけが爆ぜる羽の胎児を見て〉 印象的なリフレインですが・・・心臓に羽根が生えていて、そのまま飛翔していくようなイメージ、でしょうか。その赤剥けの心臓が、胎児のイメージに変容する、のか・・・。〈落下するように止まった〉ここで再び、地上に回帰した感もありますが、〈秋から夏へ落ちる茜〉ここで時間が逆行している。それだけ大きな展開をするのに一行だけで表現するのは、さすがに凝縮しすぎている、というべきか・・・この一行が付けたしのように見えてしまって、もったいないような気もします。 今、この場所から飛び立ちたい、離れたい、という想いは強く伝わってきました。

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田中修子
(2017-08-04)

「心臓でだけ見る 秋の空」すっごくいいですね。 心臓で見る、かぁ、う~ん。高鳴っているのか止まりそうなのか。 なかなか出てこない表現ですよね、素敵だなぁ。

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