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きりん
海面水位は行けるとこまで行ってしまうから 島から出られなくなった どうぶつ とりわけ、うみねこの 冷たい輪郭をさがしています なんなら小さなきりんでも 草原を歩くひかり、なめらかな関節の群れなど 輝いていれば何でもいいのです やぶれているようで実は閉じてしまっているんです、 もうじきここも 線の囲みでしか表せなくなりますが こんなところにいられるか と無理やりに はみだしていったものの末路をぼくは知りません いつもゆるめに縛られているので なんでもいいのです 外はこんなに明るいから 誰も光るきりんを探そうとしないし 自分の手のひらも見ない ほんとうに なんでもいいのですか 外はこんなに明るい 誰もきりんを探そうとしないし 海面水位は行けるとこまで行くし 草原もすぐに閉じるでしょうね
きりん ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 3285.4
お気に入り数: 3
投票数 : 0
ポイント数 : 34
作成日時 2020-03-31
コメント日時 2020-04-14
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 13 | 8 |
前衛性 | 1 | 1 |
可読性 | 4 | 3 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 6 | 4 |
音韻 | 7 | 4 |
構成 | 3 | 2 |
総合ポイント | 34 | 22 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 1.9 | 2 |
前衛性 | 0.1 | 0 |
可読性 | 0.6 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0.9 | 1 |
音韻 | 1 | 1 |
構成 | 0.4 | 0 |
総合 | 4.9 | 5 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
さらりと読める感じもしつつ さりげなく配置されたきりんや疑問?も気にかかり、 後ろ髪を惹かれるような感覚にもなりつつ、変にくどくどしないというか。 そんな独自のトーンが乱れずに存在してるかのようです。
0素晴らしい。 >草原を歩くひかり、なめらかな関節>の群れなど 冷めた口調で甘くなり過ぎずに抒情の調べを感じます。鈴木さんの作品はありふれた言葉を使いながらも深い思索を感じさせてくれます。
0メロディー先行でそこに言葉を当てはめていったようなつくりに見えます。内的旋律の奔流がまずあって、それにフィットする言葉として「海面水位」「うみねこ」「きりん」といった語が選ばれてメロディーを彩っているというところでしょうか。基本にあるその旋律がスムーズできれいなので心地よく読めますし、仕上げもうまい。文句の付けようのない上手な詩なんですが、読後も心に残り、いつまでも響き続けるような、この作品のたしかな感触、痕跡というものが刻まれた感じは(これまでに三回通読しましたが)今もってしません。初発の内的感興や動機がそれほど強くないところを、手慣れた技巧の駆使で作の姿を完成させたものなのかな、という疑念も湧きます。
0何かしらの葛藤は意識しました。
0言葉選びが素敵です。 筆者の生き方や、雰囲気が伝わってくるような文章でした。
0作風は意識して変えました。
0使っている語彙等、一見散漫にも思えるのですが、全体を通して独特な秩序がありますね。宇宙人が書いたものを読まされているような感じというか…… 何にせよ好きな作品です。
0単語同士、連同士であまりつながらないようにしました。あえてのことです。 インスピレーションを受けたものに「詩マシン」があります。ご存じでしょうか。 (https://t.co/HyR1lrmlB7?amp=1) これは、マシンが学習で得た語彙をランダムに配列・表示して、短い詩(のようなもの)を繰り出すシートです。 機械が作ったものですから、支離滅裂で、つながりはほとんどありませんが、ときにハッとするほどの良作が生まれています。
0あっすごいやつみつけた これお気に入り登録しとこ 海面水位ときりんと光の話 どっちかっていうと歌みたいな? なめらか 同じ言葉を重複するのは難しいんだけどちょっとずつずらしてきちんと最後に〆る たいへんよきなのでは!!
0最終連がとても魅力的ですね。乾いた諦念が自由に遊んでいる様子に、心惹かれました。
0才能が優れている将来有望な少年を表す言葉も「麒麟児」ですね。そんな人がそろそろ現れて欲しいものです。
0自分の作品全体に言えることですが、ベースとして「諦念をどれだけオブラートに包むか」という目標があるのだと思います。
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