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鋳掛屋
そいつの名前は「はんだめん」 自分のことを 「たぬき」という人、それは誰? 初めて「半田麺」と云う食べ物は 溶接面のことを はんだ面を どうやって食べるのかと疑問に思ってほしい 炎のある暮らしこそ 人の暮らしだ 子どもの頃は 鉄の街に住んでいたから 学校までの道なりに 何軒もの鉄工所があって 火花に見とれていると おっちゃんに「目をやられちまうから 火花を見るな!」と どやされた ところが いま住んでいる街には 炎が無い うちの台所にしたって IHで 炎が無い 炎 そいつに出会ったのは 炎が見たかったからだ 鉄の街で育ったので 鉄が好きで 芸術作品なんかも つくったりもしているのだが 昔の作り手の生活用品も なかなか味がある。 古道具屋で 私は火鉢と茶釜と豆炭を買ってきた。 するとだ この茶釜はもしかしてSHARP製なのかあ?火にかけると喋ったのだ。 「あちち」「たぬきじるに せんといてください」と釜が言う。 金属の釜を食べるわけがなかろうもん。この釜の まあ良く喋ること喋ること こちらの顔色を見ながら喋っているので 人格を認めてやろうと思い始めたころ 彼がいうには 「申し遅れましたが、文福茶釜と申します」とな みれば 腹のあたりに穴が開いているのを 溶接してやった 彼は私のことを「 」と言った 良く聞こえないぞ なんだそれ 『いかけ屋 ですぅ。こんな字を書くんです。{鋳掛屋}』 ようするに あれだな。「VTRスタート」っていうのと同じだな ビデオテープレコーダーなんて時代遅れな物を知っている人は少なくなっても 「VTRスタート」って言ってみる感じ たぶん そういうことで 私の家での名前は、鋳掛屋だ。 でも こんなことは ツイッターには書かずにおこう。
鋳掛屋 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1493.8
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2020-03-16
コメント日時 2020-04-16
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
小噺や落語に近い軽みのある作品という感じがしました。 鉄釜などを溶接修理する職人さんを鋳掛屋と呼ぶのですね。炎は身近ではあまり見られなくなった感じはありますね。鉄のものはそれでも鍋やフライパンや急須など、今でも需要があるようですが。東屋の鉄灰皿を持っていますから興味深く詠みました。 作品の冒頭の文章がやや意味が読みとり難い表現になっているかなとは思いました。
0非常に面白い、小噺じみた詩ですが、最初の書き方が少し分かりにくいです。これはわざとこう書いているのでしょうか。
0返信が遅れて申し訳ありません。 湯煙さまへ 江戸時代などは、けっこう 様々な職種があったようです。 冒頭は、書き方を失敗してしまいました。これにめげずに またチャレンジしていきます。 ありがとうございました。 ミリウェイズ さまへ 最初の書き方は、わざとでは ありません。やらかしてしまったのです。 恥ずかしくて穴があったらはいりたいです。ご指摘ありがとうございます。
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