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不招請未来
安息への道筋は見えているのに動けなかった。 手招きする泉もゆりかごも無視して、最後のカカオを口に放り込む。 どうしたって明日は来てしまうし、 今日の私は死んでしまうから。 透明な夢に抗って、夜をマドラーで濁らせていく。砂嵐のボリュームを上げれば、おやすみの歌はもう聞こえない。 わすれないよ、とつぶやいたことさえ。いつかは海底に沈んでしまうのに。 すべてを呑み込む朝がまた、やってくる。
不招請未来 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1867.1
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 2
作成日時 2020-03-14
コメント日時 2020-03-22
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 2 | 2 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 2 | 2 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
返詩です。 「サンタフェ」 二人で会う約束の日 君はいつもよりおしゃれで きらきらきらめいてて 赤くなってしまう こんにちはお姫さま となりを歩いていいですか どれだけ脳が壊れても たましいに刻んだ女(ひと) 座っていい? もちろんどうぞ
1メンヘラクレス様 ありがとうございます。題名は投稿する直前に思いついて変更したものでした。 割と気に入っていましたので、そう言っていただけると嬉しいです。 夜が明ければ朝が来る、という事実は希望として語られやすいですが、 そうでない夜もあるよね、という詩でした。 望んでなくても、唐突でも、逃れられない。止まらない時間の中で、希望と絶望はけっこう紙一重だなと思います。
0トビラ様 返歌ありがとうございます。 濃い影は強い光によって出来るのだと思い出すことができました。 〉座っていい? 〉もちろんどうぞ こちらのラストがとても優しくて好きです。 安らぎを拒むいのちに休息を。 何度でもやってくる夜を越えるために。
0題名が面白いですね。 詩の本文は、もう少し掘り下げて書き込んでいけばより印象深くなったと思います。 哲学の時間論を少し思い出しました。 短歌で返詩を おやすみの 今日は終わり 明日が来る 死んでしまって 生き返る朝
0羽田恭さま コメントありがとうございます。 恥ずかしながら最近詩を書き始めたばかりで、仰る通りまだまだ掘り下げが足りない自覚があります。奥深い世界ですね。精進したいです。 短歌もありがとうございました。正にそういった心境でした。
0「透明な」〜から「聞こえない。」の詩文が大変魅力的であり、おやすみの歌の心地よい響きが、砂嵐という恐怖の対象によって掻き消えていく、そこには得体の知れない異物感を感じさせます。 何となく死を思わせますが、そこまで至っていない勇気の無さもまた受け取れます。。。解釈違いかもしれませんが。 ほかの詩句は、上記で取り上げた部分と比較して甘いと思いました。おやすみの歌が流れているはずの前半部ではそもそも歌の描写がされていない、砂嵐が流れる後半は雑音に苛まれていない、など、詩の流れが途切れ途切れになっていると思います。
0ふじりゅう様 コメントありがとうございます。 夜も眠りも、死にとても近いと思っています。だから安らぎと同時に恐れがある。この詩は大人の視点ですが、赤ちゃんが眠れなくて泣くのも幼児が夜に目覚めて泣くのも、本能的にそれを感じ取っているのではないかな、と思いました。 ご指摘は確かに仰る通りで、実は前半を書いたあと、後半を書くまでには少し時間が空いていました。 言葉を連ねながらどこかしっくりこない感覚になっていたのも事実なので、もう少し丁寧に繋いでいくべきでした。今後の課題にしたいと思います。
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