別枠表示
バレンタインが氾濫してる
橋の上にいた 渡ろうか渡るまいか 迷っていたら 橋が腐って私は落ちた 濃厚なチョコの川が氾濫している 私たちの情念だ 飲み込まれたくはない 向こう岸が遠ざかっていく 焦るな こちら向きの流れで良かったのだ こんな不出来な重いチョコと流れ着いたら 向こう岸の堤防は決壊してしまうだろう 迷惑きわまりない 慎みなさい 枯れ木ばかりの山の中に梅が際立っている こんなチョコより梅の花を贈りたいな あれは救いだ そう気が付いたら チョコの川が固まってきた 私は抜け出して歩く 気持ちの赴くままに チョコの川を踏みしめて 梅の枝を手折ってきた そっと胸に抱き締めると 胸焼けしてだるい体に風が通った 私はこのまま海へ行こう 向こう岸にはお別れをして この梅を贈るにふさわしい島を探そう きっと私を必要としてくれる島がある
バレンタインが氾濫してる ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1278.7
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 3
作成日時 2020-02-11
コメント日時 2020-02-13
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 1 | 1 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 3 | 3 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 1 | 1 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 3 | 3 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
コメントありがとうございます。 いろんな国のいろんな時代のものが選べて、何をするにも楽しいけれど、日常では迷ったりチグハグになったりすることも多いなと感じます。 けれどそこを面白いと言っていただけてうれしいです(*´ω`*)
0あー、やられた。 という印象。 私もバレンタインと、その雑多すぎる感情と大雑把すぎるうえに重たすぎる情念をチョコに重ね合わせて詩を書いたんですが、ここまで昇華しきれなかったです。 まず、橋が根腐れしてチョコの海に落ちる、そして向こう岸(おそらく相手)から遠ざかる、 この持っていきかたがすごく上手いし、 「枯れ木だらけの山」で冬を暗示しつつ、「梅」を持ってきて(梅、てのがまたすごいです。チョコの海と、梅。どこから計算したのか聞きたい)、来る春に繋いでいく。 展開の進め方に綻びがないし無駄もない。 香りに着目して、最後は「プレゼントの心は否定しない。私にとって必要なのはチョコじゃなく梅だっただけ」と、 なんて上品で可愛らしくて納得のいく結論なのか。 また梅とチョコの香りにまで目をつけられていて、モチーフを余すことなく使いこなしているのも良いと思いました。 思ったより語られていなかったので書きました。 大好きです(にどめ) もっと色んな人の感想が聞きたいです。
0バレンタインに相応しい、いい詩だと思います
0