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世界
梅の種を割る 祈るたびひとつ、またひとつ ぱきん、と鈴を振るように 掌に張りついた息 指先はかすかにふるえて 髪ばかりがつやつやとひかる 遠吠えが空を裂く 肩をいからせた哀しみが じっと見つめている まばたきをする 数えることももはや忘れて ふりむけば あなたがいる 風の蓋が外れて ただ生きていければよかった 薄桃がぱちんとはじけて どこかに行こうとしている ひかりが空を割る 触れ合った指先はわずかにふるえて あなたとわたし ふたりのひとり 白い夢に赤を落とす 足音さえもぽつりと途切れて ほこりひとつもないままに 指先を離れた過去が 終わらない夢を見ている
世界 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1088.7
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 14
作成日時 2020-01-28
コメント日時 2020-01-29
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 3 | 3 |
前衛性 | 3 | 3 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 7 | 7 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 14 | 14 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 1.5 | 1.5 |
前衛性 | 1.5 | 1.5 |
可読性 | 0.5 | 0.5 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 3.5 | 3.5 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 7 | 7 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
「梅の種を割る」という日常あまり見かけない行動から始まることで、読ませる作りになっていると思いました。「ぱきん」の印象も強く、これによって後の「ひかりが空を割る」が成立するのだなと思いました。もしこれらの繋がりがなく、単にひかりが空を割ると言ったのでは、こんなにイメージの膨らむ表現にはならなかったかもしれません。大変勉強になりました。
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