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でも、さようなら
哀しみはさっきよりはっきりと増していて、嫌な思い出を辿るときみたいに足どりはずっしりと重たくなる。返事に窮するときの喉の痛みはとても子供じみていると思う。だからわたしは余計に悔しくて哀しくなる。 "男"がわたしを呼ぶ声がする。 よく聴き馴染んだ、懐かしくて好きだった声。 ドンドン、とドアを叩く音も聴こえる。 涙がでたときの瞬きは熱い。 眼球の痛みも喉の痛みも"男"にはおそらく伝わらない。言葉はいつもいつも届かないのだ。日本語と英語よりもっともっと遠い。そして言葉とはいつもいつも取り返しがつかない。残念なことだけど。 ドンドン ドンドン ドアを叩くその音はとても恐い。脳がよれよれに萎んでいく感じがする。「例えば…」とわたしは考える。 同じように"男"を怖がらすことができれば、わたしのこともすこしは理解できるかもしれない。 理解? いったい何のために理解を迫るのか。 わたしの涙はいつかは渇く。それは確かだ。 "男"はまだ無神経にドアを叩いている。 hey?anything wrong? if you have a reason, please explain ねぇ?大丈夫? もし理由があるのなら教えてほしい 「ううん、なんでもない」 正確に言うのであれば、理由はわからない。 でも、さようなら。
でも、さようなら ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 971.6
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 2
作成日時 2020-01-12
コメント日時 2020-01-12
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 2 | 2 |
総合ポイント | 2 | 2 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 2 | 2 |
総合 | 2 | 2 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文