午前9時、最終的に、雨。 - B-REVIEW
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ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

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午前9時、最終的に、雨。    

恋で別に人は嬉しくも寂しくもならないし、そういう点で優秀だったんだ、感情って、服というか、化粧というか。私たちが埋めたいのは性欲でしかないって、科学者が言ってくれたら納得して自殺ができるのだけれど、最近の医学でもわかるのは、せいぜい、世界一美味しいパンの作り方くらいなのかもしれないね。 そういう夜にこそステーキでも食べたかった。愛しているけれど、やはり湧き上がるのは食欲でしかないんだよ。何かを好きになるたび、そう思って、そう思って沈む月を尻目に、わたしより大きな太陽は浮かんでくる。 午前8時、最終的に、人。 歌みたいに、心。 飛び散る破片が、誰かの明日になって、その明日がきみを傷つければいい。首を締められた時に見えたのは、真っ白な孤独。光が本当に白色だというのなら、私たちは今頃、眩しくて死んでいるのだろう。 (いちめんに広がりそうないきおいの、夜景) 午前10時、最終的に、海。 飲まれては、浮かび上がるのは、 ひとびと。


午前9時、最終的に、雨。 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 6
P V 数 : 1486.4
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 19

作成日時 2019-10-03
コメント日時 2019-10-06
#テキスト #アドバイス募集
項目全期間(2025/04/13現在)投稿後10日間
叙情性108
前衛性22
可読性21
エンタメ44
技巧10
音韻00
構成00
総合ポイント1915
 平均値  中央値 
叙情性2.52.5
前衛性0.50
可読性0.50.5
 エンタメ11
技巧0.30
音韻00
構成00
総合4.84.5
閲覧指数:1486.4
2025/04/13 04時17分34秒現在
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    作品に書かれた推薦文

午前9時、最終的に、雨。 コメントセクション

コメント数(6)
三文字(マグネット/なろう)
(2019-10-03)

かっこいい詩ですね。物静かで知的な男性が周囲の世界を斜に構えて書き綴ってるような感じで。 午前の光景なのに夜景と書いているのは、死のイメージを連想させる意図でしょうか。語り手が自殺するのかそれとも……色々な見方ができそうです。

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りりらん
りりらん
(2019-10-04)

素晴らしい解釈、ありがとうございます……! 朝起きたらもう午前9時で、遅刻が確定して絶望した時に書いた詩なので、世界を斜に構えてる感、出てるのかもしれません…! 是非、いろんな見方をして欲しいです、ありがとうございます!

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survof
(2019-10-04)

お洒落。なんだろう、とても今っぽい感覚。最果タヒの二番煎じだといってしまえばそれまでだけど、二番煎じだと思わせるのは実は結構難しいことだ。というよりも何事も二番煎じから始まるはずなのだ。 >飛び散る破片が、誰かの明日になって、その明日がきみを傷つければいい。 この表現なんかはほとんどタヒだけど >午前10時、最終的に、海。 >飲まれては、浮かび上がるのは、 >ひとびと。 それでも、こういった表現にはユニークな鋭くて瑞々しい感受性を感じる。このラストはとても好きだ。言葉に引き出された情景に音を立てて飲み込まれていく美しい感覚。

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りりらん
りりらん
(2019-10-04)

わわ、わわー……! 最果タヒの二番煎じ、痛いところを突かれました(というのも、最果タヒで現代詩を知った人間ですので) 私の語彙のなかに、自然と最果タヒが混ざり込んでしまったのかもしれません、つらい… ラストが好きと言ってくださって、嬉しいです。抽象的で、分かりづらいかなあと思っていたのですが、survofさんのこころにそんな美しい感覚を残せたのなら嬉しいです

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ほば
(2019-10-05)

軽やかで鼻歌でも歌いながら誰かに断定してもらえないと出来ない自殺だったり、愛してるけど満たしたいのは性欲。お洒落で綺麗な詩句は読みやすい。最果タヒと言われたら、なるほど、と思う。ただ僕の心には引っかかるものがなかった。 この詩の死や孤独という言葉たちが上滑りしていくのはリアリティを感じられない僕の感性が鈍麻しているからだろうか。言葉に酔えなかったのが残念です。

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りりらん
りりらん
(2019-10-06)

お洒落で綺麗。ありがとうございます……! 大分ふんわりとして明確な意思が薄い詩なので、あまり心に何かを残すことができなかったのかも知れません。 ふんわりとしていても、読者をハッとさせるような詩が書けたらなあ……

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投稿作品数: 2