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シュール
シュール 「ル」が、家出をすると 家族は、シュークリームのシューになった ヘイ わたしは、シューだ もう つかもうとしないよ つつもうともしないよ あまいクリームは わたしには不要さ どちらにしろ 死人と生者の間に属する中間管理職的な生き方しか ありはしない キミが のこしていった爪切りセット ピラミッド型の透明なケースに さまざまなタイプの金の爪研ぎ用小物が 四つ やけに 重厚感がある 写生しようとすると遠近法を思い出してしまった 立ち上げたいのは 思い出や夢想の物語の部屋や町なんかちゃあない この胸にある うずき のびてしまう爪の先でも うごめいている
シュール ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1227.7
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2017-06-16
コメント日時 2017-07-21
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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エンタメ | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
濁点を まちがえました。 物語の部屋や町なんかぢゃあない で、ございます。失礼しました。
0〈死人と生者の間に属する中間管理職的な生き方〉をせざるを得ない〈わたし〉と、〈わたし〉を包む、あるいは〈わたし〉が包む〈家族〉との関係性・・・その関係が〈シュール〉なのだろうと思いました。 ユーモアにあふれた筆致なので、深刻になりすぎなくていいですね。それでも、ピリリとした緊張感と批評性があります。家出した〈ル〉、あるいは〈キミ〉が残していった、爪研ぎ用小物。人間用の道具だとしても・・・猛獣や猛禽の爪・・・鋭利な攻撃性を持った爪を持つ〈キミ〉を連想します。 家出されてしまった側の〈わたし〉〈家族〉もまた、爪を持つ。〈この胸にある うずき〉が、伸びていく爪の先で疼いている。その疼きを、〈キミ〉が残していった、爪研ぎ用小物で整えて、なかったことにするのか。あるいは・・・ 家族、を、会社とかPTAの役員とか、趣味のグループなど・・・いろいろなものに置き換えることもできそうです。考えさせられる作品でした。
0>シュール > > >「ル」が、家出をすると >家族は、シュークリームのシューになった > > >ヘイ わたしは、シューだ >もう つかもうとしないよ つつもうともしないよ >あまいクリームは わたしには不要さ もうこの時点で、僕としては凄いんです。何も言葉返せないくらい好きを通り越して心に響きました。シュークリームが僕はモチーフとして本当に好きなんです。それが「シュール」から「ル」が家出する事によって「シュー」と「ル」にそれぞれ人格が宿ります。更にシュークリームの「シュー」になってしまいます。更に次の展開として「クリーム」の部分を否定します。否定する事によって、食べられる事はなくなるし(つかもうとしないと)、わたしが君を可保護する事もないよ。(ルーが家出した経験から、包むことをクリームに強要しないんですね。) わたしは甘ったれた存在を許容しない、疲れたからねやれやれみたいな感じのシュー父さんの声が聞こえてきます。 という読み方は多分僕の妄想によるところも強い事は認める一方で、しかし僕にはこう読めるし、こう読んだ読み以外の突っ込みポイントも腐るほど出てきます。なんともいやぁ、圧縮された表現でしょう。 >どちらにしろ >死人と生者の間に属する中間管理職的な生き方しか ありはしない これも凄い。多分「ル」は逃げて死人になった(「る」っていう単語によって存在するのは多分現代の日本だと難しいでしょう)、あるいは家で皿た側の「シュー」は単独では成立しえない事から、生者である「クリーム」(この単語一個で成立する)と合体しないと言葉として生きる事は出来ない。「シュー」は「シュークリーム」や「シュール」という語にならないと生きる事ができない。だから「中間管理職」なんですね。 >キミが のこしていった爪切りセット >ピラミッド型の透明なケースに >さまざまなタイプの金の爪研ぎ用小物が 四つ >やけに 重厚感がある > >写生しようとすると遠近法を思い出してしまった > >立ち上げたいのは 思い出や夢想の物語の部屋や町なんかちゃあない >この胸にある うずき >のびてしまう爪の先でも うごめいている 問題なのはここからで、なんで爪切りなんだろう。というところで僕は納得してしまいます。が。なんで納得してしまうのか、一切答えが出ません。爪を切ってしまうという行為は、多分ビーレビでは始めてなのではないかなぁ。(髪を切るとか、そういうのはあったので色々考えたのですが)しかし、 この詩の後半部分は魔力の塊です。何も僕は声を書ける事ができません。ただ、傑作としかいえないなぁ。 たった爪切り一つから広がる日常の小さな行為、あるいは風景、なのに。そこから立ち上がる意味、イマージュの豊かさ、溢れ出る何か。それは 「 思い出や夢想の物語の部屋や町なんかちゃあない/この胸にある うずき」正にこれとしか言いようがありません。今月の湯煙さんの詩とるるりらさんの本作が、今月僕の心を貫きました。はっきり言って白旗です。理由は一切述べられないです。一年後くらいに何位か言えるかもしれませんが。
0おはようございます。まずは 返信がずいぶん遅くなりました。もうしわけありません。 なにせ。シュールと冠に題名した時点で、理解してほしいとかいう気が欠落して天才バカボンのパパのように「これでいいのだ」という境地におりましたもので、みなさまのご意見ご感想とかも、 ただ笑顔で拝読したに とどまっておりました。 ●花緒さま ≫やけに重厚感がある。けれど、写生しようとしても、近づけない。人生ってそんなものかもしれませんね。そんなことを考えました。 わたしにとってとても貴重な言葉をいただきました。人生って そんなものかもしれない。わたしは、このレスをいただいたあと シュールではない書き方で もしかしたら人生が書けるかもしれないな。などと、はたと まじめに、立ち止まったのでございます。 ●まりもさま つつむ つつまれる。 包む。包むを、この餃子的な言い方にしてましょう。 包(パオ)です。 まりもさまの文章の中にでできた【包】という漢字を見て、ああ 家族とは【包】の漢字に似ていると思いました。この漢字は二つの部分でできている。「己」も「勹」も、互いを巻き込もうししているかのような造りだなあと。 能ある鷹は爪隠すという言葉がありますが、家族がいなくなったという状況で、 その人が 爪をどのように整えていたかというどうでもよいことを想うのは わたしにとっては、 シュールな気がしています。 ≫鋭利な攻撃性を持った爪を持つ〈キミ〉を連想します。 ↑ ここの部分が私には 宝でした。わたしは家族の性質がどんな性質でも 結局は好きです。家族ですから。人間に攻撃性のない人なんてないです。まりもさんのこの部分の書き込みを読んだとき嬉しかったです。わたしは私以外のどなたかに〈キミ〉を連想してほしかったんだなあ。だって、嬉しいもの。って、思いました。ありがとうございます。 ●hyakkinn さま いただいた文章。随所で爆笑させていただきました。笑いのエッセンスすごいです。 hyakkinn さまはシュークリームがモチーフとして本当にお好きなんなあ。 わたしは、シュークリームをモチーフとして使用したのは 初めてです。むかし軽食を出す喫茶店で冷凍シューに手作りのクリームを入れるという作業工程をしたことがあるので、モチーフとして思いついたのです。シューと クリームは 実際 工程が全然違うので扱いも全然違うんです。 ≫シュー父さんの声 ↑ 受けました。ツボです。でも いただいた文のなかでもっとも嬉しかったのは下記の部分です。 ≫問題なのはここからで、なんで爪切りなんだろう。というところで僕は納得してしまいます。 だって、シュールなんですもの。をほほ あぁあ、正直 へんちくりんなものを書いたと思っていましたが、書かせていただいて とても楽しい気持ちをいただきました。ありがとうございます。 ●蛾兆ボルカさま もしかすると、ボルカさまはシュールのミューズの申し子かもしれず。誤字のちゃあをなんどか声に出しておりましたら、、ムロツヨシ氏のNHK「LIFE!」という番組での人気キャラ妖怪どうしたろうかしゃん のように、独特キャラが私の脳内で生まれそうになってしまってます。語尾に「ちゃあ」をつける キャラでございます。愛されキャラは 大切に しとうございますもの。をっほほ ラフな感じの歌人といえば俵万智くらいしかしらない私なのですが、まあ とってもラフに描いたのは事実です。これからもいろいろ ためす勇気をいただけました。ありがとうございます。
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