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ねこの毎日
白い部屋で遊んでいたんだ、おれは。 ねこの毎日だった、隣は 埃 一つだけの窓 星なんかいちいち見ねぇよ なぁごなぁごと鳴いていたんだ。 なぁ 生きるねこは殺すねこってさぁ 今、おれの遠く遠くで息絶えた、小さな何者かが 見ているのか なぁ 名前を付けて、別れを告げて、 誰もが誰かの最後の息を吸う 純粋な悪意である
ねこの毎日 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 2048.2
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 52
作成日時 2019-09-27
コメント日時 2019-10-05
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 24 | 24 |
前衛性 | 15 | 15 |
可読性 | 3 | 3 |
エンタメ | 1 | 1 |
技巧 | 5 | 5 |
音韻 | 1 | 1 |
構成 | 3 | 3 |
総合ポイント | 52 | 52 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 4 | 1 |
前衛性 | 2.5 | 1.5 |
可読性 | 0.5 | 0.5 |
エンタメ | 0.2 | 0 |
技巧 | 0.8 | 0.5 |
音韻 | 0.2 | 0 |
構成 | 0.5 | 0 |
総合 | 8.7 | 4 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
「純粋な悪意」というラストがインパクトが強いですが、この一節がなくとも成立したのでは?と思える中身。「誰もが誰かの最後の息を吸う」なんて最高じゃないですか。つながる世界、断ち切れない縁。連鎖する生き物。そんな仏教観のようなものを感じました。しかもそれが説法めいていない。一匹の少しうらぶれた印象のねこが語っている。そうすると「純粋な悪意」もねこが最後に投げかけた自我とも取れるかもしれませんね。なかなかに良いと思います。
0いい、何処かやるせない諦観が伝わってきます。途中の、なぁ、という呼びかけが文章を引き締めながら訴えかけてきて胸にきました。最後、純粋な悪意である、が急に口調が変わり戸惑ってしまいました。しかし、もしかするとこれこそがこの主体が言いたかったひと言なのかもしれない。諦めているようで冷めた部分が思考している、そんな印象でした。
0>>stereotype2085さん 感想ありがとうございます。野暮かもしれませんが、すこし解説したいと思います。いわゆる”つながる世界、断ち切れない縁。連鎖する生き物。”といった絆は、われわれを縛り付ける呪いでもあると感じます。絆と呪いは、喩えるなら発酵と腐敗のようなもので、同一の現象を人間の都合で切り分けた概念だと考えています。そういった呪いとしての側面に着目すると、あるがままの世界があるがままに我々に向ける、”純粋な悪意がある”ということになるのです。この語句は言葉の流れを無理に断ち切って挿入したため、読者から見て不自然ではないか不安でした。うまく詩的に異化されていると良いのですが……
0>>帆場蔵人 感想ありがとうございます。的を射た読みだと思います。”純粋な悪意である”は確かに言葉の自然な流れを断ち切っており、違和感があるかもしれません。精進します。
0詩ってなに?って恥知らずにも、このまえ詩人にきいたら、日本語という制度から逸脱すること、っておしえてくれた。なんかそんなかんじやね。コンテンポラリー感あり。解釈を逃れてゆくてきな。ネコってのが日常的であまり遠くに行き過ぎずいいのかも。
0>>Um Fantasma 小笠原鳥類を読んだあとに書いたからかもしれないですね。ただ、ぱっと読みで意味が通るように書こうとは意識しました。
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