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秋
夏になれば蝉が鳴くから 蝉が夏なのだろうそれを見て今年も 夏がきたなと思う。 秋になれば葉が赤くなるから それを見て今年も ああ 死ねばいいと思う現代人の感性。 秋の 秋の夕暮れに鳴き声を聞いた 蝉のだ。もしかしたらひぐらしのだ。 さようならといいたいのは 八日目か九日目か十日目か 野分とかいう台風か分からないけれど君は 君は抜け殻を集めている。 蝉は抜け殻が本体なんだよと教えてくれた君 そんなこと誰にも分からないよと僕は答え だから君を信じてもいいと思えた。 そんな秋、時の止まる季節。
秋 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1611.3
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 133
作成日時 2019-09-15
コメント日時 2019-09-15
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 114 | 105 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 4 | 4 |
エンタメ | 1 | 1 |
技巧 | 3 | 3 |
音韻 | 4 | 4 |
構成 | 7 | 7 |
総合ポイント | 133 | 124 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 28.5 | 6 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 0 |
エンタメ | 0.3 | 0 |
技巧 | 0.8 | 0 |
音韻 | 1 | 0.5 |
構成 | 1.8 | 1.5 |
総合 | 33.3 | 10.5 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
一読した感想ですが、この作品はヤバいぐらいの傑作と優秀な作品の際どい線にあります。つまり、良い作品であることは間違いないと思います。 「君」と「僕」を使った作品は多くの場合、作者の中で終始してしまって、第三者である読む側からすれば、まったく感情移入出来なくて困惑することがよくあります。本作は、作者の内輪から「君」と「僕」がギリギリ飛び出しているように思える。 >ああ 死ねばいいという現代人の感性。 この一節が、冒頭からの心象の流れを急激にぶった切った感になっていて、かなりインパクトあります。そのインパクトが後半の「君」と「僕」を語り手の内にこもってしまいがちな、ベタなセンチメンタルから救い出すのに、かなり効いてるように思える。 作者の投稿一作目からの文脈でいきますと、この作品はかなり跳躍されたものではないでしょうか。ただ、すみません、なんかベタに褒めすぎなコメントになってる気がしましたので、あえて申し上げますと、タイトルはもうちょい凝ってもいいんじゃないかなと思いますが、しかしながら、素朴な感じが逆に効いてるようにも思えるっちゃ思える。。
0すみません、追記します。読み返して思ったんですが、作者さんは自分の言葉を持ってるように思える。それは薄っすらとみえます。使う言葉に自由さがあるという感じです。失礼しました。
0言葉の並べ方が良い 使っている言葉というより、手持ちの言葉をどう配置するか なぜ詩は行分けにするのかは、近現代の詩人にとって共通の問題だ そのため、それへの思考を放棄した散文詩が最近は流行っている この詩は行分けとは何なのかの思考が足りていて、つまり良い
0とても惹かれる作品でした。 >秋の >秋の夕暮れに鳴き声を聞いた 二回続いているところで涙ポロポロ。 >君は抜け殻を集めている。 >蝉は抜け殻が本体なんだよと教えて>くれた君 脱け殻にいる時間が長いんですよね。蝉って。その事実を小学生の時に知って切なくなったことを思い出しました。 「死」について、深く考える要素の多い秋。つい立ち止まりたくなる詩でした。
0》みうらさん 感想ありがとうございます。前回投稿させていただいた詩は、わりと「こういうことが書きたい!!!!」と思って書いていた詩で、この詩は、自分なりに自由に書いてみたので、結構違ったかたちの詩になっているのかもしれません。 >ああ、死ねばいいと思う現代人の感性。 > >秋の この部分は、「死ねばいいと思う現代人の感性。」から「秋の」に繋げて、少しまっさらな気持ちで、私の想う秋について、共有できるんじゃないかなぁとか思ったりしています。 タイトルについてですが、この詩は、「秋」と先にタイトルを決めてから書き始めた詩だったので、そこは全く頭にありませんでした……。ありがとうございます。今は、「秋」以上に良いのが思いつきませんが、少し考えてみます。 あと、お褒めの言葉、ありがとうございます。励みになります!
0》北さん 感想ならびに推敲まで、ありがとうございます。 読ませる力。今までは自由に、そういうことをあまり考えないで詩を作っていたので、すごく参考になります。推敲も、自分の作った詩を他の人がアレンジしてくださるのは初めての経験で、とてもおもしろいと思います。ありがとうございました。
0》渡辺八畳@祝儀敷 さん 感想ありがとうございます。 この詩は、行分けを結構意識してみて作った詩でもありますので、成功していたのなら嬉しいです。やったー! 》つつみさん 感想ありがとうございます。 秋って、すこし特別な季節ですよね。 「死」と「生」が両方同時に現れて、力が拮抗して、その狭間にいるような、そんな気分になります。 つい立ち止まりたくなる詩。つつみさんにとって、そんな詩になれたのなら、すっごく嬉しいです。ありがとうございました。
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