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あをの
雨の色を 肩にかけて 青野をふむ 深い藍色の闇が 透きとおって きらきらと ふるりとけぶる あじさいの葉 かすかな繊毛が はらりとふるえ やはらかな 白玉の雫が 空の瞳を 覗きこみ つう、と尖った葉の先に 涙はとつりとおちて 薫るいのち うごめく涙 青野をだれかがふみわける またかをる 雨の足音
あをの ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 983.9
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2017-06-01
コメント日時 2017-06-19
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
花緒さん、ありがとうございます ふさわしいオノマトペはないかなーと日々探しております。
0ふるり、はらり・・・ふるり、は造語なのでしょうか。震えながら、けぶる・・・朝もやに包まれる感じ、なのかな・・・ 「~白玉の雫が」までは、雨の夜、あるいは早朝、朝靄が経ち始める時間帯の、美しい叙景詩になっています。青野を踏む・・・裸足で無人の草原に踏み出すような、そんな幻想的なイメージもあります。 「空の瞳を 覗きこみ」この転調が面白い。紫陽花の葉の上の白露が、空を見返す、という空間的な動き。空から降って来る滴、涙、それが雨・・・とまでは書かれていないけれど(だから、語り手自身の涙、であるかもしれないけれど)遠い青野(命、が生まれる空間、なのかもしれないですね。未生の生のありか、のような)を誰かが踏み分けていく、その足音を、気配として聞きながら、命、が薫り立つ、生き生きと生き始めるのを、語り手は感じている。 美しい言葉、美しいイメージ、美しい響き・・・を追求するあまり、少し雅文調になっているのかな、という懸念はありますが、旧仮名を用いているところとも併せて、近代詩の嫡子、という印象を受けました。確かに、渋い。
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