支配 - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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支配    

母から譲り受けた生き方など 身に覚えなどない されど繰り返されると誰かが囁く 此処に居たい 此処に居られはしない 誰かを救うことで私の満足感を満たそうか 救われたい 報われたい 健気なふりをして必死なんだ これでも生きてきたんだ ありとあらゆる努力を重ねて馬鹿みたいに 気がつくと幼子のような気持ちになって、甘えても甘えても… 満腹にはならないものを死に物狂いで食べてるような… 感覚が麻痺していく 奴隷になれたらいいかもしれない やめられないでいる いつからだろう 誰かの支配に抗えなくなるなんて、コントロールを譲ってしまうなんてまるでフェイクニュースだね。 抱きしめて寝た小さな身体、飛びついてきた小鞠のような君を毎日毎日可愛がっていたのに。 泣きながら手放してでも、手に入れようとした。 何を? 会うたび少し成長してしまう君に寂しさと嬉しさと罪悪感で 何を証明しようとしたのか 誰に証明しようとしたのか分からなくなるよ 変わらずにギュッとくっついて、いい匂いと言う君の哀しそうな顔に 堰き止められた感情が崩壊してしまいそうになる この世には誤ってはいけないことがあるんだと思い知らされる しつこいノックのように何度も何度も 無垢な愛情を感じる度に。 大人なのにこんなにも心細い きっとそんな風には見えないだろう あの人の中に全てがあると思った日 初めて心から安堵して いつまでもその安心感に浸かっていたいと思った そうやって大事なものを分からないでいるから、いつのまにか取り返せなくなる 私自身を本当は切り売りしていたことを震えがくるまで気づかないでいた 乱暴に損なってきたことを。 君は今も私に憧れて、憎しみを他の誰かに向けようとする 嫌いになることは、君自身を否定することになるんだと怖がってるみたいに。 その何倍か私も怖がってるのかもしれない 母親なのにこんなにも脆い きっとまだそんな風には見えないだろう。


支配 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 6
P V 数 : 2055.0
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 2

作成日時 2019-06-08
コメント日時 2019-07-07
#テキスト #コンクリートポエム #酷評OK
項目全期間(2025/04/14現在)投稿後10日間
叙情性10
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻10
構成00
総合ポイント20
 平均値  中央値 
叙情性11
前衛性00
可読性00
 エンタメ00
技巧00
音韻11
構成00
総合22
閲覧指数:2055.0
2025/04/14 00時23分40秒現在
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    作品に書かれた推薦文

支配 コメントセクション

コメント数(6)
かるべまさひろ
(2019-06-08)

コンクリートポエムではないので、該当タグは頃合いを見て削除しますね。 いわゆるみずみずしい文体だと思い、とてもすっと読むことができました。

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なつ
なつ
(2019-06-08)

コメントありがとうございます。 コンクリートポエムじゃないですね! 心理学を学んでいて何か形にしたかったので投稿してみました

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taishi ohira
(2019-06-08)

たいていの女性は、母親のまねをしてるだけです。

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なつ
なつ
(2019-06-10)

コメントありがとうございます 潜在意識に刷り込まれてますね。 母親みたいになりたくないと意識してるとそっくりになっていきます。

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ふじりゅう
(2019-06-18)

めっちゃ瑞々しいですね。母のようにならないようにしながら、母である主人公という情報を最後持ってくるあたりが良いです。 文の構成を修正するともっと読みやすくなるかもしれません。例えば、 >健気なふりをして必死なんだ >これでも生きてきたんだ >ありとあらゆる努力を重ねて馬鹿みたいに >気がつくと幼子のような気持ちになって、甘えても甘えても… >満腹にはならないものを死に物狂いで食べてるような… >感覚が麻痺していく のところ。これを、 >健気なふりをして必死なんだ >ありとあらゆる努力を重ねて馬鹿みたいに >これでも生きてきたんだ >そして感覚が麻痺していく >気がつくと幼子のような気持ちになって、甘えても甘えても… >満腹にはならないものを死に物狂いで食べてるような… >そして感覚が麻痺していく 少し順番など変えてみました。私的には、このような順番や構成の方が読みやすいかも、と感じます。 酷評タグ付けておられたので、不肖ながら述べさせて頂きました。失礼を。 私は最近暗い詩しか書いてなく、このような瑞々しい詩を羨ましく思っています。楽しく読ませて頂きました。

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なつ
なつ
(2019-07-07)

ふじりゅうさん ありがとうございます。 すごく嬉しかったです。 それから、自分の詩が順番を変えるだけで、また変わることも新鮮に感じました。感謝感激です

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投稿作品数: 3