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soft music
せめぎ合う季節の中で 春だ、と呟いて 離れ合うのは良かった なるべく傷をつけ無いようにと思ったけれど 実際は何度も何度も 酷い して 興奮 して 君って存在ももう許せなくて 君って存在がもう愛しくて 涙ぽたぽた垂らしながら ベッドに丸まって痛々しい音楽を聴いて せめぎ合う季節の中で どうしてだろう、と呟いて もう全部の記憶とか消えちゃえばいいのに もう忘れただろーに 君の声 せめぎ合う季節なのに 私が失踪していく 私だった肢体がばらばらに春の空に浮かんでいるけれど それは私だったもので かつて私だったもので 君の声は少し鼻にかかったような印象だけれど丁寧な発声で、時折音が微かに揺れる そんなこんなが好きだった 失踪していくから夏になるだろう 冷たい霧の記憶は優しい 私は消えていく 誰かの咳払い 抽象的なギター 浮かんでる 左手 握って? 最期だと思うから 1対の黒目に 星が無数に堕ちてスパークする そんな夜もあるさ 私はぎぃと扉を開けて 私はつと花を咥えて 私は憎悪を炎に変えて 額に頂いて ミルクの海 現実とやらを私は生来信仰することが出来なかったから あなたに触れた体は暖かかったから これで最後 私はぎぃと扉を開けて 花を噛み砕いて 炎を額に頂いて 宇宙だから ぐちゃぐちゃの脳味噌に炎とミルクは優しい 君の声も優しかった、な もしかして、ね も 掠れていく 最初から意味の無かった文字みたい いつかの海 いつかの地 いつかの空 いつかの月 いつかの星 から成る未来で 私は煙草をふかして へにゃんと笑っている 記憶喪失の天使の話をしてあげよう 未来は空の裂け目から降ってくるよ 君には見えないのかな 霧の中で君は私の姿が見えないから 裂け目から訪れる未来のknockに気づかないかも でも今は安心しておやすみ ばらばらの僕が少し頭を撫でてあげるから 明日には消えちゃう記憶だよ 瞬き 羽瞬き 裂けた未来の向こう側 君の目に私は見えなくなる 私の目に君は見えなくなる そんな感じ ミルク色が今日だけ君に安らかな眠りの恩寵を落とすことを グッバイ 私は抽象的なギターの音に入り交じり 獣の牙を生やし 白い毛並みを生やし 明日の宙空へ駆け上がろうとする 猟銃 優しい音楽が世界に降りますように 残酷なノイズがそれでも絶えることなきように 祈ってるよ ナイフを握って私は祈る 獣の吠え声で私は祈る 今夜君が懐かしい眠りに包まれることを願う そこに僕が居なくても soft musicって私の好きな百合の名前なんだよ
soft music ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1613.9
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 34
作成日時 2019-03-19
コメント日時 2019-03-29
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 11 | 11 |
前衛性 | 8 | 8 |
可読性 | 6 | 6 |
エンタメ | 1 | 1 |
技巧 | 4 | 4 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 4 | 4 |
総合ポイント | 34 | 34 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 2.2 | 2 |
前衛性 | 1.6 | 1 |
可読性 | 1.2 | 1 |
エンタメ | 0.2 | 0 |
技巧 | 0.8 | 1 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0.8 | 1 |
総合 | 6.8 | 6 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
白犬さんの詩を読む、それは僕には好きな時間で、ただ好きな音楽と同じように、なかなかコメントをする言葉もなくて、名も無きファンの一人になれる時間っていつも思います。好きな歌手に直接好きだと言える昨今の時代の恩恵にあやかっています。
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