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牡丹花火
蛍火の照る夏の夜空に、淡い月の出を君と見る、ゆらりと翳る8月の空は、凪いでただの藍滲む、月光に染まる横顔の先、小さく遠くで光って咲いた、ただそればかりが瞼を焼いて、夏の蛍の火が消える。 揺らいで遠い夏影の間に、6畳の部屋で水を撒く、左手に揺れる泡沫が散って、何か言う君とバス停で待つ、空蝉の鳴く土曜の午後に、散った19の月を見た、右手の牡丹は一昨日咲いて、今日も君に別れを告げる。 浅い命の木漏れ日に、ふわりと魚の影が浮く、風鈴の涼む夏の終わりに、最後の蝉が歌う音、19の夜に散る命火の、陰に明るい月の目に、からりと笑う君の姿と、遠く揺らいだ火の牡丹。 3/14 時期外れですが夏ばかり好きなので…
牡丹花火 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1108.2
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 7
作成日時 2019-03-14
コメント日時 2019-03-29
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 2 | 2 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 1 | 1 |
音韻 | 2 | 2 |
構成 | 1 | 1 |
総合ポイント | 7 | 7 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 0.7 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0.3 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0.3 | 0 |
音韻 | 0.7 | 1 |
構成 | 0.3 | 0 |
総合 | 2.3 | 2 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
語とリズムのセンスがいつも良くて、尊敬しています。 「火の牡丹」があたたかく読めました。
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