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把握していない真相な新装の深層である心理
だからまぁ君は制服脱ぎ捨て、お下がりの曲で、組み合わせた振り付けとかでリップシンクなんてしちゃって、さ、ミクチャとかに乗せたりするのだ。それで、ビッチというには粗末な、クラスで2番目にかわいい子というには破廉恥な、間隔で彼氏をつくって、1ヶ月記念の動画をTwitterにあげる。ねえ今日で2ヶ月だけど、あれ?動画は? 一方私といえば、そろそろ呟かれるであろう破局ツイートの文面を予想している。 好きな食べ物はなんですか? 一応トマトが好きって答えたけど、今は目の前にトマトとお寿司があったらお寿司を食べたいし、いつでも食べたいものなんて私にはないし、突き詰めれば?水?私が暇さえあれば君のツイートを しゅパッ と、しているのもそんな感じ 結局、彼女の動きなし。コピペされた愛みたいな浅い睡眠で、大きな欠伸。母の雑な時間報告にだまされて、朝だね、おはよう。みんな女子高生好きでしょう。だから今日も迷わず制服着るの。 カフェイン摂取は大人にまかせて、三ツ矢サイダーを駅のコンビニで買った。 あ、 私を見つけた途端、彼女は駆け寄る。子犬のようで、動くバナー広告のよう。 「それ一口ちょうだい!」 まだ一口も飲んでないサイダーを当たり前に私の手からするりと取る。ふらっと殺意。 彼女がキャップを捻る。 しゅパッ 「そいえばさ~、彼氏と別れたんだよね~~」 あ、 更新
把握していない真相な新装の深層である心理 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 928.0
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2017-05-05
コメント日時 2017-06-03
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
勢いがあって、流れがあって、しかもうまくまとめてきている。良作だと思いました。 表層的なものを捉えているようでいて、「彼女」の造形がくっきりしている。 しゅパッ・・・「スマホ画面で、指をスライドさせて通知を消す」行為、でいいんですよね(ネットを使い始めたのが30代後半なもので・・・)その、一瞬で捨て去ってしまう関係性と、サイダーを開けた瞬間の、心の蓋も一瞬で開いてしまったような、スイッチが入ってまた消えたような(例えば、一瞬浮上する殺意)感覚がとても新鮮でした。 スマホやネットがあたりまえの世代の「世界把握」というと大袈裟ですが、そうした感覚的な、新鮮な捉え方が光る作品だと思います。
0上記のレスはまりもです。スマホからで、失敗しました。
0とにかく「彼女」が徹底的に敵役、悪役になっていてここまで徹底するとむしろ爽快ですね。そして、「あいつウぜえ」と言うような、主観的なセリフは実は一個もない。とにかく彼女(友人だと思うのですが・・・)の客観的描写に徹しているから、この詩は力があるんだろうなと。ここまでやられると、単にとある人物の悪口ではなくて、ひとつの文明批評。現在の社会への鋭いまなざしになってくるんです。つまり、この「彼女」は実はわたしでもあなたでもあり、そして筆者の一分身と取れなくもない。それくらいに醒めた作品です。良作だと思いました。
0借り物の思想を語って、借り物の言葉をばらまいて、誰かの言葉をRTしてその上に踊らされていてご機嫌な女の子。この子のアイデンティティは一体どこに、、、 タイトルに戻れば、把握し切れていない何かがあるようですが。 初夏の季節感を打ち出すサイダーの音や、この子の輪郭などどれをとっても鮮やかな印象です。 退屈なアイデンティティー不在の言葉がサイダーの泡みたいにのぼるその中に、時々本当が混じる、その時に私の中に更新される何かがあるのかも。
0まりも様 私が表層的でしか見えていない「彼女たち」をぎゅっと集めてみたのがこの「彼女」なので、逆に造形がくっきりと見えるのかなという気がしました。 レスありがとうございます。
0ある種の若い女性には、僕にも表層的にしか捉えられないけれど、ざらっとした感触の壁を撫でているような感じを受けますね。子どもっぽい自己中心的な自我がそのまま身の回りの常識と混じり合ったまま固着して大人の自我を形成してしまった感じ。それがある層で共有されているから始末が悪いように思えます。それはそれで別にいいけれど、僕はあまり関わりたくありません。
0朝顔様、紅茶猫様 「彼女」については悪役かどうかというのはあまり気にせずに書きました。そのため、この「彼女」については色々な解釈ができるのではないかと個人的に思っています。例えば、作品内にも出ているミクチャ(ミックスチャンネル)という動画コミュニティサイトがあります。10秒間の動画をアップできるもので、動画はカップルの記念のものから好きな歌でリップシンクをしたものなど様々で、ユーザは主に中高生、手作り感溢れた動画がアップされています。「彼女」もユーザーだと思われます。で、実はこのサイトでバズって投稿を始めて1年足らずで、ティーン向け雑誌のモデルになった女の子がいるんです。その女の子は主にリップシンクの動画をアップしていました。「彼女」と大差ありません。有名になったからどうこうという話ではなく、この女の子(彼女)にはアイデンティティがないのでしょうか。借り物だとしてもそれを自分の手の中で組み替えたならそれは手作りになるかもしれません。組み替える才能があったのかもしれません。当たり前のようにサイダーをするりと取る彼女の軽さは時に必要かもしれません。など、この「彼女」のような少女たちはまだ探れる余地があるのではないかと思いながら書いたので、朝顔様と紅茶猫様の「彼女」の解釈、とても興味深く拝見しました。 朝顔様 しゅパッとすぐに更新できる世界だからこそ文明や現代を逃したくないものです。 レスありがとうございます。 紅茶猫様 初夏の雰囲気などの鮮やかさを捉えてくださったようで、嬉しく思いました。 レスありがとうございます。
0Twitterって怖いよなぁってのは、みな生活の断片をぽんぽん躊躇なく投下しているがその断片を寄せ集めて住所特定ができてしまうことだ。だれが自分のつぶやきを見ているかわからない。私だってやろうと思えばtwitterで相互フォローでもなんでもない相手の住所特定をすることができる。自分の人生がいつどこで、それこそ破局ツイートを待つ詩中主体のような相手に監視されているかもはや想定できない時代だ。 んでこの詩中主体やこの詩には特に何も主張が無い。空虚といってしまえばそうなのだが、このデータのガンジス河ごった煮なSNS隆盛の世においてその中身の無さがかえってリアルである。
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