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故郷
私は街灯を辿りながらどこかへ向かっていた 多分行ったことのない故郷のことを考えていたのだ 夕日の最後の薄明りが広がっている頃 名前も知らないあの鳥さえ巣に帰るというのに 行ったことのない故郷 それは私にとっては恐らくなくてはならないもので けれどそこに行くことは崖から落ちることを意味する 人には故郷がなくてはならないはずなのに 耐えがたい郷愁がひっきりなしに私を襲い やがて虚ろな記憶と一緒くたになって 私は人間でない何かになってしまう 生まれ故郷が人間の街ではないかもしれないという恐れが、本物になってしまう前に、早く 私はいったいどんな魂を宿しているのだろう そんな問いを、近所のおばさんも持つことがあるだろうか 人の家を模したような部屋にどうしても帰りたくないのに 夕日は最後に一点の閃光となって消え 今日も私は生まれ故郷を探し当てられなかった
故郷 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1184.8
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-12-05
コメント日時 2018-12-14
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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エンタメ | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
テーマは離人感、もしくは、家庭からの疎外感でしょうか。少し説明的なように思えますが、心境の描写が多いからか、<私>の心の動きが実際に経験するかのようです。
0仁川路 朱鳥さま 評をありがとうございます。テーマは、そうですね、離人感と「地球からの疎外感」でした。 評をいただいて読み返してみるとたしかに詩情が足りない、と思いました。詩情の滲む詩を書くというのは高度なわざで、その力は長期的に鍛えていくしかないのでしょうが、反省すべき点です。 心の動きを実際に経験するかのようだとのコメント、とても嬉しいです。しかしいただいた評とつき合わせて「単なる心情の説明になっていないか」再考してみようと思います。 ありがとうございました。
0いいと思います。トリッキーな印象の作品が多い中で、これだけ素直に実直に自分の想いを描いた作品は中々ない。すんなりと内容が入ってきました。思考の飛躍も発想の飛躍もないし、読みやすいだけで一般性という点において及第点だと思います。ここに強烈なポピュラリティを持つ何かがあればと今後、更に期待させる作品でした。
0>そこに行くことは崖から落ちることを意味する >人には故郷がなくてはならないはずなのに そこが故郷だとはわかります。ですが言葉が足りないので、何故、行くことは崖から落ちることを意味する。のかが判読できません。 作品として、コメントで書かれている「疎外感」は感じますが「地球からの疎外感」を感じません。その他には、焦り、恐怖、助けて、精神が切迫している状態が伝わってきました。 私にとって故郷は大事な題材です。作者様もなのでしょうね。作者様が故郷を感受できる事、知らずに、みつけているかもしれない事。見つかる事を願います。
0拝見しました。 私はどのような魂を、と詩人は結構考えそうですが、近所のおばさんはどうだろう。恐らく、そんなことはどうでもいいことかもしれません。 生きる意味、だとか、存在理由、だとか、そのようなものを題材にした詩はありふれていますが、それは逆に言うと、詩人はみなそういったことを考え続けていることの現れだとも思います。そしてそれがマイノリティであることも。 近所のおばさん、の一文から、そのような事を考えさせられました。 このように真っ直ぐに書かれた詩は以外に出会いにくく、かつ読みやすかったです。
0stereotype2085さま お返事が遅れてしまってすみません。 「一般性という点について及第点」との言葉、非常にうれしいです。いつかどこかで見かけた「詩は、誰もが知っていることを誰も理解できないように書いているだけ」という意味の言葉を非常に悔しく思っていたので、そう言っていただけるのは(何かに対して)リベンジを果たしたかのような気持ちです。 私の作品の課題はポピュラリティ、言い替えると(多くの人々の心を掴むような)ある種の独創性ですね。 コメントありがとうございました。 つきみさま お返事が遅れてしまいすみません。 ご指摘の箇所は焦って書いた自覚のある部分です。やはり弱さが出てしまったようです。的確な批評に感謝いたします。 ふじりゅうさま お返事が遅れてしまいすみません。 詩人はいつまでも心のどこかに子供の目をもっていなければならないのかもしれません。私個人としては自分が存在理由を考えているつもりはないのですが、創作という営みはやはり存在理由を考える行為であるのかもしれない、と思ったりします。 真っ直ぐに書かれた、読みやすい、との言葉、大変うれしく思います。私自身もそういう詩が増えてくれないかなと思っています。(自分も読みたいので) コメント本当にありがとうございました。
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