別枠表示
太陽の縊死体、白昼に揺れる網膜
――目が覚めたら、花瓶が薄荷を溢していた 血塗れのゴルフクラブ、正体の無いキャディ 「多分ウォッカとビールを飲み過ぎたんだ」 窓の外、天使の梯子から堕落するBはそう云うけれど どうやら鴉と鳩を誤認逮捕することはないらしい 外が眩しいから、私はベッドに横たわっている 机上の形而上 戦場の形而下 血糊で作ったプラモデルみたいな何か 何の、何が、何で作ったのか、 胃腸薬が苦々しいのは何故か、 何が此処で燃えているのか? とれたバービーの首 髪が伸びる一松人形 無色の金平糖 疑問を解決するのは、午後二時のコインランドリーだけだ ――けれど、夢の中では桜はもう咲いていた 蒼に開くパラシュート 蒼を刻む有刺鉄線 僕らが上を向いて歩けば 足下に白蛇が絡みつく 密緑を裂くジープの炎上 トランキライザーの雨が降り注ぐ三月 売り切れたロープ 錆び付いたスロープ 「下り」しかないエスカレーターに乗り込めば 僕らはもう、誰とも擦れ違わない
太陽の縊死体、白昼に揺れる網膜 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1103.1
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-11-25
コメント日時 2018-12-05
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
>「下り」しかないエスカレーターに乗り込めば >僕らはもう、誰とも擦れ違わない めば、であるので、まだ乗っていないですね。 作品の題名から丁寧(早くできるか遅くできるかは関係ない)です。作品自体を読み解くのではなく、感じたままですが、透明な金平糖、けれど、夢の中では桜はもう咲いていた。トランキライザーの雨が降り注ぐ三月。等で、暗いだけでは無いモノが筆者様にあるんだろうなあと。読ませて頂きました。んー。首吊り等は悲惨ですよ。目撃してますので。私の我儘ですが、筆者様の知り合いもしくは、筆者様が自殺をお考えであれば、生きていてほしいです。辛い事が誰かの役にたつ事もありますし、乗り越えて環境を変えれば、生きていて良かったと思える。そう考えて書いています。
0つきみさん コメントありがとうございます。 作品全体のトーンはかなり暗いですが、この作品に於いてはそこに色彩や揺らぎを持たせたかったので、(透明な金平糖)等の語句を散りばめました。 私は死に対する憧憬やメメント・モリの思考は常にあるし、それが自らの表現において重要な要素になっていますが、実行するには至っていないので、ご心配なく。
0僭越ながらコメントさせていただきます。 死への憧れを非凡な作品へと昇華するのは非常に難しいことだと考えます。この作品は「血塗れ」「蒼」「トランキライザー」といったいかにも悩み多き青少年が好みそうな言葉が使われています。しかしどうにも詩情は感じ取れませんでした。私もよくやってしまうのですが、好きな言葉や思いついた言葉をそのまま並べているように見えるのです。(実際にこの作品のためにかけられた時間や推敲の回数とは無関係に。) なぜ死への憧れを読み応えのある作品へ昇華することが難しいのかについては、私が自分で具体的な批評をできるためにも考え続けるつもりです。 自分も未熟者ながら人様の作品に甘くない言葉を突きつけるのは大変胃の痛むようなことですが、あえてコメントさせていただきました。
0