別枠表示
秋の赤
血の雨の幻視 降りしきる 中を 微笑みながら歩いていく それは気持ちの良いこと ずっと 曇天 裸足 地上 瞳 血の雨に 濡れ そして 血の雨の中に 君を見つけるだろう 酷く優しい魂 あまりに純粋で あまりに傷ついた 薄い眠りが君の瞼を静かに撫でている (青空を映す刃で) (尖った犬歯で) (震える指先で) 抱くように 冷え切り出されていく私の胸を 血が満たして 私に熱を与える 何度でも 君が 熱を与える 血の雨の幻視の中 私は刃を抱く 笑みを深めて 赤い瞳から落ちる 覚えているよ
秋の赤 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1105.5
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-10-12
コメント日時 2018-10-25
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
切り裂かれ 抉り出されて 流れ尽くして後はもう 澄んだ透明な液体しか滲み出さなくなった 僕の胸の空洞 鳩が住めるくらいには 空いているよ 誰も 来ないけど からっぽの体で 夏を吸い付くした 秋の落ち葉を踏んでいく 行く宛なんて ない 君がいた場所を たどる 地雷を踏むように 垂直に君が 君の影が 僕を突き上げる 粉々に吹き飛ばされ そのまま地に降るものとなる いいんだ、それで 僕にはもう 後がないから
0たしかに血の雨はリアルに語り手の実感として持っているのかもしれないが、現実として血の雨が降ることはない。ということは、読者はそれを想像するしかない。読者には血の雨を実感として持っている人がいるだろう。その人であれば、共感を覚えるだろう。私は想像する方の読者だ。残念ながら血の雨を想像することが出来ない。ただ作者が血の雨と表現したいエネルギーは受け取れた。でも白犬さんはそんなことを望んではいないだろう。血の雨を想像して共鳴して欲しいのではなかろうか。もしそうであれば私にはまだ伝わって来ない作品だ。
0こんにちは。将棋の対局で、次の一手を考えているのに似た密度のようなものを、行間の空白に感じました。言葉と空白の比率に詩があるように思います。
0秋の赤、と言うタイトルから風景的なイメージがあったので、血の雨といっても凄惨な場所にいるわけでは無いのかと思いきや、血の雨という言葉が繰り返されている。 真っ赤な場所、赤い色が塗り重ねれた背景のなかに幻想的な君が現れて、その後の刃のイメージで君が切り出され、自分の心が切り出され、君を通じて赤い熱が自分の中にこもっていく。 最後の >覚えているよ に、とてもありありとした語気を感じました。幻想的でした。
0この詩、好きです。 僕が基本的に、荒れ地の果てにやさしさを持たざるを得ない系のとんがりなので、この詩はつらいけど、やさしくてつらいタイプだなと感じました。
0