がじがじ - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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がじがじ    

────朝。頭から、布団以外の空間に捕食されて起きました。まだ、夕べの、あの人の「わるいことば」を引きずって、今日が休日であることに感謝して。 休日?今日は日曜だったか、ゲツヨウだったか。もう、日曜だ。日曜にしよう。どうも砂漠にいるようで、永劫の渇きに呻く。皆そうでしょう?みんな、そうだといい。何もかも死んでいってしまうので、取り残された不死の魔女のような感覚で、不安だけ残って。 いま、一瞬部屋の隅で何かが光ったのか?あれを逃した私は今日も沼の真ん中で恨みの目だけ動かして沈んでく、抜け出すこともせず、口だけ半笑いで。


がじがじ ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 10
P V 数 : 1045.6
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2018-09-15
コメント日時 2018-09-17
#受賞作
項目全期間(2025/04/10現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
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閲覧指数:1045.6
2025/04/10 05時07分11秒現在
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    作品に書かれた推薦文

がじがじ コメントセクション

コメント数(10)
かるべまさひろ
(2018-09-15)

文体が好みです。 ただこれがどうかと言われるとこの文体であと十頁(とはどのくらいなのかわかりませんが)読みたくなります。 いわゆる読解や解読を読者に放棄させるような印象も、短さゆえに感じてしまいます。もう少し読者を信じて欲しくなります。

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じゅう
(2018-09-15)

かるべまさひろ様 これだけレベルの高い作品群のなかで、自分の文章を投稿するにあたり非常に緊張していたためコメント頂けて本当に嬉しいです。次はもう少し長めのものに挑戦してみようかなと思います。お褒めの言葉とご指南、ありがとうございました。

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エイクピア
(2018-09-16)

あの人の「わるいことば」が気に掛かりました。全部平仮名にしたのは幼稚さを示すためなのか、「ゲツヨウ」との表記は憂鬱なゲツヨウと言うニュアンスなのか、砂漠に居る様な感じもアルチュールランボーを意識したのかなど、この詩を読んで見て、思いました。

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タイジュ
(2018-09-16)

胸の奥にぽっかりと空洞ができた様な、心が渇いて水を求める様な、でも何処かで諦めを感じてる。そんな気持ちになりました。 曜日を自分で決めてしまう、社会と剥離してしまった感覚も良かったです。 出来ればもっと長く読んでみたい詩でした。

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タキザワマジコ
(2018-09-16)

このコンパクトさでがっしりと胸を掴まれました。流れがとても美しいです。 カタカナにすると生物の名前みたいに見えました。怪獣ゲツヨウ的な。顔だけはちょっとかわいくて、やることえげつない感じの。 抜け出すことも諦めさせる強大な「わるいことば」の正体が気になるけど知るのは怖いです。

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じゅう
(2018-09-16)

コメントありがとうございます。ひとつひとつきちんと拝読させて頂きました。 エイクピア様 わるいことば、と言うのは、私から見て「わるいことば」であったり、社会一般的には「わるいことば」であったり、など様々な「わるいことば」たちのなかでどれなのか、という不定的な意味合いにしたかったので平仮名表記にしてみました。 タイジュ様 現代に蔓延る漠然とした不安、そんな感覚を題材にしたこと、読み取って頂けて嬉しいです。次はもう少し長いものに挑戦してみようかなと思っています。 タキザワマジコ様 お褒めの言葉、ありがとうございます。ゲツヨウは確かにやることえげつないし、しつこい怪獣なので困っています、、、。私は、「わるいことば」に、毎日苦しめられる人も世の中にはいるのだと知っています。

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杜 琴乃
(2018-09-17)

「もうちょっと長く読みたい」感、は私も感じました。 「取り残された不死の魔女」、どんな魔女だろう(魔女は世間から厭われているイメージがあります。魔女そのものが善良な人物であっても、抜きん出た才能により恐れられ輪から外されるというか。)。 また、コメントを読んでいて、なるほど。 「ゲツヨウ」は怪獣っぽいですね。 「がじがじ」「魔女」「ゲツヨウ」「わるいことば」これらから、なんとなく絵本のような雰囲気を感じて、私の好きな絵本を思い出しました。 作品のちょうど真ん中あたりに、飾らないどストレートな感情が垣間見える「皆そうでしょう?みんな、そうだといい。」ここが好きです。主人公の弱さ、純真さがチラッと見えてきゅんとしました。

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ふじりゅう
(2018-09-17)

拝見しました。 「わるいことば」。「ゲツヨウ」。ここに、仕事でボロボロになって何もかも嫌になった主人公の心情が色濃く現れているように感じます。なんども嫌な言葉、嫌な記憶が頭を駆け巡って恨みつらみが重なるように脳を支配している状態の主人公。歩き出さなければならないのに働かない思考。またリセットして歩き出せる「何かが光ったのか?」という一瞬のチャンスを逃し、沈んでいく主人公。こんな中々にドロドロした情景が浮かびましたが、 特に素晴らしいのは「何かが光ったのか?」からの「あれを逃した私は」という流れですね。ただドロドロした主人公を書くだけじゃない、そこに皮肉めいたアクションがあることでこの詩がより一層仕上がっているように思います。

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京のふじ
(2018-09-17)

救いようのない現実が決定された瞬間を目にしたような詩でした。 面白かったです。

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じゅう
(2018-09-17)

コメントありがとうございます。 杜 琴乃 様 「みんな、そうだといい。」この一節は、不幸に慣れた人は、自分が幸福であることより、周りも不幸であることを願ってしまいがちになることを意識して書きました。 ふじりゅう 様 部屋が光った、というのも定かではなく、またもしかしたら光り続けているのに気付いていないこともあるのかもしれませんね。 ふじみやこ 様 ありがとうございます。今週のゲツヨウは悪いヤツではありませんでしたが、カヨウが代わりにやってきますね。

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投稿作品数: 1